markdown
物質波と不確定性関係md e2b6fcf
lecture/physics/modern/物質波と不確定性関係-講義.n.md
Download as PDF
物質波と不確定性関係
physicsmodernhighschoolundergraduatelecture
導入
この講義で最重要なのは、電子のような粒子にも波としての性質があり、そのため位置と運動量を同時にいくらでも正確には決められないと捉えることです。
量子の話では、光が粒として振る舞うことを見たあと、こんどは粒子が波として振る舞うことを見ます。この二重性が量子力学の中心にあります。
用語と定義
物質波 とは、粒子に対応する波の性質です。
ド・ブロイ波長 は
\lambda=\frac{h}{p}
です。
不確定性原理 は
\Delta x\,\Delta p \gtrsim \hbar
で表されます。
方針
まず粒子にも波長が対応するというド・ブロイの発想を見ます。そのあと、「波として広がるものは、位置を完全には絞れない」という直感から不確定性関係へ進みます。
直感的な説明
波は空間に広がるので、「ここにぴったりある」とは言いにくいです。いっぽう粒子は「ここにある」と言いたくなります。そこで電子のような量子は、この 2 つの性質を同時に持つため、位置も運動量も古典的な粒子ほどはっきり決められません。
位置を厳密に絞ろうとすると、短い波長の波をたくさん重ねる必要があり、そのぶん運動量の幅は大きくなります。これが不確定性関係の直感的な姿です。
厳密な説明
1. ド・ブロイ関係
運動量 p をもつ粒子には
\lambda=\frac{h}{p}
の波長が対応します。
したがって運動量が大きい粒子ほど波長は短く、波らしさは見えにくくなります。
2. 電子回折
電子が結晶で回折する事実は、電子が波としても振る舞うことを示します。これは物質波の直接的な証拠です。
3. 不確定性関係
位置の不確定さを \Delta x、運動量の不確定さを \Delta p とすると、
\Delta x\,\Delta p \gtrsim \hbar
です。
この式は、「測定が下手だから分からない」という意味ではなく、量子状態そのものの性質として成り立ちます。
見分け方
- 電子や粒子の波長が問われたら、まず \lambda=\frac{h}{p} です。
- 位置と運動量を同時に問われたら、不確定性関係を疑います。
- 回折が電子や中性子で起こるなら、粒子の波動性を見ています。
最終形
\boxed{\lambda=\frac{h}{p}}
\boxed{\Delta x\,\Delta p \gtrsim \hbar}
一言でいうと
- 量子では、粒子にも波の性質があるため、位置と運動量を古典的には同時に決められません。