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半順序関係と全順序関係md 7f83048
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半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial order全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal order

date2026-07-14document_iddoc_55e8b1de77e70a0bdd7c429ff08deb1bdescription半順序関係と全順序関係を、比較可能性をどこまで要求するかの違いとして整理し、包含順序、整除順序、通常の大小を対比する講義である。prerequisites関係の基本 / 集合演算と包含関係type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/discrete-math/discrete-mathematics-portal.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/relation-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/power-set-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/hasse-diagrams-and-maximal-minimal-elements.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/lattice-basics.lecture.n.md / data/exercise/math/discrete-math/order-relations-and-lattices.exercise.n.md
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1導入どうにゅう

順序関係じゅんじょかんけいorder relation重要じゅうようなのは、「比較ひかくできる」とはなに意味いみするかを分解ぶんかいすることである。日常にちじょう大小だいしょうでは、任意にんいの 2 つをくらべられることがおおい。しかし集合しゅうごうset包含ほうがんinclusion整数せいすうinteger整除せいじょdivisibilityでは、2 つの対象たいしょうobjectつね比較ひかくできるとはかぎらない。

このちがいをあつかうために、半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial order全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderける。半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderは「比較ひかくできるくみだけを比較ひかくする」構造こうぞうであり、全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderは「任意にんいの 2 つをかなら比較ひかくする」構造こうぞうである。

半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderでは比較不能ひかくふのうな 2 げん存在そんざいしてもよい。全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderは、これにくわえて任意にんいの 2 げん比較ひかくできることを要求ようきゅうする。

2用語ようご定義ていぎ

集合しゅうごうset P うえ二項関係にこうかんけいbinary relation [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderであるとは、つぎの 3 条件じょうけんたすことである。ひょうa,b,cP任意にんいげんelementとする。

条件じょうけんしき意味いみ
反射性はんしゃせいreflexivitya[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]a自分じぶん自分じぶん以下いかである
反対称性はんたいしょうせいantisymmetrya[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b,b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]aa=b相互そうご以下いかなら同一どういつである
推移性すいいせいtransitivitya[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b,b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]ca[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]c順序じゅんじょ中継ちゅうけいできる

a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b または b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]a成立せいりつするとき、ab比較可能ひかくかのうcomparableであるという。半順序集合はんじゅんじょしゅうごうpartially ordered set任意にんいの 2 げん比較可能ひかくかのうcomparableなら、その順序じゅんじょorder全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderという。

3方針ほうしん

順序関係じゅんじょかんけいorder relation判定はんていするときは、まず反射性はんしゃせいreflexivity反対称性はんたいしょうせいantisymmetry推移性すいいせいtransitivity確認かくにんする。ここまでは半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial order確認かくにんである。

そのあとで、任意にんいの 2 げん比較可能ひかくかのうcomparableかを確認かくにんする。これが成立せいりつすれば全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderであり、成立せいりつしなければ半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderだが全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。

判定はんていでは、反射性はんしゃせいreflexivity反対称性はんたいしょうせいantisymmetry推移性すいいせいtransitivityじゅん確認かくにんする。全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderしめすには、さらに任意にんいの 2 げん比較可能ひかくかのうであることをくわえる。

data/lecture/math/discrete-math/relation-basics.lecture.n.md

4直感的ちょっかんてき説明せつめい

全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderは、一列いちれつならべられる順序じゅんじょである。通常つうじょう[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")] による実数じっすうreal number大小だいしょう全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderである。任意にんいa,b について、a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b または b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]a成立せいりつするからである。

一方いっぽう半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderは、枝分えだわかれをゆる順序じゅんじょである。{1,2}{1,3} は、包含ほうがんinclusionでは比較ひかくできない。どちらも相手あいてふくまないからである。しかし {1}{1,2}成立せいりつする。したがって包含ほうがんinclusion半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderであるが、一般いっぱんには全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。

5代表例だいひょうれい

5.11. べき集合しゅうごうpower set包含順序ほうがんじゅんじょinclusion order

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A) うえB[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]CBC定義ていぎする。これは半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderである。反射性はんしゃせいreflexivityBB反対称性はんたいしょうせいantisymmetryBC かつ CB なら B=C推移性すいいせいtransitivityBC かつ CD なら BD であることからしたがう。

