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数学的帰納法と再帰的定義md 877583a
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数学的帰納法すうがくてききのうほう再帰的定義さいきてきていぎ

document_iddoc_a41fb04c8a81d120d4afb0e833266e9etitle数学的帰納法と再帰的定義 講義type講義content_typelecturedate2026-07-14categorymathdescription自然数上の命題を扱う数学的帰納法と、数列・木・グラフの定義に現れる再帰的定義を説明する。prerequisites命題・述語と量化 / 証明法と反例 / 集合の基本 / べき集合の基本 / 集合の濃度と可算性relateddata/lecture/math/discrete-math/discrete-mathematics-portal.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/power-set-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/cardinality-and-countability.lecture.n.md / data/exercise/math/discrete-math/logic-and-proof-methods.exercise.n.md

離散数学りさんすうがくdiscrete mathematicsでは、対象たいしょうを 1 つずつやす議論ぎろんがよくあらわれる。数学的帰納法すうがくてききのうほうmathematical inductionは、そのような「最初さいしょ成立せいりつし、つぎすすめるなら、すべてで成立せいりつする」という構造こうぞう証明しょうめいにしたものである。

数学的帰納法すうがくてききのうほうmathematical inductionは、自然数しぜんすう沿って命題めいだい全体ぜんたいひろげる証明法しょうめいほうである。再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionは、基礎対象きそたいしょうと、すでにつくった対象たいしょうからあたらしい対象たいしょうつく規則きそく全体ぜんたい定義ていぎする。

1数学的帰納法すうがくてききのうほうかたち

自然数しぜんすう nかんする命題めいだい P(n) をすべての n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]n0しめしたいとする。このとき、つぎの 2 つをしめす。

P(n0)
P(k)P(k+1)(k[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]n0)

最初さいしょしき基底段階きていだんかいbase caseつぎしき帰納段階きのうだんかいinduction stepという。帰納段階きのうだんかいinduction step仮定かていする P(k)帰納法きのうほう仮定かていinduction hypothesisという。

基底きていbase case帰納法きのうほうのステップinduction step両方りょうほう必要ひつようである。いくつかのれい確認かくにんするだけではすべての nしめしたことにならず、仮定かてい P(n) からつぎP(n+1)みちび論理ろんり必要ひつようである。

2なぜこれで十分じゅうぶん

数学的帰納法すうがくてききのうほうmathematical inductionは、ドミノたおしの比喩ひゆ理解りかいできる。最初さいしょのドミノがたおれることが基底段階きていだんかいbase caseであり、任意にんいのドミノがたおれたらつぎたおれることが帰納段階きのうだんかいinduction stepである。すると、すべてのドミノがたおれる。

厳密げんみつ見方みかたには、自然数しぜんすう整列性せいれつせいwell-ordering property使つかえる。整列性せいれつせいとは、自然数しぜんすうからでない部分集合ぶぶんしゅうごうには最小さいしょうげんがあるという性質せいしつである。P(n)成立せいりつしない n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]n0集合しゅうごうからでないと仮定かていし、その最小元さいしょうげんm とする。P(n0)しんなので m>n0 であり、m-1 では P(m-1)成立せいりつする。帰納段階きのうだんかいから P(m)成立せいりつし、mえらかた矛盾むじゅんする。

基底きていbase case最初さいしょ到達点とうたつてんあたえ、帰納法きのうほうのステップinduction step一歩先いっぽさきすすめる規則きそくあたえる。有限回ゆうげんかいこの規則きそくかえすことで、任意にんい自然数しぜんすう到達とうたつする。

3具体例ぐたいれい有限集合ゆうげんしゅうごう冪集合べきしゅうごうおおきさ

ここまでにまなんだべき集合しゅうごうpower set濃度のうど使つかう。|A|Aげんelement個数こすう[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A)A部分集合ぶぶんしゅうごうsubset全体ぜんたい集合しゅうごうsetあらわす。

P(n) を「任意にんいn げん集合しゅうごう A について |[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A)|=2n」とし、すべての n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0P(n)しめす。

基底段階きていだんかいとして、n=0 のとき A=[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"varnothing\")")] であり、

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P([PARSE ERROR: Undefined("Command(\"varnothing\")")])={[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"varnothing\")")]}

なので |[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A)|=1=20 である。ここで n=0場合ばあい明示めいじすることが重要じゅうようである。空集合くうしゅうごう例外れいがいではなく、公式こうしき出発点しゅっぱつてんである。

帰納段階きのうだんかいとして P(k)仮定かていし、任意にんい(k+1) げん集合しゅうごう A をとる。aA を 1 つえらび、A=A{a} とおけば |A|=k である。A部分集合ぶぶんしゅうごうは、aふくまないものとふくむものにかれる。ふくまないものは A部分集合ぶぶんしゅうごうであり、ふくむものは B{a}かたちBA一対一いちたいいち対応たいおうする。したがって

|[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A)|=2k+2k=2k+1

である。

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4再帰的定義さいきてきていぎ

再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionは、基礎きそとなる対象たいしょうと、すでに定義ていぎした対象たいしょうからあたらしい対象たいしょうつく規則きそくによって全体ぜんたいさだめる方法ほうほうである。数列すうれつでは「つぎこう」をつくり、論理式ろんりしきではちいさい構造こうぞうわせておおきい構造こうぞうつくる。

たとえば数列すうれつ an

a0=1,an+1=2an+1

さだめることは再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionである。ここで a0指定していしないと、つぎつく規則きそくだけではあたいさだまらない。

再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionでは、つぎかなら確認かくにんする。

  • 基礎きそとなるあたい対象たいしょう指定していされている。
  • すでにつくった対象たいしょうからあたらしい対象たいしょうつく規則きそく明確めいかくである。
  • 数列すうれつなら n範囲はんい構造こうぞうならどの構成こうせいゆるすかが明確めいかくである。

再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionでは、基礎きそとなる対象たいしょう構成規則こうせいきそく不足ふそくしていないかを確認かくにんする。おな基礎対象きそたいしょう規則きそくからられる対象たいしょう一意いちいであることは、数列すうれつなら数学的帰納法すうがくてききのうほうmathematical inductionで、論理式ろんりしきならその構成こうせい沿帰納法きのうほうしめられる。

5注意ちゅうい

帰納法きのうほう仮定かていは、すべての n について証明しょうめいしたい命題めいだいそのものを一度いちど仮定かていすることではない。任意にんいの 1 つの k について一時的いちじてき仮定かていし、つぎ場合ばあいしめすためだけに使つかう。

8まとめ

数学的帰納法すうがくてききのうほうmathematical inductionは、自然数しぜんすううえ命題めいだいあつか基本きほんてき証明しょうめいほうである。再帰的定義さいきてきていぎrecursive definitionは、数列すうれつ、グラフ、計算けいさんじゅん定義ていぎ頻繁ひんぱん使つかわれる。

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