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多重積分と変数変換md 0899040
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多重積分たじゅうせきぶん変数変換へんすうへんかん

date2026-07-15document_iddoc_924acccc7940e421da668719f471f9a4description反復積分、Fubiniの定理、一般領域上の積分、Jacobianによる変数変換を体系的に導入する講義である。prerequisites一変数の定積分 / 多変数関数と偏微分 / 接平面・連鎖律・Jacobiantype講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/calculus/integral-definition-riemann-sums-and-signed-area.lecture.n.md / data/lecture/math/calculus/partial-derivatives-and-multiple-integrals.lecture.n.md / data/lecture/math/multivariable-calculus/tangent-planes-chain-rule-and-jacobian.lecture.n.md / data/lecture/math/multivariable-calculus/parametrized-curves-and-surfaces.lecture.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、平面領域へいめんりょういき空間領域くうかんりょういき分布ぶんぷするりょう総和そうわ多重積分たじゅうせきぶんとして定式化ていしきかする。まず長方形領域ちょうほうけいりょういき二重積分にじゅうせきぶん反復積分はんぷくせきぶん計算けいさんできる条件じょうけん説明せつめいし、その一般領域いっぱんりょういき変数変換へんすうへんかん拡張かくちょうする。

一変数いちへんすう定積分ていせきぶん区間くかん小区間しょうくかん分割ぶんかつして寄与きよ総和そうわする極限きょくげんであるのと同様どうように、二重積分にじゅうせきぶん平面領域へいめんりょういき小長方形しょうちょうほうけい分割ぶんかつして寄与きよ総和そうわする極限きょくげんである。この構成こうせいにより、面積めんせき体積たいせき質量しつりょうなどを同一どういつ形式けいしき記述きじゅつできる。

2長方形領域上ちょうほうけいりょういきじょう二重積分にじゅうせきぶん

R=[a,b]×[c,d] とし、f:RR有界関数ゆうかいかんすうとする。R小長方形しょうちょうほうけい Rij分割ぶんかつし、かく Rij からてん (xij*,yij*)えらぶ。二重Riemann和にじゅうリーマンわ

i,jf(xij*,yij*)ΔAij

である。分割ぶんかつ最大幅さいだいはば0ちかづけたとき、このてん選択せんたく依存いぞんせず極限きょくげん Iつなら、fR じょうでRiemann可積分かせきぶんであるといい、

Rf(x,y)dA=I

定義ていぎする。とくに、f閉長方形へいちょうほうけい R じょう連続れんぞくなら、fR じょうでRiemann可積分かせきぶんである。

3反復積分はんぷくせきぶんと Fubini の定理ていり

反復積分はんぷくせきぶん

cd(abf(x,y)dx)dy

では、まず y固定こていして x について積分せきぶんし、その結果けっかy関数かんすうとして積分せきぶんする。積分順序せきぶんじゅんじょぎゃくにした

ab(cdf(x,y)dy)dx

同様どうよう定義ていぎする。

3.1定理ていり連続関数れんぞくかんすうたいする Fubini の定理ていり

f閉長方形へいちょうほうけい R=[a,b]×[c,d] じょう連続れんぞくなら、両方りょうほう反復積分はんぷくせきぶん存在そんざいし、

Rf(x,y)dA=cdabf(x,y)dxdy=abcdf(x,y)dydx

成立せいりつする。したがって、連続性れんぞくせい確認かくにんしたあとであれば、計算けいさんしやすい積分順序せきぶんじゅんじょ選択せんたくできる。

この定理ていり証明しょうめいは、二重Riemann和にじゅうリーマンわ一方向いちほうこうごとのRiemann整理せいりし、連続関数れんぞくかんすう一様連続性いちようれんぞくせいによって近似誤差きんじごさ制御せいぎょすることでられる。本講義ほんこうぎでは定理ていり計算けいさん適用てきようするが、関数かんすう非有界ひゆうかいである場合ばあい領域りょういき無限むげんひろがる場合ばあいには、この連続関数版れんぞくかんすうばん直接適用ちょくせつてきようできないことに注意ちゅういする。

3.2具体例ぐたいれい 1:長方形上ちょうほうけいじょう反復積分はんぷくせきぶん

R=[0,2]×[0,1]f(x,y)=xy とする。fR じょう連続れんぞくであるため、Fubiniの定理ていりにより

\begin{aligned} \iint_R xy\,dA &=\int_0^1\int_0^2xy\,dx\,dy\\ &=\int_0^1\left[\frac{x^2y}{2}\right]_0^2dy\\ &=\int_0^1 2y\,dy=1 \end{aligned}

となる。

4一般領域上いっぱんりょういきじょう二重積分にじゅうせきぶん

α,βC([c,d]) かつ α(y)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]β(y) とし、xさき積分せきぶんするかたち

D={(x,y)c[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]d,α(y)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]x[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]β(y)}

記述きじゅつできる領域りょういきかんがえる。fD じょう連続れんぞくなら、

Df(x,y)dA=cdα(y)β(y)f(x,y)dxdy

計算けいさんできる。積分順序せきぶんじゅんじょ交換こうかんする場合ばあいは、おな領域りょういき D

D={(x,y)a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]x[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b,γ(x)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]δ(x)}

記述きじゅつなお必要ひつようがある。積分記号せきぶんきごうだけを機械的きかいてき交換こうかんしてはならない。

4.1具体例ぐたいれい 2:三角形領域さんかくけいりょういき

D={(x,y)0[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]x[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]1,0[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]x} とし、fD じょう連続れんぞくとする。この領域りょういき0[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]1y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]x[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]1 とも記述きじゅつできる。したがって、