ただし、一般いっぱんには全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。A={1,2,3} のとき、{1,2}{1,3}比較可能ひかくかのうcomparableではない。

data/lecture/math/discrete-math/power-set-basics.lecture.n.md

5.22. せい整数せいすうinteger整除順序せいじょじゅんじょdivisibility order

せい整数せいすうinteger集合しゅうごうで、a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b を「abる」と定義ていぎする。これは半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderである。しかし 23たがいにらないため、比較可能ひかくかのうcomparableではない。したがって全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。

5.33. かず通常つうじょう大小だいしょう

R うえ通常つうじょう[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderである。任意にんいa,bR について a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]b または b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]a成立せいりつするからである。

6例題れいだい半順序はんじゅんじょpartial orderだが全順序ぜんじゅんじょtotal orderではないことをしめ

6.1問題もんだい

A={1,2,3} とし、[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A) うえB[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]CBC定義ていぎする。この順序じゅんじょorder半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderであり、全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではないことをしめせ。

6.2解説かいせつ

反射性はんしゃせいreflexivityは、任意にんいB[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"mathcal\")")]P(A) について BB であることから成立せいりつする。

反対称性はんたいしょうせいantisymmetryは、BC かつ CB なら外延性がいえんせいextensionalityより B=C であることから成立せいりつする。

推移性すいいせいtransitivityは、BC かつ CD なら BD であることから成立せいりつする。よってこれは半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderである。

しかし {1,2}{1,3} は、どちらも相手あいてふくまない。したがって比較可能ひかくかのうcomparableではない。任意にんいの 2 げん比較可能ひかくかのうcomparableではないので、これは全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。

7見分みわかた

  • 比較ひかく関係かんけい反射性はんしゃせいreflexivity反対称性はんたいしょうせいantisymmetry推移性すいいせいtransitivityたすなら、半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial orderうたがう。
  • 任意にんいの 2 げん比較ひかくできるなら、全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderである。
  • 比較ひかくできない 2 げんが 1 くみでも存在そんざいすれば、全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal orderではない。
  • 同値関係どうちかんけいequivalence relation 対称性たいしょうせいsymmetryつが、順序関係じゅんじょかんけいorder relation反対称性はんたいしょうせいantisymmetryつ。このちがいを混同こんどうしない。

比較不能ひかくふのうincomparableくみがあることは、全順序関係ぜんじゅんじょかんけいtotal order失敗しっぱいしめすが、半順序関係はんじゅんじょかんけいpartial order失敗しっぱいではない。反対称性はんたいしょうせいantisymmetryでは、両向りょうむきに関係かんけいするべつの 2 げんがないかを確認かくにんする。

8証明しょうめい補足ほそく部分集合ぶぶんしゅうごうへの制限せいげん順序じゅんじょ保存ほぞんされる

(X,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")])半順序集合はんじゅんじょしゅうごうpartially ordered set とし、YX とする。Y うえ関係かんけい

y1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]Yy2y1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y2

定義ていぎする。このとき (Y,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]Y)半順序集合はんじゅんじょしゅうごうである。

反射性はんしゃせいは、任意にんいyY について y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]yX成立せいりつすることからしたがう。反対称性はんたいしょうせいは、y1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]Yy2 かつ y2[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]Yy1 なら、Xy1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y2 かつ y2[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y1 なので y1=y2 であることからしたがう。推移性すいいせいおなじく、X での推移性すいいせいをそのまま使つかう。

さらに (X,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")])全順序集合ぜんじゅんじょしゅうごうtotally ordered set なら、(Y,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]Y)全順序集合ぜんじゅんじょしゅうごうである。任意にんいy1,y2YX要素ようそでもあるので、y1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y2 または y2[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y1成立せいりつするからである。

この証明しょうめいは、順序じゅんじょちいさな集合しゅうごう制限せいげんしても、順序じゅんじょ公理こうりこわれないことをしめしている。

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