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熱と気体md 88d21ed
lecture/physics/thermodynamics/熱と気体-講義.n.md
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ねつ気体きたい

date2026-03-27description熱と気体を、状態方程式と熱力学第一法則を軸に整理し、状態変化ごとに熱・仕事・内部エネルギーをどう見るか説明します。prerequisites仕事と力学的エネルギー / 熱力学第一法則type講義statusactiverelateddata/lecture/physics/mechanics/仕事と力学的エネルギー-講義.n.md / data/lecture/physics/物理ポータル-講義.n.md
physicsthermodynamicshighschoollecture

導入どうにゅう

この講義こうぎ最重要さいじゅうようなのは、気体きたい状態じょうたいP,V,Tあらわし、ねつ仕事しごと内部ないぶエネルギーの出入でいりを区別くべつすることです。

熱力学ねつりきがくでつまずきやすいのは、記号きごうすくないのに、QWΔUきと意味いみあたまなかざりやすいことです。この講義こうぎでは、まず状態じょうたいあらわりょう出入でいりするエネルギーをけ、そのあとで状態変化じょうたいへんかごとになにのこるかをます。

用語ようご定義ていぎ

状態方程式じょうたいほうていしきEquation of state は、

PV=nRT

です。

熱量ねつりょうHeat温度差おんどさによって移動いどうするエネルギーです。

熱力学ねつりきがくだい 1 法則ほうそくFirst law of thermodynamics は、

ΔU=Q-W

です。

方針ほうしん

まず P,V,T のどれがわり、どれが一定いっていかをます。そのあと、仕事しごと W内部ないぶエネルギー U関係かんけいだい 1 法則ほうそく整理せいりします。

data/lecture/physics/thermodynamics/熱力学第一法則-講義.n.md

大事だいじなのは、最初さいしょから公式こうしき機械的きかいてきてないことです。まず「体積たいせきわるか」から仕事しごと有無うむて、「温度おんどわるか」から内部ないぶエネルギーの変化へんかます。

直感的ちょっかんてき説明せつめい

気体きたい粒子りゅうしはげしくうごいていて、そのいきおいが圧力あつりょくです。体積たいせきひろげると気体きたいそと仕事しごとをします。ねつくわえると、その一部いちぶ内部ないぶエネルギーをやし、一部いちぶ仕事しごとまわります。

力学りきがくでは 1 物体ぶったい注目ちゅうもくして運動うんどういましたが、熱力学ねつりきがくでは無数むすう粒子りゅうしをまとめてます。だから、位置いち速度そくどではなく P,V,T のような巨視的きょしてきりょう状態じょうたいさえます。

厳密げんみつ説明せつめい

1. 状態方程式じょうたいほうていしき

PV=nRT

は、圧力あつりょく P体積たいせき V絶対温度ぜったいおんど Tむすびます。

このしき使つか理由りゆうは、熱力学ねつりきがくでは気体きたい 1 1 位置いち速度そくどわず、全体ぜんたいP,V,T という巨視的きょしてきりょう記述きじゅつしたいからです。つまり PV=nRT は、理想気体りそうきたい巨視的きょしてきあつかうための基本きほんモデルです。

このしきは、3 つのりょう独立どくりつではなく、2 つをめるとのこり 1 つがまることをっています。したがって問題もんだいでは、「なに一定いっていか」をさきることが重要じゅうようです。

ただし、PV=nRT は「どんな気体きたいにも厳密げんみつ法則ほうそく」ではなく、分子間力ぶんしかんりょく分子ぶんしおおきさを無視むしできる理想気体りそうきたい近似きんじです。だからこの講義こうぎ状態方程式じょうたいほうていしき使つかうときは、暗黙あんもく理想気体りそうきたい前提ぜんていにしています。

2. だい 1 法則ほうそく

ΔU=Q-W

で、Qくわえた熱量ねつりょうW気体きたい外部がいぶにした仕事しごとです。

これは気体きたい注目ちゅうもくしたエネルギー保存ほぞんです。外部がいぶからねつ Qはいると気体きたいのエネルギーはえますが、そのうち W だけをそと仕事しごととしてわたしたなら、内部ないぶのこ増分ぞうぶん

ΔU=Q-W

になります。

この符号ふごう意味いみ固定こていしておくことが大切たいせつです。W>0 は「気体きたいそと仕事しごとをした」場合ばあいなので、そのぶん内部ないぶエネルギーはきにはたらきます。

