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単位と自由体図-基本演習md cab9077
exercise/physics/foundation/units-and-free-body-diagrams.exercise.n.md
単位と自由体図-基本演習
physicsfoundationexercise
data/lecture/physics/foundation/units-dimensions-and-significant-figures.lecture.n.md
data/lecture/physics/foundation/force-diagrams-and-equations-of-motion.lecture.n.md
1問題 1:単位で式を検査する
式 x=x_0+v_0t+\frac{1}{2}at^2 の各項が長さの単位をもつことを示せ。
1.1解答
x と x_0 は位置なので
x\ [\mathrm{m};\ \mathsf{L}],\qquad x_0\ [\mathrm{m};\ \mathsf{L}]
である。次に、
v_0\ [\mathrm{m/s};\ \mathsf{LT^{-1}}]\times t\ [\mathrm{s};\ \mathsf{T}]
\quad\Rightarrow\quad
v_0t\ [\mathrm{m};\ \mathsf{L}]
である。また、
a\ [\mathrm{m/s^2};\ \mathsf{LT^{-2}}]\times t^2\ [\mathrm{s^2};\ \mathsf{T^2}]
\quad\Rightarrow\quad
at^2\ [\mathrm{m};\ \mathsf{L}]
である。\frac{1}{2} は無次元なので、\frac{1}{2}at^2 も長さである。したがって右辺の各項はすべて長さであり、足し合わせられる。
1.2解説
この問題は、式を覚えるのではなく、足し算の各項が同じ次元かを検査する練習である。
1.3よくある誤り
a と t の単位だけを見て、t^2 になっていることを忘れる誤りが多い。
2問題 2:自由体図に入れる力
水平面の上で右向きに等速直線運動する箱を考える。摩擦はない。この箱の自由体図に入れる力を列挙せよ。
2.1解答
対象は箱である。箱に作用する力は、下向きの重力 mg\ [\mathrm{N};\ \mathsf{MLT^{-2}}] と、上向きの垂直抗力 N\ [\mathrm{N};\ \mathsf{MLT^{-2}}] である。
右向きに動いていることは速度の情報であり、右向きの力を意味しない。摩擦がないので水平方向の力は存在しない。
2.2解説
等速直線運動では加速度が 0 であるため、合力は 0 である。運動の向きに力を勝手に追加してはならない。
2.3よくある誤り
速度の矢印を力として自由体図に入れる誤りがある。自由体図に入れるのは力だけである。
3問題 3:釣り合いの立式
質量 m\ [\mathrm{kg};\ \mathsf{M}] の物体が糸で静止して吊られている。糸の張力 T を求めよ。
3.1解答
対象は物体である。上向きを正にする。作用する力は、上向きの張力 T と、下向きの重力 mg である。
静止しているので加速度は 0 である。したがって
T-mg=0
であり、
T=mg
を得る。
3.2解説
公式として T=mg を置いたのではなく、自由体図と釣り合いから導いた。別の加速度をもつ状況では T=mg とは限らない。
3.3よくある誤り
張力と重力を作用反作用と説明する誤りがある。どちらも同じ物体に作用するため、これは釣り合いである。
4問題 4:斜面の軸
摩擦のない傾斜角 \theta の斜面に質量 m の物体を置く。斜面に沿う加速度と垂直抗力を求めよ。
4.1解答
斜面に平行な下向きを正、斜面に垂直な外向きを正にする。
斜面方向では
ma=mg\sin\theta
である。よって
a=g\sin\theta
である。
斜面に垂直な方向では加速度が 0 なので
N-mg\cos\theta=0
であり、
N=mg\cos\theta
である。
4.2解説
軸を斜面に合わせると、加速度が斜面方向だけに現れ、垂直抗力を垂直方向の釣り合いから求められる。
4.3よくある誤り
mg\sin\theta と mg\cos\theta を入れ替える誤りがある。斜面角を図に戻し、斜面が水平に近い \theta=0 で斜面方向の成分が 0 になるかを確認するとよい。
5問題 5:エレベーターの見かけの重さ
質量 m の人が、上向き加速度 a のエレベーターに乗っている。床から受ける垂直抗力 N を求めよ。
5.1解答
人を対象にする。上向きを正にすると、上向きの力は N、下向きの力は mg である。加速度は上向きに a なので
N-mg=ma
である。したがって
N=m(g+a)
を得る。
5.2解説
体重計が示すのは重力 mg ではなく、床からの垂直抗力 N である。上向きに加速すると、N は mg より大きくなる。
5.3よくある誤り
加速しているのに N=mg としてしまう誤りがある。N=mg は鉛直方向の加速度が 0 の場合だけである。