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フーリエ変換へんかん基礎きそ

date2026-07-14document_iddoc_13692dad4758b5c5cd6467360ff846c2descriptionフーリエ変換による周波数表現、反転、微分則、Plancherel等式、関数空間および超関数への拡張を説明する。prerequisites積分法の基本 / 三角関数 / 複素数と複素平面type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/analysis/analysis-portal.lecture.n.md / data/lecture/math/analysis/introduction-to-laplace-transform.lecture.n.md / data/lecture/physics/waves/waves-basics.lecture.n.md / data/lecture/physics/waves/interference-and-diffraction.lecture.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、時間領域じかんりょういき関数かんすう周波数成分しゅうはすうせいぶん複素振幅ふくそしんぷくとして表現ひょうげんするフーリエ変換へんかん説明せつめいする。反転定理はんてんていりによる復元ふくげん微分則びぶんそくつうじて、時間領域じかんりょういき周波数領域しゅうはすうりょういき対応たいおう明確めいかくにする。

2Schwartz 関数かんすう変換規約へんかんきやく

この講義こうぎでは、収束しゅうそく問題もんだい曖昧あいまいにしないため、まず Schwartz 関数かんすうSchwartz functionあつかう。これは無限回微分可能むげんかいびぶんかのうであり、どの非負整数ひふせいすう m,nたいしても

|x|m|f(n)(x)|0(|x|)

となる関数かんすうである。関数かんすうとすべての導関数どうかんすうが、任意にんい多項式たこうしき逆数ぎゃくすうよりも急速きゅうそくに 0 へ収束しゅうそくすることを意味いみする。この関数かんすう集合しゅうごう[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R)あらわす。

f,g[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R)たいする フーリエ変換へんかんFourier transform [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]Fぎゃくフーリエ変換へんかん [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]F-1

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]Ff(ω)=f^(ω):=-f(x)e-iωxdx,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]F-1g(x):=12π-g(ω)eiωxdω

定義ていぎする。ω角周波数かくしゅうはすうangular frequencyであり、通常つうじょう周波数しゅうはすう ν とは ω=2πν関係かんけいにある。時間じかんびょう測定そくていするとき、ν単位たんいは Hz、ω単位たんいは rad/s である。通信工学つうしんこうがくの Hz 規約きやくでは

X(ν)=-x(t)e-i2πνtdt

定義ていぎし、X(ν)=Xω(2πν)成立せいりつする。指数しすう符号ふごう2π配置はいちにはべつ規約きやくもあるため、正変換せいへんかん逆変換ぎゃくへんかん一組ひとくみ明示めいじする。

3フーリエ反転はんてん

フーリエ反転定理はんてんていり f[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R) なら f^[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R) であり、

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]F-1([PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]Ff)=f

成立せいりつする。標準的ひょうじゅんてき証明しょうめいでは、逆変換積分ぎゃくへんかんせきぶんへガウス因子いんし導入どうにゅうして正則化せいそくかする。絶対収束ぜったいしゅうそくにより積分順序せきぶんじゅんじょ交換こうかんすると、f とガウス近似恒等族きんじこうとうぞくたたみをる。ガウス関数かんすうはばを 0 へ収束しゅうそくさせると、このたたみは f収束しゅうそくする。Schwartz 関数かんすう急減少性きゅうげんしょうせい極限きょくげん積分せきぶん交換こうかん正当化せいとうかする。

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4音響的おんきょうてき解釈かいしゃく

音響信号おんきょうしんごう波形はけいは、時間じかんたいする空気圧くうきあつ変動へんどうあらわす。フーリエ変換へんかんは、この信号しんごう各周波数成分かくしゅうはすうせいぶん複素振幅ふくそしんぷく位相いそう分布ぶんぷとして表現ひょうげんする。

5離散直交性りさんちょっこうせい連続変換れんぞくへんかん

ここからは eiωx複素共役ふくそきょうやく使用しようする。複素数ふくそすう極形式きょくけいしきとオイラーの公式こうしき前提ぜんていとする。

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eiωx角周波数かくしゅうはすう ω複素指数関数ふくそしすうかんすうである。整数せいすう m,nZたいし、有限区間ゆうげんくかんのフーリエ級数きゅうすうでは

