5.2解答
- x\in S なら f(x)\in f(S) なので、x\in f^{-1}(f(S)) である。よって S\subseteq f^{-1}(f(S)) である。
f が単射で、x\in f^{-1}(f(S)) とする。ある s\in S が存在して f(x)=f(s) だから、単射性より x=s\in S である。したがってすべての S で等号が成立する。
逆に、すべての S で等号が成立するとする。f(x_1)=f(x_2) とし、S=\{x_1\} と置く。すると x_2\in f^{-1}(f(S))=S なので x_2=x_1 である。よって f は単射である。
- y\in f(f^{-1}(T)) なら、ある x\in f^{-1}(T) が存在して y=f(x) である。逆像の定義より f(x)\in T であり、また y=f(x)\in f(A) だから、y\in T\cap f(A) である。
逆に y\in T\cap f(A) なら、ある x\in A が存在して f(x)=y である。y\in T なので x\in f^{-1}(T)、したがって y\in f(f^{-1}(T)) である。よって
f(f^{-1}(T))=T\cap f(A)\subseteq T
である。
f が全射で、y\in T とする。ある x\in A が存在して f(x)=y である。すると x\in f^{-1}(T) なので y\in f(f^{-1}(T)) であり、すべての T で等号が成立する。
逆に、すべての T で等号が成立するとする。T=B と置けば
f(A)=f(f^{-1}(B))=B
だから、f は全射である。
5.3解説
入力側から「像を取って逆像で戻す」と、同じ出力へ送られる入力が追加されうる。その追加が起きないための条件が単射性である。
出力側から「逆像を取って像で戻す」と、もともと写像が到達しない元が失われうる。その欠落が起きないための条件が全射性である。
ここで単射性・全射性と同値なのは、「特定の 1 つの部分集合で等号が成立すること」ではなく、「すべての部分集合で等号が成立すること」である。量化の違いに注意する。