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極限と連続md 9f625c8
lecture/math/calculus/極限と連続-講義.n.md
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極限きょくげん連続れんぞく

date2026-05-26description極限を ε-δ 論法と片側極限で厳密化し、連続性の3条件・不連続の分類・中間値定理への接続を整理する。prerequisites不等式の基本 / 関数の値域と近づき方type講義statusactiverelateddata/lecture/math/calculus/微積分ポータル-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分法の基本-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分積分学の基本定理-講義.n.md / data/exercise/math/calculus/極限と連続-基本演習.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ核心かくしんは、極限きょくげん」とはあたい到達とうたつすることではなく「いくらでもちかづけられる」ことであり、連続れんぞくとはそのちかづきが関数値かんすうち一致いっちすることであるという区別くべつだ。

直感ちょっかんだけで「ちかづく」をあつかうと矛盾むじゅんじる。19 世紀せいきにコーシーとワイエルシュトラスが ε-δ 論法ろんぽう整備せいびしたのは、「連続れんぞくだがいたるところで微分不可能びぶんふかのう」「連続れんぞくだが面積めんせき計算けいさんできない」といった直感ちょっかん裏切うらぎ関数かんすう次々つぎつぎ発見はっけんされたためである。

用語ようご定義ていぎ

極限きょくげんLimit

limxaf(x)=L

とは、任意にんいε>0たいしてある δ>0存在そんざいして

0<|x-a|<δ|f(x)-L|<ε

となることである(ε-δ 論法ろんぽう)。

記号きごう意味いみε(epsilon)は出力しゅつりょく許容誤差きょようごさδ(delta)は入力にゅうりょく調整量ちょうせいりょう。「どんなにきびし精度せいど要求ようきゅうされても(ε>0)、入力にゅうりょく十分じゅうぶんしぼれば(δちいさくれば)出力しゅつりょく誤差ごさε 未満みまんおさえられる」という主張しゅちょうである。

連続れんぞくContinuity

fa連続れんぞくContinuousであるとは以下いかの 3 条件じょうけん成立せいりつすることである:

  1. f(a)定義ていぎされている
  2. limxaf(x)存在そんざいする
  3. limxaf(x)=f(a)

3 条件じょうけん分離ぶんりしてくのは、違反いはんするポイントが不連続ふれんぞく種類しゅるいめるからである。

片側極限かたがわきょくげんOne-sided limit

limxa-f(x)=L

は、xa よりちいさいがわから aちかづけたときに f(x)L収束しゅうそくすることをあらわす。同様どうよう

limxa+f(x)=L

は、xa よりおおきいがわからちかづける場合ばあいである。

両側りょうがわ極限きょくげん limxaf(x)存在そんざいすることと、左極限さきょくげん右極限うきょくげん存在そんざいして一致いっちすることは同値どうちである。跳躍ちょうやく不連続ふれんぞくでは、この一致いっちやぶれる。

方針ほうしん

極限きょくげん計算けいさんでは「直接代入ちょくせつだいにゅう」→「因数分解いんすうぶんかい約分やくぶん」→「はさみうち」のじゅんこころみる。連続性れんぞくせい確認かくにんでは 3 条件じょうけん別々べつべつ確認かくにんする。

厳密げんみつ説明せつめい

1. ε-δ 論法ろんぽう最小例さいしょうれい

limx2(3x-1)=5

ε-δ 論法ろんぽう証明しょうめいする。目標もくひょう

|3x-1-5|<ε

実現じつげんする δ構成こうせいすることである。左辺さへん整理せいりすると

|3x-1-5|=3|x-2|

だから、|x-2|<ε/3 なら十分じゅうぶんである。したがって

δ=ε3

設定せっていすれば、

0<|x-2|<δ|3x-1-5|=3|x-2|<3δ=ε

となる。この計算けいさん重要じゅうようなのは、δさきてるのではなく、しい不等式ふとうしきから逆向ぎゃくむきに必要条件ひつようじょうけんてることだ。

2. 極限きょくげん計算けいさん技法ぎほう

直接代入ちょくせつだいにゅうfa連続れんぞくなら limxaf(x)=f(a)多項式たこうしき有理関数ゆうりかんすう分母ぶんも≠0)で直接ちょくせつ使つかえる。

因数分解いんすうぶんかいほうlimx1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]x2-1x-1分子ぶんし因数分解いんすうぶんかいすると [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")](x-1)(x+1)x-1=x+1x1)、極限きょくげんlimx1(x+1)=2