-ππeimxe-inxdx=-ππei(m-n)xdx

計算けいさんすると、

\int_{-\pi}^{\pi}e^{i(m-n)x}\,dx = \begin{cases} 2\pi,&m=n,\\ 0,&m\ne n \end{cases}

となる。フーリエ級数きゅうすうでは、この直交性ちょっこうせいによって離散的りさんてき周波数しゅうはすう係数けいすうす。フーリエ変換へんかんは、そのかんがえを連続れんぞく角周波数かくしゅうはすううつし、f^(ω)位相いそうふく複素振幅ふくそしんぷく密度みつどとして記述きじゅつする。

その連続版れんぞくばんとして

f^(ω)=-f(x)e-iωxdx

定義ていぎする。フーリエ反転定理はんてんていりにより f^ から f復元ふくげんできる。したがって「周波数しゅうはすう分解ぶんかいする」は一方向いちほうこう比喩ひゆではなく、ff^あいだ往復おうふくできる対応たいおうである。

6微分則びぶんそく

微分びぶん周波数領域しゅうはすうりょういき乗算じょうざん変換へんかんされる。これを部分積分ぶぶんせきぶんによって導出どうしゅつすると、

f^(ω)=-f(x)e-iωxdx

である。部分積分ぶぶんせきぶん使つかうと

f^(ω)=[f(x)e-iωx]-+iω-f(x)e-iωxdx

である。Schwartz 関数かんすうなら f,f積分せきぶん絶対収束ぜったいしゅうそくし、はしこうも 0 になるので、

f^(ω)=iωf^(ω)

る。つまり、微分びぶん周波数領域しゅうはすうりょういきでは iωける操作そうさわる。

7Gaussian のれい

Schwartz 関数かんすうである Gaussian

f(x)=e-x2

のフーリエ変換へんかん

f^(ω)=πe-ω2/4

である。したがって、xがわ局在きょくざいしたなめらかなやまは、ωがわでも Gaussian になる。

このしきは、I(ω)=Re-x2e-iωxdxけばたしかめられる。積分せきぶんなかω微分びぶんし、xe-x2=-12ddxe-x2使つかって部分積分ぶぶんせきぶんすると

I(ω)=-ω2I(ω)

る。ガウス積分せきぶん I(0)=Re-x2dx=πわせると、I(ω)=πe-ω2/4 となる。

8Schwartz 空間外くうかんがい対象たいしょう

Dirac のデルタ δ は、試験関数しけんかんすう φ[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R)たいして δ(ω-a),φ=φ(a)作用さようする超関数ちょうかんすうである。緩増加超関数かんぞうかちょうかんすうとは Schwartz 関数かんすうじょう連続線形汎関数れんぞくせんけいはんかんすうであり、フーリエ変換へんかんはこの空間くうかん拡張かくちょうできる。

cos(ax)無限遠むげんえん減衰げんすいしないため、通常つうじょうのフーリエ積分せきぶん収束しゅうそくしない。しかし、上記じょうき抽出特性ちゅうしゅつとくせいをもつデルタをもちいると、現在げんざい規約きやくでは緩増加超関数かんぞうかちょうかんすう等式とうしき

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]F{cos(ax)}=π(δ(ω-a)+δ(ω+a))

成立せいりつする。この等式とうしきは、両辺りょうへん任意にんいの Schwartz 試験関数しけんかんすう作用さようさせた結果けっか一致いっちすることを意味いみし、通常つうじょう収束積分しゅうそくせきぶん等式とうしきではない。

fL1(R) なら正変換せいへんかん積分せきぶんかく ω存在そんざいするが、反転はんてんには追加条件ついかじょうけん必要ひつようである。一般いっぱんL2(R) 関数かんすうでは積分せきぶんてんごとに存在そんざいするとはかぎらず、Plancherel 定理ていりによる一意いちいL2 拡張かくちょうとして定義ていぎする。

