図形の領域
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1導入
本講義では、2 変数の不等式を平面上の点の条件として解釈する。一次式と中心からの距離の二乗について、等式が境界を表し、不等号が境界のどちら側を選択するかを説明する。
2領域と境界
ある条件を満たす平面上の点の集合を領域という。領域の内外を分ける点の集合を境界という。一般の不等式では、対応する等式の解集合がそのまま境界になるとは限らない。以下では、境界を正確に特定できる一次式と円を扱う。
3直線が定める半平面
(a,b)\ne(0,0) とし、
L(x,y)=ax+by+c
とする。b\ne0 のとき、L(x,y)=b\{y-(-ax-c)/b\} であるため、直線 y=(-ax-c)/b の上下で L の符号が一定となり、直線を横断すると符号が反転する。b=0 のときは a\ne0 であり、L(x,y)=a(x+c/a) であるため、鉛直線 x=-c/a の左右について同様である。したがって、直線 L(x,y)=0 は平面を 2 つの半平面に分割し、L(x,y)\geq0 は一方の半平面とその境界線を表す。
境界線上にない代表点を 1 つ選び、その座標を L に代入すれば、どちらの半平面が不等式を満たすかを判定できる。原点が境界線上にない場合は、(0,0) が簡便な代表点となる。
3.1例
x+y\leq2
の境界は x+y=2 である。(0,0) を代入すると 0\leq2 が成立するため、求める領域は原点を含む側であり、境界線も含む。
4円が定める領域
D(x,y)=(x-a)^2+(y-b)^2
は、点 (x,y) と中心 (a,b) の距離の二乗である。したがって、
D(x,y)<r^2
は円の内部、D(x,y)=r^2 は円周、D(x,y)>r^2 は円の外部を表す。D(x,y)\leq r^2 は内部と円周の和集合、すなわち閉円板を表す。
5複数条件の共通部分
複数の不等式を同時に満たす領域は、各不等式が表す領域の共通部分である。各境界を特定し、各条件が選択する側を判定した後に、それらの共通部分を採用する。
6要約
- 本講義で扱う一次式と円では、対応する等式が領域の境界を与える。
- 代表点への代入により、一次不等式が指定する半平面を判定できる。
- 円に関する不等式は、中心からの距離と半径の比較として解釈する。
- 複数条件を同時に課す場合、求める領域は各領域の共通部分である。