3. 仕事しごと W=PdV理由りゆう

気体きたいがピストンをしている場面ばめんかんがえます。ピストンの断面積だんめんせきS微小びしょう距離きょりだけうごいたりょうdx とすると、気体きたいがピストンにおよぼすちから

F=PS

です。したがって微小びしょう仕事しごと

dW=Fdx=PSdx

です。ここで Sdx=dV体積たいせき増加分ぞうかぶんだから

dW=PdV

となり、積分せきぶんして

W=PdV

ます。

4. 状態変化じょうたいへんかをどう見分みわけるか

体積たいせきわらなければ W=0 です。温度おんど一定いっていなら、理想気体りそうきたいでは内部ないぶエネルギーは温度おんどだけでまるので ΔU=0 です。ここをさきさえると、のこりのりょう自動的じどうてきまります。

この判定はんてい大事だいじなのは、「なに一定いっていか」と「どの法則ほうそく使つかってよいか」を混同こんどうしないことです。たとえば等温変化とうおんへんかΔU=0けるのは、理想気体りそうきたい内部ないぶエネルギーが温度おんどだけでまる、という事実じじつ使つかっているからです。したがって実在気体じつざいきたいでは、そのまま使つかえない場合ばあいがあります。

5. 具体例ぐたいれい

等積変化とうせきへんかでは V 一定いっていなので W=0 です。したがって

ΔU=Q

です。つまりあたえたねつ全部ぜんぶ内部ないぶエネルギーへきます。

等温変化とうおんへんかでは T 一定いっていなので、理想気体りそうきたいでは ΔU=0

Q=W

です。つまりくわえたねつは、そのまま仕事しごとていきます。

断熱変化だんねつへんかでは Q=0 なので

ΔU=-W

です。したがって気体きたいそと仕事しごとをすれば、そのぶんだけ内部ないぶエネルギーがり、理想気体りそうきたいでは温度おんどがります。ここで「ねつ出入でいりがないこと」と「温度おんど一定いっていであること」はまったべつ条件じょうけんだと区別くべつすることが重要じゅうようです。

さらに等温変化とうおんへんか仕事しごとそのものをしたいなら、PV=nRT から

P=nRTV

だから、

W=V1V2PdV=V1V2nRTVdV

です。ここで等温変化とうおんへんかでは T一定いっていなので

W=nRTV1V2dVV=nRTlogV2V1

ます。したがって理想気体りそうきたい等温変化とうおんへんかでは

Q=W=nRTlogV2V1

です。

この 2 つは対照的たいしょうてきです。等積変化とうせきへんかでは仕事しごとがないのでねつ全部ぜんぶ内部ないぶはいり、等温変化とうおんへんかでは内部ないぶえないのでねつ全部ぜんぶ仕事しごとます。

べつ見方みかた

力学りきがくでは運動うんどうエネルギーをましたが、熱力学ねつりきがくでは粒子りゅうし無数むすう運動うんどうをまとめて内部ないぶエネルギーとしてます。保存ほぞん見方みかたおなじでも、主役しゅやく巨視的きょしてき状態量じょうたいりょうわります。

見分みわかた

  • P,V,Tてきたら、まず状態方程式じょうたいほうていしきうたがいます。
  • 熱量ねつりょう仕事しごと内部ないぶエネルギーの 3 しゃたら、だい 1 法則ほうそく整理せいりします。
  • 等積とうせきなら W=0等温とうおんなら理想気体りそうきたいΔU=0、という判定はんていさきおもします。
  • 符号ふごう混乱こんらんしたら、「気体きたいそと仕事しごとをしたら W>0」にもどってかんがえます。

どこまでつか

PV=nRT理想気体りそうきたい近似きんじです。高圧こうあつ低温ていおんでは、実在気体じつざいきたい相互作用そうごさよう無視むしできなくなります。また ΔU=0等温変化とうおんへんか使つかえるのも、理想気体りそうきたい範囲はんいです。したがって「等温とうおんだからかならΔU=0」ではなく、「理想気体りそうきたい等温変化とうおんへんかだから ΔU=0」とおぼえる必要ひつようがあります。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]PV=nRT
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]ΔU=Q-W

一言ひとことでいうと

  • 気体きたいでは P,V,T状態じょうたいさえます。
  • ねつ仕事しごと出入でいりは ΔU=Q-W整理せいりします。

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