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微分方程式とは何かmd 7d38ec6
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微分方程式びぶんほうていしきdifferential equationとはなに

1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、微分方程式びぶんほうていしきdifferential equationが「未知数みちすう」ではなく未知関数みちかんすうunknown function未知みちとし、その関数かんすう導関数どうかんすうとの関係かんけい規定きていする方程式ほうていしきであることを説明せつめいする。

代数方程式だいすうほうていしき x2-3x+2=0 では、未知みちなのはかず x である。一方いっぽう

y=ky

では、k定数ていすうとすると、未知みちなのは関数かんすう y(x) である。このしきは「関数かんすう変化率へんかりつ y が、そのてんでのあたい y比例ひれいする」という変化へんか法則ほうそくあらわす。微分方程式びぶんほうていしきまな最初さいしょ目的もくてきは、しき形式けいしきから、表現ひょうげんされる変化へんか適用可能てきようかのう解法かいほう判断はんだんすることである。

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2用語ようご定義ていぎ

独立変数どくりつへんすうindependent variableとは、入力にゅうりょくとして自由じゆううごかす変数へんすうである。おおくの常微分方程式じょうびぶんほうていしきでは x または tもちいる。t時間じかんあらわ場合ばあいおおい。

未知関数みちかんすうunknown functionとは、方程式ほうていしきたすように決定けっていしたい関数かんすうである。たとえば y=y(x)x=x(t)未知関数みちかんすうである。

導関数どうかんすうderivative y は、独立変数どくりつへんすうすこ変化へんかしたときに、未知関数みちかんすうがどれだけ変化へんかするかをあらわす。微分方程式びぶんほうていしきyy'はいるということは、関数かんすうあたい変化率へんかりつ変化率へんかりつ変化へんかあいだ成立せいりつする関係かんけい方程式ほうていしきとしてしているということである。

かいsolutionとは、指定していされた区間くかん必要ひつよう回数かいすうだけ微分可能びぶんかのうであり、方程式ほうていしき代入だいにゅうすると恒等的こうとうてき成立せいりつする関数かんすうである。

たとえば y=kyたいして y=Cekx代入だいにゅうすると、

y=Ckekx=kCekx=ky

である。したがって y=Cekxy=kyかいである。

3くとはなにをすることか

微分方程式びぶんほうていしきくとは、指定していされた区間くかん条件じょうけん、およびかい概念がいねんのもとで、その解集合かいしゅうごう決定けっていすることである。初等的しょとうてき標準例ひょうじゅんれいでは、まず条件じょうけんふくまない関数族かんすうぞくもとめ、つぎに条件じょうけんによって候補こうほ限定げんていする。ただし、条件じょうけん独立性どくりつせい整合性せいごうせいによっては、かい存在そんざいしない場合ばあい複数ふくすうかいのこ場合ばあいもある。

一般解いっぱんかいgeneral solutionとは、任意定数にんいていすうふくかいぞくである。y=ky一般解いっぱんかい

y=Cekx

である。

特殊解とくしゅかいparticular solutionとは、方程式ほうていしき実際じっさいたす具体的ぐたいてきな 1 ほんかいである。この講義群こうぎぐんでは、この用語ようご統一とういつする。

特殊解とくしゅかい方法ほうほうは 1 つではない。一般解いっぱんかいさきかっているなら、任意定数にんいていすうあたいれて 1 ほんえらべる。たとえば y=CekxC=2 とすれば y=2ekx である。非同次方程式ひどうじほうていしきでは、一般解いっぱんかいつくまえに、まず 1 ほん特殊解とくしゅかい yp構成こうせいすることもある。

特異解とくいかいsingular solutionは、特殊解とくしゅかいとはべつ用語ようごであり、微分方程式びぶんほうていしきたすが、一般解いっぱんかい任意定数にんいていすう選択せんたくしてもられないかいす。非線型方程式ひせんけいほうていしきにおいて一般解族いっぱんかいぞく包絡線ほうらくせんとしてあらわれる場合ばあい代表的だいひょうてきである。これは線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき基本枠組きほんわくぐみとはべつあつかう。

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初期条件しょきじょうけんinitial conditionとは、ある基準点きじゅんてん関数かんすうあたい導関数どうかんすうあたい指定していする条件じょうけんである。たとえば

y=ky,y(0)=y0

なら、一般解いっぱんかい y=Cekxx=0代入だいにゅうして C=y0る。したがって

y=y0ekx

初期条件しょきじょうけんたすかいである。

境界条件きょうかいじょうけんboundary conditionとは、区間くかん端点たんてん領域りょういき境界きょうかいで、関数かんすう導関数どうかんすう、またはそれらの線型結合せんけいけつごうなどのデータを指定していする条件じょうけんである。初期条件しょきじょうけん基準点きじゅんてん状態じょうたい指定していし、境界条件きょうかいじょうけん定義域ていぎいき境界きょうかいにおいてかい拘束こうそくする。

