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確率分布の基本md 0b17c29
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確率分布の基本
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1導入
この講義で中心に置く発想は、確率変数では個々の結果をばらばらに見るのではなく、「どの値をどれくらいの確率で取るか」という表として見ることである。
確率の講義では事象の確率を計算するが、統計や確率論では「値がどう散らばるか」そのものを見たいことがよくある。そこで確率変数の値と確率をまとめたものが確率分布である。
2用語と定義
確率変数 とは、試行の結果に数を対応させたものである。
確率分布 とは、確率変数が各値を取る確率を並べたものである。
3方針
まず確率変数を作り、その値が何を意味するかを確認する。そのあと、各値に確率を対応させて分布を作り、最後にそこから期待値や分散を読み取る。
4直感的な説明
確率分布は、「この試行ではどんな値が出やすいか」を地図のように表したものである。たとえば、さいころの出目なら 1 から 6 が同じ確率で並ぶし、コインを 3 回投げたときの表の枚数なら 0,1,2,3 が同じ重みではない。
期待値だけを見ると平均しか分からないが、分布を見ると「どの値のまわりに集まりやすいか」「左右にどう広がるか」が見えてくる。
5厳密な説明
5.11. 分布を作る
確率変数 X が x_1,\dots,x_n を取るとき、
P(X=x_1),\dots,P(X=x_n)
を並べたものが分布である。このとき
P(X=x_i)\ge 0, \qquad \sum_i P(X=x_i)=1
を満たする。
5.22. 具体例
コインを 3 回投げ、表の枚数を X とすると、
P(X=0)=\frac18,\quad P(X=1)=\frac38,\quad P(X=2)=\frac38,\quad P(X=3)=\frac18
である。
この分布は、真ん中の 1,2 枚が出やすく、0,3 枚は出にくいことを表している。
5.33. 期待値と分散
分布が分かれば、
E[X]=\sum x_i P(X=x_i)
で期待値を、さらに
\mathrm{Var}(X)=\sum (x_i-E[X])^2 P(X=x_i)
で分散を求められる。
6別の見方
確率分布は、確率の問題を表に直したものと見てもよい。すると、期待値はその表の重みつき平均になり、分散はその表の広がりを測る量になる。
7見分け方
- 何を確率変数にするかが曖昧なら、まず「最終的に数として何を数えたいか」を決める。
- 期待値や分散を問われたら、いきなり計算するより先に分布を表へ整理すると見通しがよくなる。
- 二項分布のような名前がまだ出てこなくても、値と確率を丁寧に並べれば十分に解ける問題は多い。
8最終形
\boxed{\sum_i P(X=x_i)=1}
\boxed{E[X]=\sum x_i P(X=x_i)}
\boxed{\mathrm{Var}(X)=\sum (x_i-E[X])^2 P(X=x_i)}
9一言でいうと
- 確率分布は、確率変数がどの値をどれくらい取りやすいかをまとめた地図である。