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代数学の基本定理md fe7fd91
lecture/math/algebra/fundamental-theorem-of-algebra.lecture.n.md
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代数学の基本定理
mathalgebrapolynomialcomplexlecture
2定理 1:代数学の基本定理
2.1仮定
P(z) を複素数係数の 1 次以上の多項式とする。
2.2結論
複素数 \alpha が存在して、
P(\alpha)=0
となる。
2.3証明について
この定理の完全な証明には、複素解析や位相の道具を使うのが普通である。このページでは、定理そのものを道具として使い、因数分解への帰結を証明する。
3系 1:複素数では一次因数に分解できる
3.1仮定
P(z) を複素数係数の n 次の多項式とし、最高次係数を a とする。ただし n\ge1 とする。
3.2結論
複素数 \alpha_1,\ldots,\alpha_n が存在して、
\boxed{
P(z)=a(z-\alpha_1)(z-\alpha_2)\cdots(z-\alpha_n)
}
と書ける。
3.3証明
次数 n について帰納法で示す。
n=1 では、P(z)=a z+b=a(z+b/a) と書けるので成立する。
n\ge2 とする。代数学の基本定理より、P(\alpha_1)=0 となる複素数 \alpha_1 が存在する。因数定理より、
P(z)=(z-\alpha_1)Q(z)
と書ける。ここで Q(z) は n-1 次の多項式で、最高次係数は a である。
帰納法の仮定を Q に使うと、
Q(z)=a(z-\alpha_2)\cdots(z-\alpha_n)
と書ける。したがって
P(z)=a(z-\alpha_1)(z-\alpha_2)\cdots(z-\alpha_n)
である。□
data/lecture/math/algebra/remainder-and-factor-theorems.lecture.n.md
4重根と重複度
同じ根が複数回現れることがある。たとえば
P(z)=(z-2)^3(z+1)
では、2 は 3 回現れる。根 2 の重複度は 3 である。
n 次の多項式は、重複度を込めて n 個の複素根を持つ。
5実数係数の場合
実数係数の多項式でも、複素数まで広げれば一次因数に分解できる。ただし実数係数だけで分解するなら、複素共役な根が組になって二次因数を作る。
たとえば
x^2+1=(x-i)(x+i)
だが、実数係数では x^2+1 はこれ以上一次式には分解できない。
6一言でいうと
代数学の基本定理は、複素数の世界では多項式が根を持ち、最終的には一次因数の積に分解できる、という定理である。