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周期表と元素の基本md 52dbd89
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周期表と元素の基本
chemistryinorganichighschoollecture
1導入
この講義では、周期表を元素記号の置き場ではなく、価電子と電子配置の周期性から性質を予測する地図として解説する。
元素を一つずつ覚えると、無機化学は暗記量で破綻する。同じ族なら価電子が似る。同じ周期で左から右へ進むと、原子核が電子を引く強さが変わる。この二つを先に見る。
2用語と定義
元素とは、同じ原子番号をもつ原子の種類である。
原子番号とは、原子核に含まれる陽子数である。
周期表とは、元素を原子番号の順に並べ、化学的性質の周期性が見えるようにした表である。
族とは、周期表の縦の列である。
周期とは、周期表の横の行である。
価電子とは、結合や反応性に主に関与する最外殻の電子である。
3方針
周期表を読むときは、次の順序で確認する。
- 元素の位置を見る。
- 同じ族の元素と比べる。
- 同じ周期で左から右への変化を見る。
- 金属か非金属か、どのイオンを作りやすいかを予測する。
4厳密な説明
4.1整理 1:主族元素では同じ族の価電子数が等しい
仮定として、対象を主族元素に限り、同じ族にある二つの元素を考える。結論は、それらの価電子数が等しいことである。
証明する。主族元素の族は、最外殻の s 軌道と p 軌道に入る電子数が同じ型になるように並んでいる。価電子とは最外殻の電子であるから、同じ族の主族元素では価電子数が等しい。□
この整理から、同じ族の元素が似た化学的性質を示す理由が出る。反応の主役が価電子だからである。
4.2傾向 2:同じ周期では左から右へ金属性が弱くなる傾向がある
仮定として、同じ周期の主族元素を左から右へ見る。結論は、電子を失って陽イオンになりやすい性質が弱くなる傾向である。
証明する。同じ周期では最外殻の主量子数は同じである。左から右へ進むと陽子数が増え、最外殻電子を原子核が引く効果は強くなる。電子を外へ出すにはこの引力に逆らう必要があるので、右へ行くほど電子を失いにくい。したがって金属性は弱くなる傾向がある。□
4.3傾向 3:同じ族で下へ行くほど原子半径は大きくなる傾向がある
仮定として、同じ族の元素を上から下へ見る。結論は、原子半径が大きくなる傾向である。
証明する。周期が一つ下がると、最外殻の電子殻が外側へ移る。内側の電子殻が増えるため、最外殻電子は原子核から遠くなる。したがって原子半径は大きくなる傾向がある。□
5見分け方
| 問われた量 | 先に見るもの |
| 作りやすいイオン | 族と価電子数 |
| 反応性 | 金属性、非金属性 |
| 原子半径 | 周期と電子殻 |
| 似た性質 | 同族元素 |
6どこまで成立するか
ここで述べた規則は主族元素を中心にした傾向である。遷移元素では d 軌道の電子が関与し、族だけでは単純に読めない性質が現れる。
7最終形
\boxed{\text{周期表は価電子と性質の地図である}}
\boxed{\text{主族元素では同じ族}\Rightarrow\text{似た価電子数と似た反応性}}
8一言でいうと
周期表は、元素を暗記する表ではなく、価電子から性質を予測する地図である。