9Plancherel 定理ていり

Plancherel 定理ていりPlancherel theorem Schwartz 関数かんすうでは

-|f(x)|2dx=12π-|f^(ω)|2dω

成立せいりつする。これは時間領域じかんりょういきはかった二乗積分にじょうせきぶんと、周波数領域しゅうはすうりょういきはかった二乗積分にじょうせきぶん規約きやく係数けいすうのぞいて一致いっちすることをあらわす。Schwartz 関数かんすうたいする証明しょうめいは、反転公式はんてんこうしき代入だいにゅうして積分順序せきぶんじゅんじょ交換こうかんし、複素共役ふくそきょうやくふく内積ないせきたもつことからられる。さらに Schwartz 関数かんすうL2(R)稠密ちゅうみつであることを使つかうと、フーリエ変換へんかんL2 極限きょくげんとして一意いちい拡張かくちょうできる。

10数学的すうがくてき解釈かいしゃく

10.1解析学的かいせきがくてき解釈かいしゃく

微積分びせきぶん関数かんすう各点かくてんにおけるあたい局所変化きょくしょへんか記述きじゅつするのにたいし、フーリエ変換へんかん関数かんすう周波数成分しゅうはすうせいぶんかさわせとして表現ひょうげんする。この表現ひょうげん波動はどう信号しんごう解析かいせきてきする。

10.2線形代数せんけいだいすう行列ぎょうれつによる解釈かいしゃく

有限個ゆうげんこてんだけをあつか離散版りさんばんでは、フーリエ変換へんかん行列ぎょうれつけることとおなじである。連続版れんぞくばんでも、反転公式はんてんこうしきと Plancherel 等式とうしきにより「時間領域じかんりょういき記述きじゅつ連続れんぞく周波数座標しゅうはすうざひょう記述きじゅつうつ変換へんかん」とられる。ただし eiωx 自体じたいL2(R)はいらないので、通常つうじょう有限次元基底ゆうげんじげんきていとまったくおなじではない。

この解釈かいしゃくにより、フーリエ変換へんかん特殊とくしゅ積分公式せきぶんこうしきではなく、座標変換ざひょうへんかんとして理解りかいできる。

10.3作用素さようそによる解釈かいしゃく

微分びぶんという作用素さようそは、形式的けいしきてきには eiωxたいして

ddxeiωx=iωeiωx

となる。この意味いみeiωx微分作用素びぶんさようそ一般化固有関数いっぱんかこゆうかんすうgeneralized eigenfunctionとみなせる。通常つうじょうL2 固有関数こゆうかんすうではないことに注意ちゅういする。フーリエ変換へんかんをすると微分方程式びぶんほうていしき周波数しゅうはすうごとの代数方程式だいすうほうていしきわるのは、この関係かんけいによる。

この解釈かいしゃくにより、フーリエ変換へんかん微分方程式びぶんほうていしき関係かんけい固有値問題こゆうちもんだいとして整理せいりできる。

10.4適用対象てきようたいしょう

  • 波動はどう振動しんどう周期性しゅうきせい周波数成分しゅうはすうせいぶんによって解析かいせきする場合ばあい
  • 微分方程式びぶんほうていしき周波数しゅうはすうごとの代数方程式だいすうほうていしき変換へんかんする場合ばあい
  • 局所情報きょくしょじょうほうではなく全体的ぜんたいてき振動構造しんどうこうぞう分析ぶんせきする場合ばあい

11成立範囲せいりつはんい変換契約へんかんけいやく

周期構造しゅうきこうぞうにはフーリエ級数きゅうすう実数直線全体じっすうちょくせんぜんたい非周期的ひしゅうきてき信号しんごうにはフーリエ変換へんかん基本的きほんてきなモデルになる。ただし、対象たいしょうとする関数空間かんすうくうかん超関数ちょうかんすうへの拡張かくちょうによって両者りょうしゃ境界きょうかいわる。

この講義こうぎ正変換せいへんかん逆変換ぎゃくへんかん微分公式びぶんこうしき・Plancherel 等式とうしきは、すべて f[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R) という共通条件きょうつうじょうけんもとべた。L1L2緩増加超関数かんぞうかちょうかんすうへの拡張かくちょうでは、前節ぜんせつべた各空間かくくうかん定義ていぎ成立条件せいりつじょうけん使用しようする。

この講義こうぎ変換契約へんかんけいやく
f[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]S(R) なら

f^(ω)=Rf(x)e-iωxdx,f(x)=12πRf^(ω)eiωxdω,
f^(ω)=iωf^(ω),R|f|2=12πR|f^|2.

12関連かんれんリンク

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