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物理モデルと PDE への橋渡しmd f259bbd
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物理ぶつりモデルと PDE への橋渡はしわた

date2026-07-14document_iddoc_2c122e63eef68039f988ddf26d591fdedescription集中定数モデルと連続体モデルを保存則で結び、局所収支と構成則から熱・波動方程式およびPDE問題設定へ移行する。prerequisitesLogistic方程式 / 複素根と強制振動 / 多変数関数と偏微分type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/partial-differential-equations/introduction-to-pdes.lecture.n.md / data/lecture/math/partial-differential-equations/initial-and-boundary-value-problems.lecture.n.md / data/lecture/physics/waves/wave-equation-basics.lecture.n.md / data/lecture/physics/mechanics/circular-motion-and-simple-harmonic-motion.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/laplace-transforms-series-and-modeling.lecture.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、系全体けいぜんたい少数しょうすう状態変数じょうたいへんすうあらわ集中定数しゅうちゅうていすうモデルLumped modelと、場所ばしょごとの状態じょうたいとしてのこ連続体れんぞくたいモデルContinuum modelを、おな保存則ほぞんそくから区別くべつすることである。空間変数くうかんへんすう追加ついかしただけでは特定とくてい偏微分方程式へんびぶんほうていしきPartial differential equation(PDE)はられない。局所収支きょくしょしゅうしに、流束りゅうそくちから状態じょうたいむすびつける構成則こうせいそくわせてはじめて方程式ほうていしきさだまる。

2モデル共通契約きょうつうけいやく

現象げんしょうから微分方程式びぶんほうていしきてるときは、つぎじゅん確認かくにんする。

  1. けい範囲はんい未知量みちりょうめる。
  2. 蓄積率ちくせきりつ流入率りゅうにゅうりつ流出率りゅうしゅつりつ生成率せいせいりつという収支しゅうし、または Newton の運動方程式うんどうほうていしきく。
  3. 熱流束ねつりゅうそく復元力ふくげんりょくなどを状態じょうたいむす構成則こうせいそくく。
  4. 係数けいすう符号ふごう単位たんい確認かくにんする。
  5. 領域りょういき、データ、もとめるかいのクラス、近似きんじ範囲はんい明記めいきする。

単位たんい一致いっち立式りっしき必要条件ひつようじょうけんだが、仮定かてい構成則こうせいそく正当性せいとうせいまでは保証ほしょうしない。

3集中定数しゅうちゅうていすうモデル 1: Newton の冷却法則れいきゃくほうそく

物体内部ぶったいないぶ温度おんど位置いちによらず T(t)あらわせると仮定かていする。密度みつどρ比熱ひねつcp体積たいせきV表面積ひょうめんせきAs熱伝達率ねつでんたつりつh>0一定いってい環境温度かんきょうおんどTenv とする。ここで h単位たんい[W/(m2K)] である。物体ぶったい熱容量ねつようりょうρcpV なので、全体ぜんたいのエネルギー収支しゅうし

ρcpVT(t)=-hAs(T(t)-Tenv)

となる。したがって

T=-kcool(T-Tenv),kcool=hAsρcpV>0

である。hAs(T-Tenv) はエネルギーの流出率りゅうしゅつりつ [J/s]ρcpVT[J/s] であり、kcool[s-1]つ。

この ODE の本質的ほんしつてき仮定かていは、内部ないぶ熱伝導ねつでんどう境界きょうかいでの熱交換ねつこうかんくらべて十分速じゅうぶんはやく、物体内部ぶったいないぶ温度差おんどさ無視むしできることである。この集中熱容量近似しゅうちゅうねつようりょうきんじLumped-capacitance approximation不適切ふてきせつなら、T(t) だけではなく温度場おんどば u(x,t)のこす。

4集中定数しゅうちゅうていすうモデル 2: 完全混合槽かんぜんこんごうそう

一定体積いっていたいせき Vそう流量りゅうりょう q濃度のうど Cin(t)溶液ようえきはいり、おな流量りゅうりょうるとする。槽内そうない溶質量ようしつりょうQ(t) とし、完全混合かんぜんこんごうにより流出濃度りゅうしゅつのうどQ(t)/Vくと、

