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固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problem基本きほん

date2026-07-14document_iddoc_341204fe3e9d359535b5fd9406ff6ab4description固有値問題を、未知数が固有値と固有ベクトルの組である方程式として整理し、特性方程式・核・階数落ちから解法を証明する講義である。prerequisites固有値と固有ベクトル / 行列式 / 階数 / 連立一次方程式type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/linear-algebra/eigenvalues-and-eigenvectors.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/determinants.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/rank-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/rank-and-nullity-of-linear-maps.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/diagonalization-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/companion-matrix-basics.lecture.n.md / data/exercise/math/linear-algebra/eigenvalues-diagonalization-and-extensions.exercise.n.md
mathlinear-algebraundergraduatelectureeigenvalue

1導入どうにゅう

この講義こうぎ重要じゅうようなのは、固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problemは、固有値こゆうちeigenvalue λ と 0 でない固有こゆうベクトルeigenvector v同時どうじもとめる問題もんだいであるということである。

Av=λv,v0

ると、v だけでなく λ未知みちである。そのため、いきなり連立一次方程式れんりついちじほうていしきとしてくことはできない。まず、A-λI階数落かいすうおrank deficientする λさがし、そのあとで

(A-λI)v=0

かくkernelもとめる。この 2 段階だんかい固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problem基本構造きほんこうぞうである。

2用語ようご定義ていぎ

An×n 正方行列せいほうぎょうれつsquare matrixとする。標準固有値問題ひょうじゅんこゆうちもんだいstandard eigenvalue problemとは、

Av=λv,v0

たすスカラーscalar λ と 0 でないベクトルvector vもとめる問題もんだいである。

固有空間こゆうくうかんeigenspace

Eλ=ker(A-λI)

定義ていぎする。ただし、λ固有値こゆうちeigenvalueでない場合ばあいには Eλ={0} である。

特性多項式とくせいたこうしきcharacteristic polynomial

χA(t)=det(tI-A)

定義ていぎする。det(A-λI)=0χA(λ)=0 は、符号ふごう(-1)n ばいだけちがおなこん条件じょうけんである。

3方針ほうしん

固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problem方針ほうしんつぎ順序じゅんじょである。

  1. Av=λv(A-λI)v=0移項いこうする。
  2. 0 でないかい存在そんざいする条件じょうけんとして、det(A-λI)=0立式りっしきする。
  3. 特性方程式特性方程式とくせいほうていしきいて固有値こゆうちeigenvalueもとめる。
  4. かく固有値こゆうちeigenvalue λ について、(A-λI)v=0き、固有空間こゆうくうかんeigenspaceもとめる。

この順序じゅんじょまもるのは、λまるまで (A-λI)v=0通常つうじょう連立一次方程式れんりついちじほうていしきにならないからである。

4直感的ちょっかんてき説明せつめい

固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problemは、「Aきをえない方向ほうこうさが問題もんだい」である。Av=λv は、Avvおな直線上ちょくせんじょうのこることを意味いみする。

しかし、おな方向ほうこうのこるかどうかは、λめないと確認かくにんできない。そこで、A-λIかんがえる。これは「A作用さようから λ ばい作用さようく」行列ぎょうれつmatrixである。もし 0 でない v

(A-λI)v=0

たすなら、AλI はその方向ほうこうおな作用さようをしている。つまり、その方向ほうこう固有こゆうベクトルeigenvectorである。

5厳密げんみつ説明せつめい

5.11. 固有値こゆうちeigenvalue階数落かいすうおrank deficiency

v0 とする。固有こゆうベクトルeigenvector定義ていぎから

Av=λv(A-λI)v=0

である。したがって、λ固有値こゆうちeigenvalueであることは、同次方程式どうじほうていしきhomogeneous equation

(A-λI)x=0

非自明解ひじめいかいつことと同値どうちequivalentである。

A-λIn×n 正方行列せいほうぎょうれつsquare matrixであるため、つぎ同値どうちequivalentである。

(A-λI)x=0が非自明解を持つ
ker(A-λI){0}
rank(A-λI)<n
det(A-λI)=0

この連鎖れんさが、固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problem階数かいすうrank行列式ぎょうれつしきdeterminantあらわれる理由りゆうである。

