関数・定義域・グラフの解釈
mathcalculusfunctionlecture
1導入
この講義では、極限や微分を導入する前に、定義域に属する入力と、極限を考察する点を明確にする。
関数は、定義域の各入力をただ 1 つの出力へ対応させる規則である。ただし、関数を式だけでは特定できない。許容される入力の集合、すなわち定義域も明示する必要がある。
2グラフによる直感的な解釈
グラフにおける極限は、関数が対象の点でとる値ではなく、その点の周辺における関数値の挙動を表す。定義域から除外され、両側から接近可能な点でも、左右からの関数値が同一の値へ収束すれば、極限は存在しうる。
定義域が区間である場合、その端点には定義域内から一方向にしか接近できない。右端では左側から、左端では右側からの挙動を考察するため、片側極限が必要となる。
3厳密な整理
定義域を D とする。a での極限を考察するには、a が D に属することではなく、a が D の集積点であることが必要である。すなわち、任意の \delta>0 に対して、0<|x-a|<\delta を満たす x\in D が存在しなければならない。
f が a で連続であることを確認するには、次の 3 条件を個別に確認する。
- f(a) が定義されている。
- \lim_{x\to a}f(x) が存在する。
- \lim_{x\to a}f(x)=f(a) が成立する。
4具体例
問題として、D=\mathbb{R}\setminus\{1\} 上の関数 f:D\to\mathbb{R} を f(x)=(x^2-1)/(x-1) によって定義する。x=1 では分母が 0 になるため、1 は定義域から除かれる。しかし x\ne1 では f(x)=x+1 である。したがって、穴の周辺では直線 y=x+1 と同じ振舞いをする。
この例は、関数値、定義域、極限を区別する必要性を示す。
5演習リンク
data/exercise/math/calculus/limits-and-continuity.exercise.n.md
6関連リンク
data/lecture/math/calculus/limits-and-continuity.lecture.n.md