markdown
高分子の基本md cdb2623
lecture/chemistry/organic/polymers-basics.lecture.n.md
Download PDF
高分子の基本
chemistryorganichighschoollecture
1導入
この講義では、高分子を単量体が多数つながり、繰り返し単位をもつ大きな分子として解説する。
高分子では、一つの分子だけでなく、「どの単量体が」「どの結合で」「何回繰り返されたか」を見る。付加重合と縮合重合の違いは、小分子が出るかどうかで整理できる。
2用語と定義
高分子とは、単量体が多数つながった大きな分子である。
単量体とは、高分子を作る小さな分子である。
繰り返し単位とは、高分子の中で反復して現れる構造単位である。
重合とは、単量体が多数つながって高分子を作る反応である。
3方針
高分子では、次の順序で見る。
- 単量体を見つける。
- 二重結合が開くのか、官能基どうしが反応するのかを見る。
- 小分子が出ないなら付加重合、出るなら縮合重合と判断する。
- 繰り返し単位を書く。
4厳密な説明
4.1整理 1:付加重合では単量体の原子が高分子へそのまま入る
仮定として、単量体が二重結合をもち、その二重結合が開いて隣の単量体と結合するとする。結論は、小分子を放出せず、単量体の原子が高分子へ入ることである。
証明する。付加とは、二重結合の一部を新しい単結合へ変え、別の分子を結びつける反応である。この過程では、単量体から水や塩化水素のような小分子を取り除く操作を仮定していない。通常の化学反応では原子数が保存されるので、単量体の原子は高分子の繰り返し単位へ入る。□
4.2原理 2:縮合重合では結合形成と小分子の脱離が同時に起こる
仮定として、二つの官能基が反応して新しい結合を作り、同時に水などの小分子が出るとする。結論は、この型の重合が縮合重合であることである。
証明する。縮合とは、二つの分子が結合するときに、一部の原子が小分子として外へ出る反応である。単量体が多数反応してこの縮合を繰り返せば、高分子が生じる。各段階で新しい結合と小分子の脱離が同時に起こるので、これは縮合重合である。□
4.3整理 3:重合度が大きいほど分子量は大きい
仮定として、繰り返し単位の式量を M_0、重合度を n とし、末端の寄与を無視する。結論は、高分子の分子量が近似的に nM_0 であることである。
証明する。重合度 n とは、繰り返し単位が n 個つながったことを表す。式量 M_0 の単位が n 個あるので、合計は M_0+M_0+\cdots+M_0=nM_0 である。□
5分類
| 重合 | 見分け方 | 例 |
| 付加重合 | 二重結合が開く | ポリエチレン |
| 縮合重合 | 小分子が出る | ナイロン、ポリエステル |
6どこまで成立するか
実際の高分子は分子量が一つに定まらず、分布をもつことが多い。高校化学では、平均の分子量や繰り返し単位で扱う。
7最終形
\boxed{\text{高分子}=\text{単量体の繰り返し}}
\boxed{\text{付加重合は小分子なし、縮合重合は小分子あり}}
8一言でいうと
高分子は、単量体の種類と重合の型から構造と性質を読む物質群である。