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極限と連続-基本演習md f52d7b1
exercise/math/calculus/極限と連続-基本演習.n.md
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極限と連続-基本演習
mathcalculusexerciselimitcontinuity
data/lecture/math/calculus/極限と連続-講義.n.md
演習方針
極限では、値そのものではなく、入力が近づくときの出力の近づき方を確認する。連続では、極限が存在し、その値が関数値と一致するかを確認する。
問題 1
\lim_{x\to 1}\frac{x^2-1}{x-1}
を求めよ。
解答例
○
x\ne1 の範囲で
\frac{x^2-1}{x-1}
=
\frac{(x-1)(x+1)}{x-1}
=x+1
である。ここでは x-1 で割っているため、x\ne1 を確認する。極限では x=1 そのものを代入していないので、この約分が使用できる。したがって
\lim_{x\to1}\frac{x^2-1}{x-1}=\lim_{x\to1}(x+1)=2
である。
解説
この問題は、極限では穴の位置の値ではなく、周辺の振舞いを確認することを扱っている。約分は x=1 では許されないが、x\to1 の過程では x\ne1 として扱う。
よくある誤り
0/0 だから極限が存在しない、と判断する誤りがある。0/0 は未定形であり、変形して周辺の振舞いを確認する必要がある。
問題 2
f(x)=\frac{|x|}{x}\qquad (x\ne0)
について、x\to0 の片側極限を求め、\lim_{x\to0}f(x) が存在するかを判定せよ。
解答例
○
x>0 では |x|=x なので
f(x)=1
である。したがって
\lim_{x\to0+}f(x)=1
である。一方、x<0 では |x|=-x なので
f(x)=-1
である。したがって
\lim_{x\to0-}f(x)=-1
である。右極限と左極限が一致しないため、\lim_{x\to0}f(x) は存在しない。
解説
片側極限は、左右から近づく経路を分離して確認する道具である。極限が存在するには、両側の片側極限が一致する必要がある。
よくある誤り
x=0 が定義域に含まれないことだけで極限が存在しない、と判断してはならない。関数値が未定義でも、左右からの近づき方が一致すれば極限は存在しうる。
問題 3
f(x)=
\begin{cases}
\dfrac{x^2-a^2}{x-a} & (x\ne a),\\
2a & (x=a)
\end{cases}f(x)=
\begin{cases}
\dfrac{x^2-a^2}{x-a} & (x\ne a),\\
2a & (x=a)
\end{cases}
が x=a で連続であることを示せ。
解答例
○
x\ne a の範囲で
\frac{x^2-a^2}{x-a}
=
\frac{(x-a)(x+a)}{x-a}
=x+a
である。ここでは x-a で割るため、x\ne a を確認する。したがって
\lim_{x\to a}f(x)=\lim_{x\to a}(x+a)=2a
である。一方、定義より f(a)=2a である。よって
\lim_{x\to a}f(x)=f(a)
となり、f は x=a で連続である。
解説
連続は、近づいた先の極限と、その点での関数値が一致するという性質である。この問題では、穴を適切な値で埋めると連続になる。
よくある誤り
x=a にそのまま代入して 0/0 として終了する誤りがある。連続性では、関数値と極限を別々に確認してから比較する。
問題 4
f(x)=3x+2 について、\lim_{x\to1}f(x)=5 を \varepsilon-\delta 論法で示せ。
解答例
○
任意の \varepsilon>0 を取る。0<|x-1|<\delta とすると、
|f(x)-5|=|3x+2-5|=3|x-1|
である。3|x-1|<\varepsilon としたいので、\delta=\varepsilon/3 と選べばよい。このとき
0<|x-1|<\delta
\quad\Longrightarrow\quad
|f(x)-5|<3\delta=\varepsilon
である。よって \lim_{x\to1}(3x+2)=5 である。
解説
\varepsilon は出力側の許容誤差であり、\delta は入力側の許容幅である。この問題では、出力側の誤差が入力側の誤差の 3 倍になるため、\delta=\varepsilon/3 と設定する。
よくある誤り
\delta を先に固定してから \varepsilon を決めてしまう誤りがある。極限の定義では、任意の \varepsilon>0 に対して、それに応じる \delta>0 を選ぶ。
問題 5
f(x)=x^3-x-1 について、区間 [1,2] に実数解が存在することを中間値定理で示せ。
解答例
○
f は多項式なので [1,2] で連続である。また、
f(1)=1-1-1=-1,
\qquad
f(2)=8-2-1=5
である。0 は -1 と 5 の間にある。したがって中間値定理より、ある c\in(1,2) が存在して
f(c)=0
を満たす。
解説
中間値定理を使用するには、区間での連続性と、端点で値が目標値を挟むことを確認する。この問題は、解を直接計算せずに存在だけを保証する方法を確認している。
よくある誤り
端点の符号だけを確認し、連続性を確認しない誤りがある。中間値定理は連続な関数に対する定理である。