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直流回路の基本法則
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導入
この講義で最重要なのは、回路を抵抗の形で覚えるのでなく、「節点では電流が保存し、一周すると電位差がつり合う」と見ることです。
直流回路の問題では、直列・並列の暗記だけで進むと、少し複雑な回路で止まってしまいます。この講義では、電流と電圧の保存則として回路を見ます。
用語と定義
第 1 法則 とは、ある節点へ入る電流の和と出る電流の和が等しいことです。
第 2 法則 とは、閉回路を 1 周すると電位差の和が 0 になることです。
方針
まず節点と閉回路を見つけます。そのあと、節点では電荷保存から電流の式、閉回路では電位が 1 周して元へ戻ることから電圧の式を立てます。
直感的な説明
水の流れに例えると、分岐点で水が勝手に増えたり減ったりしないのが第 1 法則です。また 1 周して元の場所へ戻ると、高さの差が 0 に戻るのが第 2 法則です。
厳密な説明
1. 電流の保存
節点で電荷が急に増えたり減ったりしないなら、短い時間 \Delta t に入った電荷の総量と出た電荷の総量は等しくなります。したがって
(I_1+I_2)\Delta t=I_3\Delta t
です。\Delta t\neq 0 なので、
I_1+I_2=I_3
です。
2. 電位差のつり合い
電位は位置を表す量なので、閉回路を 1 周して同じ点へ戻れば変化量の総和は 0 です。たとえば電池 1 つと抵抗 2 つの回路では
E-IR_1-IR_2=0
です。
3. 合成抵抗
直列では電流が共通です。したがって
V=IR_1+IR_2+\cdots=I(R_1+R_2+\cdots)
です。これを V=IR_{\mathrm{eq}} と比べて
R_{\mathrm{eq}}=R_1+R_2+\cdots
となります。
並列では電圧が共通なので、
I=\frac{V}{R_1}+\frac{V}{R_2}+\cdots
です。これを I=\frac{V}{R_{\mathrm{eq}}} と比べて
\frac{1}{R_{\mathrm{eq}}}=\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}+\cdots
です。
見分け方
- 分岐があるなら、まず第 1 法則を疑います。
- 一周の式が作れそうなら、第 2 法則を使います。
- 回路が単純なら合成抵抗、複雑なら Kirchhoff の法則へ進みます。
最終形
\boxed{\sum I_{\mathrm{in}}=\sum I_{\mathrm{out}}}
\boxed{\sum V=0}
一言でいうと
- 直流回路では、電流の保存と電位差のつり合いが骨格です。