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化学式の読み方md fc411c6
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化学式の読み方
chemistrytheoreticalhighschoollecture
1導入
この講義では、化学式を元素記号、添字、電荷によって化学種の構成を表す記法として解説する。
化学反応式では、\mathrm{2H_2O} の 2 と、\mathrm{H_2O} の 2 を混同しやすい。前の 2 は係数で粒子の個数比を表し、下の 2 は添字で 1 個の分子の中の原子数を表す。
2用語と定義
化学式とは、元素記号と添字で化学種の構成を表した式である。
分子式とは、1 個の分子に含まれる原子の種類と数を表す化学式である。
組成式とは、化合物に含まれる原子数比を最小整数比で表す化学式である。
係数とは、化学式の前につき、化学種の個数や物質量の比を表す数である。
添字とは、元素記号の右下につき、1 個の化学種に含まれる原子数を表す数である。
3方針
化学式を読むときは、次の順序で確認する。
- 元素記号を読む。
- 添字から 1 個の化学種に含まれる原子数を読む。
- 電荷があればイオンとして読む。
- 反応式では係数と添字を分けて読む。
4厳密な説明
4.1整理 1:添字は 1 個の化学種の中の原子数を表す
仮定として、化学式 \mathrm{H_2O} を考える。結論は、1 個の \mathrm{H_2O} に水素原子が 2 個、酸素原子が 1 個含まれることである。
証明する。添字は、その直前の元素記号が 1 個の化学種の中に何個あるかを表す。水素 H の右下には 2 があるので H は 2 個である。酸素 O には添字が書かれていないので 1 個である。□
4.2関係式 2:係数は化学種の個数を掛ける
仮定として、2\mathrm{H_2O} を考える。結論は、全体として水素原子が 4 個、酸素原子が 2 個あることである。
証明する。整理 1 より、1 個の \mathrm{H_2O} には H が 2 個、O が 1 個含まれる。係数 2 は \mathrm{H_2O} という化学種が 2 個あることを表す。したがって H は 2\times2=4 個、O は 2\times1=2 個である。□
4.3関係式 3:イオン化合物の組成式は全体の電荷が 0 になるように決まる
仮定として、\mathrm{Mg^{2+}} と \mathrm{Cl^-} から中性の化合物を作る。結論は、組成式が \mathrm{MgCl_2} であることである。
証明する。\mathrm{Mg^{2+}} 1 個の電荷は +2、\mathrm{Cl^-} 1 個の電荷は -1 である。全体を中性にするには、+2 を打ち消すために \mathrm{Cl^-} が 2 個必要である。したがって最小整数比は \mathrm{Mg^{2+}}:\mathrm{Cl^-}=1:2 であり、組成式は \mathrm{MgCl_2} である。□
5見分け方
| 記号 | 意味 |
| \mathrm{H_2O} の 2 | 添字、1 個の分子中の H の数 |
| 2\mathrm{H_2O} の 2 | 係数、\mathrm{H_2O} の個数または物質量比 |
| \mathrm{SO_4^{2-}} | 電荷をもつ多原子イオン |
| \mathrm{NaCl} | イオン結晶の組成式 |
6どこまで成立するか
分子式は分子 1 個の構成を表す。一方、イオン結晶では独立した 1 個の分子があるわけではなく、組成式で最小整数比を表す。この違いを混同しない。
7最終形
\boxed{\text{添字は1個の化学種の内部、係数は化学種の個数を表す}}
\boxed{\text{イオン化合物は電荷が打ち消し合う比で書く}}
8一言でいうと
化学式は、係数・添字・電荷を分けて読むと、反応式の量的関係へ自然に進める。