markdown
Fourier 変換と PDEmd 222e53c
lecture/math/partial-differential-equations/Fourier変換とPDE-講義.n.md
Download as PDF

Fourier 変換へんかんと PDE

date2026-04-23descriptionFourier 変換を、全空間上の PDE を周波数ごとの代数方程式または ODE へ変換する方法として整理する。prerequisites変数分離法とFourier級数 / フーリエ変換の入口type講義statusactiverelateddata/lecture/math/analysis/フーリエ変換の入口-講義.n.md / data/lecture/math/partial-differential-equations/変数分離法とFourier級数-講義.n.md
mathpartial-differential-equationsfourier-transformlecture

導入どうにゅう

このページの核心かくしんは、Fourier 変換へんかんにより空間微分くうかんびぶん周波数しゅうはすうせき変換へんかんし、PDE を周波数しゅうはすうごとの問題もんだい分解ぶんかいすることである。

方針ほうしん

全空間ぜんくうかん周期性しゅうきせいのない問題もんだいでは、Fourier 級数きゅうすうより Fourier 変換へんかん適合てきごうする。微分びぶん周波数変数しゅうはすうへんすう乗算じょうざん移行いこうするため、熱方程式ねつほうていしき波動方程式はどうほうていしき周波数しゅうはすうごとに解析かいせきできる。

微分びぶん乗算じょうざんになる理由りゆう

Fourier 変換へんかん

f^(ξ)=Rf(x)e-ixξdx

定義ていぎする。関数かんすう十分じゅうぶん減衰げんすいし、部分積分ぶぶんせきぶん境界項きょうかいこうが 0 になると仮定かていする。このとき

f^(ξ)=Rf(x)e-ixξdx

である。部分積分ぶぶんせきぶんにより

Rf(x)e-ixξdx=[f(x)e-ixξ]-+iξRf(x)e-ixξdx

となる。境界項きょうかいこうが 0 なら

f^(ξ)=iξf^(ξ)

である。もう一度いちど適用てきようすると

f'^(ξ)=(iξ)2f^(ξ)=-ξ2f^(ξ)

る。したがって、空間微分くうかんびぶんふくむ PDE は周波数しゅうはすうごとの代数式だいすうしきまたは ODE へ変換へんかんされる。

代表例だいひょうれい

熱方程式ねつほうていしき ut=κuxxx で Fourier 変換へんかんすると、

tu^=-κξ2u^

となる。これは tかんする ODE であり、高周波こうしゅうはほどはや減衰げんすいすることをしめす。

Fourier 級数きゅうすうとの相違そうい

Fourier 級数きゅうすう有界区間ゆうかいくかん周期関数しゅうきかんすう離散的りさんてき周波数しゅうはすう分解ぶんかいする。Fourier 変換へんかん全空間ぜんくうかん関数かんすう連続的れんぞくてき周波数しゅうはすう分解ぶんかいする。境界きょうかいがある問題もんだいでは Fourier 級数きゅうすう全空間ぜんくうかんでは Fourier 変換へんかん自然しぜんである。

heat kernel への接続せつぞく

初期条件しょきじょうけん u(x,0)=f(x) の Fourier 変換へんかんf^(ξ) とすると、

u^(ξ,t)=e-κξ2tf^(ξ)

である。逆変換ぎゃくへんかんすると、かいは heat kernel と fたたみで表現ひょうげんされる。これは初期分布しょきぶんぷが Gaussian かく平均化へいきんかされることを意味いみする。

heat kernel のしきは、Gaussian の Fourier 変換へんかんから導出どうしゅつされる。逆変換ぎゃくへんかん定数ていすう

f(x)=12πRf^(ξ)eixξdξ

とする規約きやくでは、

12πRe-κtξ2eixξdξ=14πκte-x2/(4κt)

である。この積分せきぶん平方完成へいほうかんせいと Gaussian 積分せきぶんにより計算けいさんされる。したがって e-κtξ2逆変換ぎゃくへんかんが heat kernel になる。

全空間ぜんくうかん熱方程式ねつほうていしき

問題もんだい

ut=κuxx,xR,t>0,u(x,0)=f(x)

とする。未知関数みちかんすうu(x,t)独立変数どくりつへんすう空間くうかん x時間じかん t定義域ていぎいき全実線ぜんじっせんである。Fourier 変換へんかんxかんして適用てきようすると、空間微分くうかんびぶん

uxx^(ξ,t)=-ξ2u^(ξ,t)

移行いこうする。したがって周波数しゅうはすうごとに

tu^(ξ,t)=-κξ2u^(ξ,t),u^(ξ,0)=f^(ξ)

けばよい。かい

u^(ξ,t)=e-κξ2tf^(ξ)

である。逆変換ぎゃくへんかんにより

u(x,t)=14πκtRe-(x-y)2/(4κt)f(y)dy

となる。かく

Gt(x)=14πκte-x2/(4κt)

が heat kernel である。

比較例ひかくれい: 境界きょうかいがある場合ばあい

区間くかん 0<x<L で Dirichlet 条件じょうけんすと、全空間ぜんくうかん平行移動対称性へいこういどうたいしょうせいうしなわれる。この場合ばあい連続周波数れんぞくしゅうはすう ξ ではなく、境界条件きょうかいじょうけん適合てきごうする離散りさんモード sin(nπx/L)使用しようする。Fourier 変換へんかんと Fourier 級数きゅうすう選択せんたくは、領域りょういき境界条件きょうかいじょうけんまる。

反例はんれいまたは限界げんかい

係数けいすうx依存いぞんする ut=(a(x)ux)x では、Fourier 変換へんかん適用てきようしても単純たんじゅん乗算じょうざんには変換へんかんされない。たたみや擬微分作用素ぎびぶんさようそあらわれるため、定数係数ていすうけいすう場合ばあいおな手順てじゅんでは完結かんけつしない。

どこまでつか

Fourier 変換へんかん領域りょういき境界条件きょうかいじょうけんつよ依存いぞんする。有界区間ゆうかいくかんでは、Fourier 級数きゅうすう固有関数展開こゆうかんすうてんかい自然しぜんになる。

関連かんれんリンク

data/lecture/math/analysis/フーリエ変換の入口-講義.n.md
raw .n.md をコピー
loc をコピー (filepath:line ~ line)
copy share link
path をコピー
copy share link
copy share link
タブを全て閉じる