010xf(x,y)dydx=01y1f(x,y)dxdy

である。順序交換じゅんじょこうかんでは、領域りょういき不等式ふとうしきさき再構成さいこうせいすることが本質ほんしつである。

5変数変換へんすうへんかんと Jacobian 行列式ぎょうれつしき

T:SD

T(u,v)=(x(u,v),y(u,v))

とする。Jacobian 行列ぎょうれつとその行列式ぎょうれつしき

JT(u,v)=(xuxvyuyv),detJT=xuyv-xvyu

である。[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]detJT[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")] は、uv 平面へいめん微小長方形びしょうちょうほうけいxy 平面へいめんうつされるときの局所的きょくしょてき面積倍率めんせきばいりつあらわす。

ここで、閉包へいほう S_ とは領域りょういき S にその境界きょうかいくわえた集合しゅうごうである。この講義こうぎでは、有界Jordan領域ゆうかいジョルダンりょういきを、有界ゆうかい境界きょうかい面積めんせきが0である領域りょういきとしてあつかう。同相写像どうそうしゃぞうとは、連続れんぞく全単射ぜんたんしゃで、その逆写像ぎゃくしゃぞう連続れんぞくである写像しゃぞうである。C1 きゅう微分同相写像びぶんどうそうしゃぞうとは、写像しゃぞうとその逆写像ぎゃくしゃぞうがともに C1 きゅうである同相写像どうそうしゃぞうである。

5.1定理ていり二重積分にじゅうせきぶん変数変換公式へんすうへんかんこうしき

S,D有界ゆうかいJordan領域りょういきとし、T:S_D_閉包へいほうあいだ同相写像どうそうしゃぞうで、その内部ないぶへの制限せいげんC1 きゅう微分同相写像びぶんどうそうしゃぞうであるとする。さらに、S内部ないぶdetJT0 とし、fD_ じょう連続れんぞくとする。このとき、

Df(x,y)dxdy=Sf(T(u,v))[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]detJT(u,v)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")]dudv

成立せいりつする。絶対値ぜったいちは、座標変換ざひょうへんかんきを反転はんてんしても面積めんせきにならないようにする。

実際じっさい応用おうようでは、極座標きょくざひょうのように境界きょうかい一点いってんまたは曲線上きょくせんじょう一対一性いったいいちせいdetJT0うしなわれる場合ばあいがある。有限個ゆうげんこてん区分的くぶんてきなめらかな曲線きょくせん面積めんせきへの寄与きよたないため、そのような境界部分きょうかいぶぶんのぞいた内側うちがわ領域りょういき公式こうしき適用てきようし、領域りょういき境界きょうかいちかづける極限きょくげんる。

6極座標きょくざひょう

極座標変換きょくざひょうへんかん

x=rcosθ,y=rsinθ

のJacobian行列式ぎょうれつしき

det(cosθ-rsinθsinθrcosθ)=r

である。r[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0 では [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]detJT[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")]=r だから、面積要素めんせきようそ

dA=rdrdθ

となる。

6.1具体例ぐたいれい 3:円板えんばん面積めんせき

半径はんけい1の円板えんばん D では、0[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]r[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]10[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]θ[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]2π である。したがって、

D1dA=02π01rdrdθ=02π12dθ=π

となる。Jacobian因子いんし r省略しょうりゃくすると、もと領域りょういき面積めんせき保存ほぞんできない。

7三重積分さんじゅうせきぶんへの拡張かくちょう

三重積分さんじゅうせきぶん

Ef(x,y,z)dV

も、空間領域くうかんりょういき小直方体しょうちょくほうたい分割ぶんかつしたRiemann極限きょくげんとして定義ていぎする。閉直方体上へいちょくほうたいじょう連続関数れんぞくかんすうには三変数版さんへんすうばんのFubiniの定理ていり適用てきようでき、反復積分はんぷくせきぶんとして計算けいさんできる。三次元さんじげん変数変換へんすうへんかんでは、面積倍率めんせきばいりつわりに体積倍率たいせきばいりつ [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]detJT[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")]使用しようする。

8計算手順けいさんてじゅん

  1. 積分領域せきぶんりょういき不等式ふとうしきまたは明示めいじする。
  2. 被積分関数ひせきぶんかんすう領域りょういきが、使用しようする定理ていり仮定かていたすことを確認かくにんする。
  3. 直交座標ちょっこうざひょうのまま積分せきぶんするか、変数変換へんすうへんかん使用しようするかを決定けっていする。
  4. 変数変換へんすうへんかん使用しようする場合ばあいは、あたらしい領域りょういき[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]detJT[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")]両方りょうほう計算けいさんする。
  5. 結果けっか符号ふごう次元じげん既知きち面積めんせきまたは体積たいせきとの整合せいごう確認かくにんする。

9注意ちゅうい

  • 積分順序せきぶんじゅんじょ交換こうかんするときは、おな領域りょういきあたらしい順序じゅんじょ対応たいおうする不等式ふとうしき記述きじゅつなおす。
  • 変数へんすうだけを置換ちかんして、Jacobian行列式ぎょうれつしき絶対値ぜったいち省略しょうりゃくしてはならない。
  • 変数変換公式へんすうへんかんこうしき使用しようするまえに、写像しゃぞう一対一性いったいいちせいとJacobian行列式ぎょうれつしきが0にならない範囲はんい確認かくにんする。
  • 連続関数版れんぞくかんすうばんのFubiniの定理ていりを、非有界関数ひゆうかいかんすう非有界領域ひゆうかいりょういき無条件むじょうけん拡張かくちょうしてはならない。

10関連講義かんれんこうぎ

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