判別式の由来
二変数の二階主部
Au_{xx}+2Bu_{xy}+Cu_{yy}
を確認する。この二次形式の符号構造が分類を決定する。判別量 B^2-AC が負なら楕円型、0 なら放物型、正なら双曲型である。
Laplace 方程式 u_{xx}+u_{yy}=0 では A=1,B=0,C=1 なので B^2-AC=-1 であり楕円型である。波動方程式 u_{tt}-c^2u_{xx}=0 は変数を (x,t) と考えると符号が異なる二階項を持ち、双曲型になる。
この判別量は二次方程式の判別式と同じ構造から現れる。主部を行列
\begin{pmatrix}
A&B\\
B&C
\end{pmatrix}
に対応させると、二階微分の符号構造は二次形式
A\xi^2+2B\xi\eta+C\eta^2
で表される。座標変換で交差項を消去したとき、この二次形式が同符号の二方向を持つか、零方向を持つか、異符号の二方向を持つかが型を決定する。
特性方向からも同じ判別式が出る。曲線の傾きを m=dy/dx とすると、主部の特性方程式は
Am^2-2Bm+C=0
の形になる。この二次方程式の判別式は
(-2B)^2-4AC=4(B^2-AC)
である。したがって、実特性方向が二本ある場合は双曲型、重複する場合は放物型、実特性方向が存在しない場合は楕円型となる。