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二次方程式の解の公式md 6826b01
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二次方程式の解の公式
導入
二次方程式の解の公式で最重要なのは、平方完成をして、左辺を 1 つの二乗の形に変形することです。
公式だけを暗記すると、なぜ -b や 4ac や 2a が現れるのかが見えません。しかし平方完成の手順を追えば、公式は突然出てくるものではなく、二次式を一次式の二乗へ変える結果だと分かります。
用語と定義
まず主役になる用語をそろえます。
二次方程式 とは、ax^2+bx+c=0 の形の方程式です。ただし a\neq 0 です。
平方完成 とは、x^2+px のような式を \left(x+\frac{p}{2}\right)^2-\left(\frac{p}{2}\right)^2 の形に直す操作です。
判別式 とは、二次方程式の解の様子を決める D=b^2-4ac のことです。
方針
ax^2+bx+c=0 をそのまま見ても、x を直接取り出すのは難しいです。そこで、まず a で割って x^2 の係数を 1 にそろえます。
そのうえで x^2+\frac{b}{a}x を 1 つの二乗にしたい、と考えます。なぜなら、二乗の形になれば平方根を使って x を取り出せるからです。これが平方完成を思いつく理由です。
直感的な説明
二次方程式の難しさは、x が 2 乗と 1 乗の両方で現れることにあります。そこで「1 つの二乗に見える形へ持ち込む」ことを狙います。
代数的には平方完成ですが、図形的には「正方形を完成させる」と見ることもできます。だから \left(\frac{b}{2a}\right)^2 を足すのは、ただの手筋ではなく、不足している四角を埋める発想です。
厳密な説明
1. まず係数をそろえる
ax^2+bx+c=0\qquad (a\neq 0)
を a で割ると
x^2+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a}=0
です。したがって
x^2+\frac{b}{a}x=-\frac{c}{a}
となります。
2. 平方完成する
ここで x^2+\frac{b}{a}x を 1 つの二乗にしたいので、\left(\frac{b}{2a}\right)^2 を足して引きます。すると
x^2+\frac{b}{a}x+\left(\frac{b}{2a}\right)^2=-\frac{c}{a}+\left(\frac{b}{2a}\right)^2
です。
左辺は
\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2
となります。右辺は通分して
-\frac{4ac}{4a^2}+\frac{b^2}{4a^2}=\frac{b^2-4ac}{4a^2}
です。したがって
\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2=\frac{b^2-4ac}{4a^2}
を得ます。
3. 平方根を取る
両辺の平方根を取ると
x+\frac{b}{2a}=\pm \frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
です。よって
x=-\frac{b}{2a}\pm \frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
となり、
\boxed{x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}}
を得ます。これが二次方程式の解の公式です。
4. 判別式の意味
公式を見ると、平方根の中身 b^2-4ac が解の様子を決めています。
- b^2-4ac>0 なら、異なる 2 つの実数解を持ちます。
- b^2-4ac=0 なら、重解を持ちます。
- b^2-4ac<0 なら、実数解を持ちません。
したがって D=b^2-4ac を判別式と呼びます。
5. 別の見方
対称式の立場では、解の和と積が
\alpha+\beta=-\frac{b}{a},\qquad \alpha\beta=\frac{c}{a}
で与えられます。そこから解そのものを復元するには、和と積を持つ 2 つの数を求める問題へ戻せばよい、と見ることもできます。
どこまで成り立つか
この公式は、a\neq 0 である二次方程式にはいつでも使えます。
ただし、実数の範囲だけで考えると、D<0 のときは平方根が実数にならないので、解を実数としては書けません。
また、公式を使わなくても因数分解できる場合はあります。そのときでも、後ろでは同じ構造が働いています。
最終形
二次方程式
ax^2+bx+c=0\qquad (a\neq 0)
の解は
\boxed{x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}}
です。
また、判別式
\boxed{D=b^2-4ac}
により解の個数と種類が分かります。
一言でいうと
- 解の公式は、平方完成の結果です。
- 平方完成を思いつく理由は、二次式を二乗の形に変えて平方根を使いたいからです。
- 判別式 b^2-4ac は、そのまま解の様子を教えてくれます。