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変数分離法と Fourier 級数md fb47f2f
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変数分離法へんすうぶんりほうと Fourier 級数きゅうすう

date2026-07-15document_iddoc_9aba63cb460c9cdecaf7816caaf26f6edescription変数分離法と Fourier 級数を、境界条件に合う空間モードへ PDE を分解する方法として整理する。prerequisitesheat・wave・Laplace 方程式 / フーリエ変換の基礎type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/partial-differential-equations/heat-wave-and-laplace-equations.lecture.n.md / data/lecture/math/analysis/introduction-to-fourier-transform.lecture.n.md / data/lecture/math/partial-differential-equations/fourier-transforms-and-pdes.lecture.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、変数分離法へんすうぶんりほうを、境界条件きょうかいじょうけん適合てきごうする空間くうかんモードへ PDE を分解ぶんかいする方法ほうほうとして解説かいせつする。

2用語ようご定義ていぎ

変数分離法へんすうぶんりほうSeparation of variables は、u(x,t)=X(x)T(t) のように未知関数みちかんすう一変数関数いちへんすうかんすうせきとして仮定かていし、PDE を ODE ぐん分解ぶんかいする方法ほうほうである。

Fourier 級数きゅうすうFourier series は、関数かんすうたがいに直交ちょっこうする三角関数さんかくかんすう級数きゅうすうとして展開てんかいする表現ひょうげんである。このページでは 0<x<Lれい Dirichlet 境界条件きょうかいじょうけん適合てきごうする sine 級数きゅうすうあつかう。

3方針ほうしん

境界条件きょうかいじょうけんから空間方向くうかんほうこう固有値問題こゆうちもんだいあらわれる。その固有関数こゆうかんすう基底きていとして初期条件しょきじょうけん展開てんかいし、時間方向じかんほうこうの ODE をく。

4分離定数ぶんりていすうあらわれる理由りゆう

u(x,t)=X(x)T(t) という非零解ひれいかい代入だいにゅうし、X(x)T(t)0 となる領域りょういき両辺りょうへんXTると、一方いっぽうx だけの関数かんすう他方たほうt だけの関数かんすうになる。独立どくりつ変化へんかする x,t のすべてでひとしいため、両方りょうほう同一どういつ定数ていすうでなければならない。この定数ていすう分離定数ぶんりていすうである。零点れいてんふく区間くかんでは、導出どうしゅつした線形せんけい ODE とそのかい一意性いちいせいにより、非零領域ひれいりょういき同一どういつ定数ていすう保持ほじして延長えんちょうする。

5典型例てんけいれい

区間くかん 0<x<L熱方程式ねつほうていしきu(0,t)=u(L,t)=0 とすると、空間くうかんモードは sin(nπx/L) になる。初期分布しょきぶんぷを sine 級数きゅうすう展開てんかいし、それぞれのモードが時間じかんとともに減衰げんすいする。

波動方程式はどうほうていしきおな境界条件きょうかいじょうけんすと、空間くうかんモードはおなじく sin(nπx/L) になる。ただし時間方向じかんほうこう指数減衰しすうげんすいではなく、cos(cnπt/L)sin(cnπt/L)振動しんどうになる。ねつなみは、おな空間固有値くうかんこゆうちたいする時間方程式じかんほうていしきとしてあらわれる。

6具体例ぐたいれい 1: 熱方程式ねつほうていしき

熱拡散率ねつかくさんりつ κ>0 とし、問題もんだい

ut=κuxx,0<x<L,t>0,u(0,t)=u(L,t)=0,u(x,0)=f(x)

とする。u=XT代入だいにゅうすると、

TκT=X'X=-λ

である。境界条件きょうかいじょうけんから、空間方向くうかんほうこうには

-X'=λX,X(0)=X(L)=0

という固有値問題こゆうちもんだいあらわれる。ここでは実数値じっすうちのモード Xかんがえる。このしきXけて部分積分ぶぶんせきぶんすると、非零解ひれいかいでは

λ=0L|X(x)|2dx0L|X(x)|2dx>0

である。したがって λ=0λ<0 からは非零ひれい固定端こていたんモードがしょうじず、λ>0場合ばあいだけをけばよい。固有関数こゆうかんすう任意にんい非零定数倍ひれいていすうばいおな固有空間こゆうくうかんぞくするため、その代表だいひょう

Xn(x)=sin(nπx/L),λn=(nπ/L)2

えらべる。時間方向じかんほうこうTn(t)=e-κλnt となる。初期条件しょきじょうけん

f(x)=n=1bnsin(nπx/L),bn=2L0Lf(x)sin(nπx/L)dx

により決定けっていする。ここでは、L2(0,L) の sine けい完全かんぜんであるという Fourier 級数きゅうすう完全性定理かんぜんせいていりもちいる。この定理ていりは、f(-L,L)奇延長きえんちょうし、Fourier けいL2 完全性かんぜんせい適用てきようすることでられる。直交性ちょっこうせい