5.22. 解法かいほう正当化せいとうか

特性方程式とくせいほうていしき

det(A-λI)=0

くと、非自明解ひじめいかい存在そんざいしうる λ だけがのこる。それ以外いがいλ では A-λI可逆かぎゃくinvertibleなので、(A-λI)x=0かいx=0 だけである。

したがって、固有値こゆうちeigenvalueさきもとめ、そのあとで固有空間こゆうくうかんeigenspaceもとめる手順てじゅんは、定義ていぎから必然的ひつぜんてきる。

5.33. 一般化固有値問題いっぱんかこゆうちもんだいとの区別くべつ

一般化固有値問題いっぱんかこゆうちもんだいgeneralized eigenvalue problemでは、

Av=λBv,v0

あつかう。B可逆かぎゃくinvertibleなら、これは

B-1Av=λv

という標準固有値問題ひょうじゅんこゆうちもんだいもどる。一方いっぽうB可逆かぎゃくinvertibleでない場合ばあいは、B-1使つかえないため、

det(A-λB)=0

という行列束ぎょうれつそくmatrix pencil条件じょうけん直接ちょくせつあつかう。この講義こうぎ本流ほんりゅうB=I標準固有値問題ひょうじゅんこゆうちもんだいである。

6具体例ぐたいれい

A=(3102)

固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problemく。特性方程式とくせいほうていしき

det(A-λI)=det(3-λ102-λ)=(3-λ)(2-λ)=0

である。したがって固有値こゆうちeigenvalueλ=3,2 である。

λ=3 では

A-3I=(010-1)

なので、y=0x自由じゆうである。よって

E3=span{(10)}

である。

λ=2 では

A-2I=(1100)

なので、x+y=0 である。よって

E2=span{(-11)}

である。

7同伴行列どうはんぎょうれつcompanion matrixへの接続せつぞく

固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problemは、多項式たこうしきpolynomialこん行列ぎょうれつ問題もんだい変換へんかんする入口いりぐちにもなる。同伴行列どうはんぎょうれつcompanion matrixは、あたえられたモニック多項式たこうしきpolynomial特性多項式とくせいたこうしきcharacteristic polynomialにもつようにつくった行列ぎょうれつmatrixである。

data/lecture/math/linear-algebra/companion-matrix-basics.lecture.n.md

8見分みわかた

  • Av=λvたら、まず det(A-λI)=0く。
  • 固有ベクトル固有こゆうベクトルは、固有値こゆうちeigenvalue代入だいにゅうしたあとで ker(A-λI) としてもとめる。
  • det(A-λI)=0 は「A-λI可逆かぎゃくinvertibleでない」という判定はんていであり、根拠こんきょ階数かいすうrankかくkernelである。
  • Av=λBvたら、B可逆かぎゃくinvertibleかどうかをさき確認かくにんする。

9どこまで成立せいりつするか

この講義こうぎでは有限次元ゆうげんじげん正方行列せいほうぎょうれつsquare matrixあつかう。実行列じつぎょうれつreal matrixでも固有値こゆうちeigenvalue複素数ふくそすうcomplex numberになる場合ばあいがある。したがって、すべての固有値こゆうちeigenvalueかぞえるには、必要ひつようおうじて複素数ふくそすうcomplex numberまで拡張かくちょうして考察こうさつする。

数値計算すうちけいさんでは、高次こうじ特性多項式とくせいたこうしきcharacteristic polynomial直接ちょくせつ展開てんかいしてこんもとめる方法ほうほう不安定ふあんていになりやすい。実用上じつようじょうは QR ほうなどの数値的すうちてき方法ほうほう使つかうが、この講義こうぎでは定義ていぎ証明しょうめい優先ゆうせんする。

10最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]Av=λv(v0)(A-λI)v=0(v0)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]λが固有値det(A-λI)=0
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]Eλ=ker(A-λI)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]Av=λBvBが可逆ならB-1Av=λv

11一言ひとことでいうと

  • 固有値問題こゆうちもんだいeigenvalue problemは、最初さいしょ固有値こゆうちeigenvalue階数落かいすうおちをこす場所ばしょさがし、つぎにそのかくkernelもとめる問題もんだいである。

12演習えんしゅうリンク

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