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半群・モノイド・群への入口md a4f53f9
lecture/math/abstract-algebra/semigroups-monoids-and-groups.lecture.n.md
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半群はんぐんsemigroupモノイドmonoidぐんgroupへの入口いりぐち

date2026-07-14document_iddoc_586a7ad2b3d329fc982af4f81b928bb7description半群、モノイド、群を、二項演算にどの条件を追加するかという流れで説明する。prerequisites[二項演算/にこうえんざん]と[閉包性/へいほうせい]type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/abstract-algebra/binary-operations-and-closure.lecture.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/equivalence-relations-and-cosets.lecture.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/congruences-and-modular-arithmetic.lecture.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/group-basics.lecture.n.md / data/exercise/math/abstract-algebra/algebraic-structures-and-binary-operations.exercise.n.md
mathabstract-algebragroup-theorylecture

ぐん定義ていぎを、閉包性へいほうせいふく二項演算にこうえんざんであることから逆元ぎゃくげんまでの条件じょうけんとしていきなりおぼえると、何故なぜその条件じょうけん必要ひつようなのかがえにくい。そこで、二項演算にこうえんざん条件じょうけんひとつずつしていく。

二項演算半群モノイド

というながれでると、ぐんは「演算えんざんかえせて、なにもしない操作そうさがあり、さらにもどせる構造こうぞう」であることがかる。

1半群はんぐん

半群はんぐんsemigroupとは、集合しゅうごう S と、任意にんいa,b,cSたいして結合法則けつごうほうそくたす二項演算にこうえんざん [PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]くみである。

(a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]b)[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]c=a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")](b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]c)

半群はんぐんでは、単位元たんいげん逆元ぎゃくげん要求ようきゅうしない。可換性かかんせい要求ようきゅうしないので、a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]bb[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a一般いっぱんにはことなる。

結合法則けつごうほうそくがあるため、ながせき

a1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a2[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")][PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]an

括弧かっこ省略しょうりゃくできる。これは、げん順序じゅんじょえずに括弧かっこだけをどのようにけてもおなあたいになる、という意味いみである。3 場合ばあい結合法則けつごうほうそくそのものである。一般いっぱん個数こすうについては帰納法きのうほう使つかう。どの括弧付かっこづけも、ある k によって「最初さいしょk せき」と「のこりのせき」のせきかれる。各部分かくぶぶん帰納法きのうほうひだりからまとめ、結合法則けつごうほうそくかえせば、全体ぜんたいひだりからまとめたおなかたちなおせる。

2モノイド

モノイドmonoidとは、単位元たんいげん半群はんぐんである。つまり、あるげん e存在そんざいして、任意にんいa について

e[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a=a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]e=a

成立せいりつする。

ここでは N={0,1,2,} とする。すると自然数全体しぜんすうぜんたい N は、ざんについて 0 を単位元たんいげんとするモノイドである。ただし自然数しぜんすう範囲はんいでは、すべてのげん加法逆元かほうぎゃくげんがあるわけではないのでぐんではない。

3ぐん

ぐんgroupとは、すべてのげん逆元ぎゃくげんつモノイドである。任意にんいaたいして、ある a-1存在そんざいして

a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a-1=a-1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a=e

となる。

ぐんでは、演算えんざんによってすすんだ操作そうさ逆元ぎゃくげんもどせる。この「もどせる」性質せいしつが、ぐん対称性たいしょうせい変換へんかん数学すうがくにしている。

まえ講義こうぎしめしたように、結合法則けつごうほうそくのもとでは単位元たんいげん各元かくげん逆元ぎゃくげんはそれぞれ一意いちいである。したがって a-1 という記号きごうひとつのげんあらわす。

4ぐんでできる約分やくぶん

ぐん G では、任意にんいa,b,cG について

a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]b=a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]cb=c

成立せいりつする。これを左約分律ひだりやくぶんりつという。実際じっさい等式とうしき両辺りょうへんひだりから a-1演算えんざんすると、

a-1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")](a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]b)=a-1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")](a[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]c)

であり、結合法則けつごうほうそく逆元ぎゃくげん単位元たんいげん条件じょうけんから b=cる。みぎから逆元ぎゃくげん演算えんざんすれば、b[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]a=c[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ast\")")]ab=c という右約分律みぎやくぶんりつられる。