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4階数かいすうとはなに

階数かいすうorderとは、方程式ほうていしきあらわれる未知関数みちかんすう導関数どうかんすうのうち、最高さいこうかいあらわす。

y=ky

y までしかふくまないので 1 かいである。

my'+cy+ky=0

y'ふくむので 2 かいである。一般いっぱんに、y(n) までふく方程式ほうていしきn かい微分方程式びぶんほうていしきという。

階数かいすう重要じゅうよう理由りゆうは、必要ひつよう条件じょうけんかず関係かんけいするからである。たとえば 2 かい運動方程式うんどうほうていしきでは、位置いち速度そくどの 2 つの初期値しょきち必要ひつようになることがおおい。ただし、これは典型的てんけいてき対応たいおうであり、条件じょうけん独立性どくりつせい整合性せいごうせい別途べっと確認かくにんする必要ひつようがある。

5線型せんけいlinear非線型ひせんけいnonlinearちが

線型微分方程式せんけいびぶんほうていしきlinear differential equationとは、未知関数みちかんすうとその導関数どうかんすうが 1 あらわれ、たがいに乗算じょうざんされず、その係数けいすう独立変数どくりつへんすうのみに依存いぞんする微分方程式びぶんほうていしきである。

たとえば

y+p(x)y=q(x)

ay'+by+cy=f(x)

線型せんけいである。一方いっぽう

y=y2,y'+siny=0,yy=x

非線型ひせんけいである。

線型せんけい重要じゅうよう理由りゆうは、同次方程式どうじほうていしきかいしてもかいになるというかさわせの原理げんりsuperposition principle成立せいりつするからである。これはあと二階線型にかいせんけい非同次方程式ひどうじほうていしきあつかうときの中心ちゅうしんになる。

6常微分方程式じょうびぶんほうていしきordinary differential equation偏微分方程式へんびぶんほうていしきpartial differential equation

常微分方程式じょうびぶんほうていしきordinary differential equation、すなわち ODE は、未知関数みちかんすうが 1 つの独立変数どくりつへんすう依存いぞんする場合ばあい微分方程式びぶんほうていしきである。たとえば y=y(t) として

y=ky

かんがえる場合ばあいである。

偏微分方程式へんびぶんほうていしきpartial differential equation、すなわち PDE は、未知関数みちかんすうが 2 つ以上いじょう独立変数どくりつへんすう依存いぞんし、その偏導関数へんどうかんすうふく微分方程式びぶんほうていしきである。たとえば温度おんど u(t,x)時間じかん t位置いち x依存いぞんする場合ばあい時間微分じかんびぶん空間微分くうかんびぶん同時どうじあらわれる。

この講義群こうぎぐんでは、まず ODE を中心ちゅうしんあつかう。PDE は空間分布くうかんぶんぷ本質ほんしつになる段階だんかいべつあつかう。

7微分方程式びぶんほうていしき手順てじゅん

初学者しょがくしゃ最初さいしょ固定こていすべき手順てじゅんは、問題分析もんだいぶんせき方針ほうしん実行じっこう検算けんざん一般化いっぱんかである。

  1. 問題分析もんだいぶんせきでは、未知関数みちかんすう独立変数どくりつへんすう階数かいすう条件じょうけん確認かくにんする。
  2. 方針ほうしんでは、しきかたちから直接積分ちょくせつせきぶん変数分離へんすうぶんり一階線型いっかいせんけいなどの候補こうほえらぶ。
  3. 実行じっこうでは、えらんだ方法ほうほう条件じょうけん確認かくにんしながら計算けいさんする。
  4. 検算けんざんでは、関数かんすうもと微分方程式びぶんほうていしき条件じょうけん代入だいにゅうする。
  5. 一般化いっぱんかでは、その解法かいほうがどのかたまで有効ゆうこうかを確認かくにんする。

この順序じゅんじょにすると、解法名かいほうめいさき暗記あんきするのではなく、方程式ほうていしきかたちから道具どうぐ選択せんたくできる。

8最小例さいしょうれいy=ky

最後さいごに、入口いりぐちとして y=ky確認かくにんする。このしきは「変化率へんかりつ現在量げんざいりょう比例ひれいする」法則ほうそくである。

k>0 なら増加ぞうか増加ぞうかぶため、指数増加しすうぞうかあらわれる。k<0 ならりょうおおきいほど減少げんしょうおおきく、指数減衰しすうげんすいあらわれる。

計算けいさんとしては、y0範囲はんい

1ydydx=k

整理せいりし、

log|y|=kx+C

る。したがって

y=Cekx

である。y=0定数解ていすうかいであり、C=0 としておなかたちふくめる。

このれいは、方程式ほうていしき形式けいしき分析ぶんせきし、解法かいほう選択せんたくし、関数かんすう代入だいにゅうして検算けんざんするという基本手順きほんてじゅんしめしている。

9つぎ参照さんしょうするページ

data/lecture/math/differential-equations/initial-and-boundary-value-problems.lecture.n.md data/lecture/math/differential-equations/classifying-first-order-odes.lecture.n.md

10演習えんしゅうリンク

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