Q(t)=qCin(t)-qQ(t)V

る。濃度のうど流量りゅうりょうせき質量率しつりょうりつ [kg/s] である。完全混合かんぜんこんごうはずして濃度場のうどば C(x,t)のこすなら、ひとつの総量そうりょう ODE ではなく、局所きょくしょ濃度収支のうどしゅうし輸送流束ゆそうりゅうそく構成則こうせいそく必要ひつようになる。

5集中定数しゅうちゅうていすうモデル 3: 質点しつてん振動しんどう

一自由度いちじゆうど質点しつてんについて、質量しつりょうm>0減衰係数げんすいけいすうb[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0、ばね定数ていすうks>0外力がいりょくF(t) とすると、

mx'+bx+ksx=F(t)

である。mx'bxksxF はすべてちから [N]単位たんいつ。この二階線型非斉次方程式にかいせんけいひせいじほうていしきは、空間自由度くうかんじゆうどひとつだけのこし、未知関数みちかんすうx(t) とするモデルである。連続れんぞくしたげん各位置かくいち変位へんい区別くべつすると、のち波動方程式はどうほうていしきあらわれる。

6局所収支きょくしょしゅうしから熱方程式ねつほうていしき

一様いちようほそぼうじくx断面積だんめんせきA とし、温度場おんどばu(x,t) とする。密度みつど ρ>0比熱ひねつ cp>0熱伝導率ねつでんどうりつ K>0定数ていすう側面そくめんからの熱損失ねつそんしつ内部熱源ないぶねつげんはないと仮定かていする。q(x,t)せいx 方向ほうこうながれる単位面積たんいめんせきあたりの熱流束ねつりゅうそくとする。

微小区間びしょうくかん [x,x+Δx]熱量ねつりょう変化率へんかりつは、左端ひだりはしからの流入率りゅうにゅうりつ右端みぎはしからの流出率りゅうしゅつりつなので、

ddtxx+ΔxρcpAu(ξ,t)dξ=Aq(x,t)-Aq(x+Δx,t)

となる。両辺りょうへんAΔxり、uq必要ひつようなだけなめらかであるとして Δx0 とすれば

ρcput=-qx

る。高温側こうおんがわから低温側ていおんがわねつながれるという Fourier の熱伝導法則ねつでんどうほうそく

q=-Kux

わせると、

ut=κuxx,κ=Kρcp>0

となる。K/[ρcp]単位たんい[m2/s] であり、κ熱拡散率ねつかくさんりつThermal diffusivityである。

Newton の冷却法則れいきゃくほうそくとの対応たいおうは、外表面がいひょうめんでの熱交換ねつこうかんふくべつ設定せってい確認かくにんできる。境界きょうかいでは物体ぶったいからそときをせいとし、単位面積たんいめんせきあたりの熱流出率ねつりゅうしゅつりつh(u-Tenv)く。これは境界きょうかい温度おんど流束りゅうそくむす条件じょうけんであり、あと講義こうぎで Robin 境界条件きょうかいじょうけんとして整理せいりする。

物体内部ぶったいないぶ小領域しょうりょういきごとの収支しゅうし全体ぜんたいわせると、隣接領域りんせつりょういきあいだとおねつ一方いっぽう流出りゅうしゅつ他方たほう流入りゅうにゅうとして相殺そうさいし、外表面がいひょうめんからの流出りゅうしゅつだけがのこる。ここで uT(t)一様温度いちようおんど近似きんじすれば、たくわえられた熱量ねつりょう変化率へんかりつρcpVT表面積ひょうめんせき As 全体ぜんたいからの流出率りゅうしゅつりつhAs(T-Tenv) なので、ρcpVT=-hAs(T-Tenv)られる。一様性いちようせい仮定かていしなければ、平均温度へいきんおんどだけの ODE は一般いっぱんじない。

7局所運動方程式きょくしょうんどうほうていしきから波動方程式はどうほうていしき

一様いちようげん横変位よこへんいu(x,t)張力ちょうりょくτ>0線密度せんみつどμ>0 とする。張力ちょうりょくがほぼ一定いっていで、横変位よこへんいかたむきがちいさく、外力がいりょく減衰げんすい無視むしできると仮定かていする。微小区間びしょうくかん [x,x+Δx]質量しつりょうμΔx鉛直方向えんちょくほうこう張力差ちょうりょくさ小傾斜近似しょうけいしゃきんじ