5具体例ぐたいれい自然数しぜんすう整数せいすう有理数ゆうりすう

ざんると、

(N,+)

はモノイドである。0 は単位元たんいげんだが、たとえば 3 をして 0 にもど自然数しぜんすう存在そんざいしない。

(Z,+)

ぐんである。整数せいすう a逆元ぎゃくげん-a である。

ざんると、

(Q{0},·)

ぐんである。0 をのぞ理由りゆうは、0 には乗法逆元じょうほうぎゃくげん存在そんざいしないからである。

6非可換ひかかんれい全単射ぜんたんしゃ合成ごうせい

集合しゅうごう X から X への写像しゃぞう f全単射ぜんたんしゃであるとは、かく yXたいして f(x)=y となる xX がちょうど 1 あることをいう。この対応たいおう逆向ぎゃくむきにたどる写像しゃぞう逆写像ぎゃくしゃぞう f-1 とよぶ。全単射ぜんたんしゃ全体ぜんたいSym(X) とする。

2 写像しゃぞうつづけて使つか合成ごうせい(fg)(x)=f(g(x))定義ていぎする。全単射ぜんたんしゃどうしの合成ごうせい全単射ぜんたんしゃなので閉包性へいほうせいがある。また、任意にんいxX について

((fg)h)(x)=f(g(h(x)))=(f(gh))(x)

なので合成ごうせい結合法則けつごうほうそくたす。恒等写像こうとうしゃぞう idX(x)=x単位元たんいげんであり、各全単射かくぜんたんしゃ f逆写像ぎゃくしゃぞう f-1逆元ぎゃくげんである。したがって

(Sym(X),)

ぐんである。

X={1,2,3} とし、f は 1 と 2 をえ、g は 2 と 3 をえる全単射ぜんたんしゃとする。このとき (fg)(1)=2 だが (gf)(1)=3 なので、fggf である。つまりぐん定義ていぎ可換性かかんせいふくまれない。

7なにわり、なに保存ほぞんされるか

半群はんぐんからモノイドへすすむと、「なにもしない操作そうさ」が使つかえるようになる。モノイドからぐんすすむと、「もど操作そうさ」が使つかえるようになる。一方いっぽうで、いずれも演算えんざんおな集合しゅうごうなかじていることと、結合法則けつごうほうそく保存ほぞんされる。

8反例はんれい補足ほそく半群はんぐん・モノイド・ぐん階層かいそうしんことなる

半群はんぐん、モノイド、ぐん条件じょうけんひとつずつしていく階層かいそうである。ただし、うえ概念がいねんした概念がいねんおなじになるわけではない。

(Z>0,+)結合法則けつごうほうそくたすので半群はんぐんsemigroupである。しかし単位元たんいげん 0 が Z>0はいっていないのでモノイドではない。

(Z[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0,+) は 0 を単位元たんいげんつのでモノイドmonoidである。しかし 1 の加法逆元かほうぎゃくげん -1Z[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0はいっていないのでぐんではない。

(Z,+) は 0 とすべての加法逆元かほうぎゃくげんつのでぐんである。このように、各段階かくだんかいあたらしく要求ようきゅうした条件じょうけん本当ほんとういている。

9演習えんしゅうリンク

data/exercise/math/abstract-algebra/algebraic-structures-and-binary-operations.exercise.n.md

問題もんだい2・3・4をつづけてくと、ひとつの演算えんざんぐんになるまでの条件じょうけん確認かくにんできる。

10つぎ講義こうぎへの橋渡はしわた

このあとは、まず同値関係どうちかんけい合同式ごうどうしき使つかって「あまりがおな整数せいすう」をひとつのげんとしてまとめる。その具体例ぐたいれいってぐん基本きほんもどり、(Z/nZ,+)ぐんとしてくわしく調しらべる。

11まとめ

半群はんぐん集合しゅうごう結合法則けつごうほうそく二項演算にこうえんざんくみ、モノイドは単位元たんいげん半群はんぐんぐんすべてのげん逆元ぎゃくげんがあるモノイドである。この階段かいだん理解りかいすると、ぐん各条件かくじょうけんがどの役割やくわりになうかがえる。

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