はさみうちの定理ていり(Squeeze theorem):g(x)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]f(x)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]h(x) かつ limxag(x)=limxah(x)=L なら limxaf(x)=L

れいlimx0xsin[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]1x-|x|[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]xsin[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]1x[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]|x| かつ limx0(±|x|)=0 より、極限きょくげんは 0。

重要じゅうよう基本極限きほんきょくげん

limx0sinxx=1,limx0ex-1x=1,limx(1+1x)x=e

3. 不連続ふれんぞく分類ぶんるい

種類しゅるい特徴とくちょうれい修復しゅうふく可能かのうせい
除去可能じょきょかのう不連続ふれんぞく極限きょくげん存在そんざいするが f(a)不一致ふいっち[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]x2-1x-1x=1あたい再定義さいていぎすれば連続化れんぞくか
跳躍ちょうやく不連続ふれんぞくひだりみぎ極限きょくげん存在そんざいするが不一致ふいっちsgn(x)x=0修復しゅうふく可能かのう
本質的ほんしつてき不連続ふれんぞく片側かたがわ極限きょくげん存在そんざいしないsin(1/x)x=0修復しゅうふく可能かのう
無限むげん不連続ふれんぞく極限きょくげん±1/xx=0修復しゅうふく可能かのう

4. 連続関数れんぞくかんすう重要じゅうよう性質せいしつ

中間値定理ちゅうかんちていり(Intermediate Value Theorem):f[a,b]連続れんぞくf(a)f(b) なら、f(a)f(b)中間ちゅうかんあたい cたいして f(ξ)=c となる ξ(a,b)存在そんざいする。

意味いみ連続れんぞく関数かんすうあたいを「ばす」ことができない。f(0)<0 かつ f(1)>0 なら零点ぜろてん[0,1]存在そんざいする(二分法にぶんほう理論的りろんてき根拠こんきょ)。

最大値さいだいち最小値さいしょうち定理ていり[a,b]連続れんぞくf最大値さいだいち最小値さいしょうちかなら達成たっせいする(コンパクトせい帰結きけつ)。

5. なぜ ε-δ必要ひつよう

ちかづく」を言葉ことばだけであつかうと循環じゅんかんする。れい:「f(x)xa のとき Lちかづく」= 「xaちかいとき f(x)Lちかい」—「ちかい」が循環じゅんかん

ε-δ は「ちかい」をりょうする:「|x-a|<δ のとき |f(x)-L|<ε」。これでちかさの制御せいぎょ不等式ふとうしき帰着きちゃくさせ、数学的すうがくてき操作そうさできる。

判定はんてい基準きじゅん

  • 分母ぶんもが 0 になる → 因数分解いんすうぶんかい約分やくぶんできるか確認かくにん
  • 0有界量ゆうかいりょうかたち → はさみうち
  • f(a)定義ていぎされていない → 極限きょくげん連続性れんぞくせいべつ確認かくにん
  • 零点ぜろてん存在そんざいしめしたい → 中間値定理ちゅうかんちていり

どこまでつか

ε-δ 論法ろんぽう実数じっすう完備性かんびせい(コーシーれつ収束しゅうそくする)を前提ぜんていとする。有理数ゆうりすう範囲はんいでは成立せいりつしない定理ていりがある(2零点ぜろてんなど)。多変数たへんすうへの拡張かくちょうは「方向ほうこうによらず極限きょくげん一致いっちする」というよりつよ条件じょうけんになる。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]limxaf(x)=Lε>0δ>0[0<|x-a|<δ|f(x)-L|<ε]
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]fa/]①定義②極限存在③一致[PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]

一言ひとことでいうと

極限きょくげんとは「いくらでもちかづけられる」を不等式ふとうしき管理かんりする記法きほうであり、連続れんぞくとは関数値かんすうち極限きょくげん一致いっち中間値定理ちゅうかんちていりにより「連続れんぞく=あたいばさない」ことが保証ほしょうされる。

演習えんしゅうリンク

data/exercise/math/calculus/極限と連続-基本演習.n.md

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