0Lsin(nπx/L)sin(mπx/L)dx=L2δnm

もちいた。δnmn=m なら 1、nm なら 0 となる Kronecker のデルタである。したがって形式的けいしきてきには

u(x,t)=n=1bne-κ(nπ/L)2tsin(nπx/L)

である。fL2(0,L) なら sine 級数きゅうすうL2意味いみfあらわす。ここで L2(0,L)0L|f(x)|2dx<たす関数かんすう空間くうかんであり、「二乗平均にじょうへいきん誤差ごさが 0 へちかづく」という収束しゅうそく使つかう。任意にんいt>0 では指数因子しすういんし高周波こうしゅうはつよおさえるため、空間くうかん時間じかんについて項別微分こうべつびぶんでき、なめらかな古典解こてんかいになる。一方いっぽうt=0 まで各点かくてん初期条件しょきじょうけんたす古典解こてんかいとして延長えんちょうするには、f追加正則性ついかせいそくせいf(0)=f(L)=0 などの境界適合条件きょうかいてきごうじょうけん必要ひつようである。

7具体例ぐたいれい 2: 波動方程式はどうほうていしき

波速はそく c>0 とし、おな区間くかん固定端こていたん

utt=c2uxx,0<x<L,t>0,u(0,t)=u(L,t)=0,u(x,0)=f(x),ut(x,0)=g(x)

あつかう。空間くうかんモードは熱方程式ねつほうていしき同一どういつだが、時間方程式じかんほうていしき

Tn'+c2(nπ/L)2Tn=0

となる。したがって形式的けいしきてきには

u(x,t)=n=1(ancos(cnπt/L)+dnsin(cnπt/L))sin(nπx/L)

である。係数けいすう

an=2L0Lf(x)sin(nπx/L)dx,dn=2cnπ0Lg(x)sin(nπx/L)dx

である。dn分母ぶんぼは、ut(x,0)計算けいさんすると sine の係数けいすう(cnπ/L)dn になることからまる。波動方程式はどうほうていしきには熱方程式ねつほうていしき指数的しすうてき高周波減衰こうしゅうはげんすいがない。したがって、この級数きゅうすう古典解こてんかいとして二回にかい項別微分こうべつびぶんするには、微分後びぶんご級数きゅうすう収束しゅうそくするだけの Fourier 係数けいすう減衰げんすいと、使用しようする導関数どうかんすう必要ひつようなすべての端点適合条件たんてんてきごうじょうけん必要ひつようである。f(0)=f(L)=g(0)=g(L)=0必要ひつよう低階ていかい適合条件てきごうじょうけんだが、それだけで古典解こてんかい存在そんざい保証ほしょうする完全かんぜん定理ていりではない。より低正則性ていせいそくせいのデータでは、級数きゅうすう収束しゅうそく方程式ほうていしきたす意味いみべつ指定していする必要ひつようがある。

8固有値問題こゆうちもんだい直交性ちょっこうせい

境界条件きょうかいじょうけん空間演算子くうかんえんざんし定義域ていぎいきさだめ、その固有値問題こゆうちもんだい規定きていする。固定端こていたんでは -d2dx2固有関数こゆうかんすうが sine 関数かんすうになり、それらが直交ちょっこうするため初期条件しょきじょうけん係数けいすう分解ぶんかいできる。Neumann 条件じょうけんなら cosine と定数ていすうモード、周期境界条件しゅうききょうかいじょうけんなら複素指数関数ふくそしすうかんすう自然しぜんになる。変数分離へんすうぶんり境界条件きょうかいじょうけん適合てきごうする固有関数系こゆうかんすうけい構成こうせいし、完全性かんぜんせい成立せいりつする場合ばあい基底きていとしてもちいる手続てつづきである。

9限界げんかい

領域りょういき係数けいすう複雑ふくざつで、せきかたち X(x)T(t)分解ぶんかいできない場合ばあいがある。非線形ひせんけい PDE でもかさわせが成立せいりつしないため、Fourier 級数きゅうすうによる単純たんじゅん展開てんかい使用しようしにくい。

10よくあるあやま

  • 境界条件きょうかいじょうけん確認かくにんせず、任意にんいの Fourier 展開てんかい使用しようする。
  • 固有値問題こゆうちもんだいと Fourier 級数きゅうすう関係かんけい切断せつだんする。
  • 級数解きゅうすうかい収束しゅうそく境界きょうかいでの挙動きょどう確認かくにんしない。

11関連かんれんリンク

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