τ(ux(x+Δx,t)-ux(x,t))

だから、Newton の運動方程式うんどうほうていしきより

μxx+Δxutt(ξ,t)dξ=τ(ux(x+Δx,t)-ux(x,t))

となる。両辺りょうへんΔxり、u必要ひつようなだけなめらかであるとして Δx0 とすれば

utt=cwave2uxx,cwave=τμ

る。τ/μ単位たんい[m2/s2] なので、cwave速度そくど単位たんいつ。げん幾何きかふくくわしい導出どうしゅつ物理ぶつり波動方程式はどうほうていしき講義こうぎゆだねる。

data/lecture/physics/waves/wave-equation-basics.lecture.n.md

8PDE のしきから問題もんだい

PDE のしきみちびいただけでは問題設定もんだいせってい完了かんりょうしない。たとえば有界区間ゆうかいくかん 0<x<L では、熱方程式ねつほうていしき初期温度しょきおんど u(x,0)=f(x)端点たんてん境界条件きょうかいじょうけんあたえる。波動方程式はどうほうていしきには初期変位しょきへんい u(x,0)=f(x)初期速度しょきそくど ut(x,0)=g(x)端点たんてん境界条件きょうかいじょうけんあたえる。古典解こてんかい閉領域へいりょういきまでもとめるなら、初期しょきデータと境界きょうかいデータがかど一致いっちする適合条件てきごうじょうけん必要ひつようになる。

方程式ほうていしき領域りょういき、データ、係数けいすう仮定かていかいのクラスを指定していしてはじめて PDE の問題もんだいになる。用語ようご条件じょうけん詳細しょうさいは PDE の入口いりぐちすすんで確認かくにんする。

9ODE と PDE は近似きんじ選択せんたくでもある

ODE と PDE の定義上ていぎじょうちがいは、独立変数どくりつへんすう個数こすう常微分じょうびぶん偏微分へんびぶんちがいである。一方いっぽう、どちらをモデルとしてえらぶかは、観測尺度かんそくしゃくど必要精度ひつようせいど依存いぞんする。内部分布ないぶぶんぷててよければ集中定数しゅうちゅうていすう ODE を使つかえるが、局所相互作用きょくしょそうごさよう境界きょうかい影響えいきょうのこすなら PDE が自然しぜんである。

空間くうかん有限個ゆうげんこ格子点こうしてん近似きんじすれば、PDE から有限個ゆうげんこの ODE けいられる。温度場おんどば変位場へんいばを、少数しょうすう代表的だいひょうてき空間形状くうかんけいじょう組合くみあわせで近似きんじする方法ほうほうもある。したがって「有限個ゆうげんこ変数へんすうなら ODE、無限個むげんこなら PDE」という判定はんてい定義ていぎではない。なに解像かいぞうし、なに平均化へいきんか近似きんじしたかをモデルの仮定かていとして記録きろくする。

10どこまで成立せいりつするか

熱方程式ねつほうていしき導出どうしゅつでは一次元いちじげん均質きんしつ定係数媒質ていけいすうばいしつ内部熱源ないぶねつげんなし、側面損失そくめんそんしつなしを仮定かていした。波動方程式はどうほうていしきでは一様いちようげん一定張力いっていちょうりょく小変位しょうへんい小傾斜しょうけいしゃ外力がいりょく減衰げんすいなしを仮定かていした。係数けいすう場所ばしょわる場合ばあい熱源ねつげん外力がいりょく減衰げんすいがある場合ばあい構成則こうせいそく非線形ひせんけい場合ばあいには追加項ついかこうべつの PDE が必要ひつようになる。

11つぎすす経路けいろ

PDE の問題設定もんだいせってい解法かいほうすすむなら、まず PDE の入口いりぐちみ、つぎ初期条件しょきじょうけん境界条件きょうかいじょうけん役割やくわり確認かくにんする。

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ODE トラックの変換法へんかんほう級数法きゅうすうほう・モデル使つかけをさき総括そうかつするなら、つぎ出口講義でぐちこうぎすすむ。

data/lecture/math/differential-equations/laplace-transforms-series-and-modeling.lecture.n.md

12関連かんれんリンク

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