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同値関係と剰余類md cc5a926
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同値関係どうちかんけいequivalence relation剰余類じょうよるいresidue class

date2026-06-06document_iddoc_03e8d91ec8a9df8b45d2aa5890853ebbdescription同値関係、同値類、商集合、剰余類を、代表元によらない構造を作る準備として説明する。prerequisites[同値関係/どうちかんけい]と[分割/ぶんかつ] / [商集合/しょうしゅうごう]と[自然/しぜん]な[射影/しゃえい]type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/discrete-math/equivalence-relations-and-partitions.lecture.n.md / data/lecture/math/discrete-math/quotient-sets-and-canonical-projections.lecture.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/congruences-and-modular-arithmetic.lecture.n.md / data/exercise/math/abstract-algebra/equivalence-relations-and-congruences.exercise.n.md
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抽象代数ちゅうしょうだいすう商構造しょうこうぞうつくまえに、「どのげんおなじものとしてあつかうか」をめる必要ひつようがある。そのための道具どうぐ同値関係どうちかんけいである。

同値関係どうちかんけいは、対象たいしょう分類ぶんるいする規則きそくである。分類ぶんるいされたひとひとつのはこ同値類どうちるいequivalence classであり、同値類どうちるい全体ぜんたい集合しゅうごう商集合しょうしゅうごうquotient setである。

data/lecture/math/discrete-math/equivalence-relations-and-partitions.lecture.n.md data/lecture/math/discrete-math/quotient-sets-and-canonical-projections.lecture.n.md

1同値関係どうちかんけいみっつの条件じょうけん

集合しゅうごう X じょう関係かんけい 同値関係どうちかんけいであるとは、任意にんいx,y,zXたいしてつぎたすことである。

xx
xyyx
xyandyzxz

それぞれ、反射性はんしゃせい対称性たいしょうせい推移性すいいせいである。

2同値類どうちるい

げん aX同値類どうちるい

[a]={xXxa}

定義ていぎする。同値類どうちるいは、代表元だいひょうげん a そのものではなく、aおなじものとみなされるげん全体ぜんたい集合しゅうごうである。

代表元だいひょうげん名前なまえであり、同値類どうちるいほんたいである。実際じっさいab であることと

[a]=[b]

であることは同値どうちである。ab かつ x[a] なら、xa推移性すいいせいから xb、すなわち x[b] である。ぎゃくx[b] なら、対称性たいしょうせいより ba であり、xb推移性すいいせいから xa、すなわち x[a] である。したがって [a]=[b] となる。ぎゃく[a]=[b] なら、反射性はんしゃせいより a[a]=[b] だから ab である。

同値類どうちるい全部ぜんぶあつめた集合しゅうごう商集合しょうしゅうごうquotient setという。つまり、商集合しょうしゅうごうではげんそのものではなく、同値類どうちるいあたらしいげんとしてあつかう。

3剰余類じょうよるい

せい整数せいすう n固定こていする。整数せいすう a,bたいして

abn(a-b)

さだめる。これは同値関係どうちかんけいである。反射性はんしゃせいa-a=0 かつ n0対称性たいしょうせいn(a-b) なら b-a=-(a-b) より n(b-a)推移性すいいせいn(a-b) かつ n(b-c) なら a-c=(a-b)+(b-c) より n(a-c) であることからしたがう。このとき a同値類どうちるい

[a]n={a+knkZ}

剰余類じょうよるいresidue classという。

たとえば n=5 のとき、

[2]5={[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],-8,-3,2,7,12,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")]}

である。これらはすべて 5 でったあまりが 2 である。

以下いかでは、ほう n固定こていしているあいだ[a]n[a]略記りゃくきする。したがって以下いか[a] は、この nほうとする剰余類じょうよるいあらわす。

4代表元だいひょうげんによらずさだまること(well-definedness)

商集合しょうしゅうごうじょう演算えんざん定義ていぎするとき、代表元だいひょうげんえらかた依存いぞんしてはいけない。この性質せいしつを「代表元だいひょうげんによらずさだまる」、または well-defined であるという。

たとえば剰余類じょうよるい

[a]+[b]=[a+b]

定義ていぎしたいなら、aおなるいべつ代表元だいひょうげん aえ、bおなるいべつ代表元だいひょうげん bえても、結果けっかるいおなじであることを確認かくにんする必要ひつようがある。

このれいでは、[a]=[a][b]=[b] なら n(a-a)n(b-b) である。したがって n((a+b)-(a+b)) となり、[a+b]=[a+b] である。これで代表元だいひょうげんえてもわらないことが証明しょうめいできた。

同様どうようせき[a][b]=[ab]定義ていぎしたいなら、

ab-ab=a(b-b)+b(a-a)

n倍数ばいすうであることから [ab]=[ab]る。したがってせき代表元だいひょうげんによらずさだまる。この確認かくにんはぶくと、商集合しょうしゅうごうじょう演算えんざんじつさだまっていない可能性かのうせいがある。

5注意ちゅうい:well-defined でない定義ていぎれい

Z/2Z で、剰余類じょうよるい [a] から整数せいすう a そのものをかえ写像しゃぞうつくろうとすると失敗しっぱいする。なぜなら [0]=[2] だが、代表元だいひょうげんを 0 とえらぶとあたいは 0、2 とえらぶとあたいは 2 になるからである。

商集合しょうしゅうごうげん代表元だいひょうげんではなくるいである。るいたいしてなにかを定義ていぎするときは、代表元だいひょうげんえてもおなあたいになることをかなら確認かくにんする。

7まとめ

同値関係どうちかんけいは、げん分類ぶんるいする規則きそくである。剰余類じょうよるい整数せいすうあまりで分類ぶんるいした同値類どうちるいであり、合同式ごうどうしきあとまな商構造しょうこうぞう基礎きそになる。商集合しょうしゅうごう演算えんざんするには、代表元だいひょうげんによらず結果けっかさだまることをかなら確認かくにんする。

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