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不等式の基本md 32b4d77
lecture/math/algebra/inequality-basics.lecture.n.md
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不等式の基本
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1導入
この講義で中心に置く発想は、等式と同じ感覚で変形せず、どの操作が大小関係を保ち、どの操作で向きが変わるかを意識することである。
不等式で誤りやすいのは、両辺を負の数で掛けたり割ったりしても、そのまま不等号の向きを変えないことである。この講義では、変形の可否と場合分けを中心に整理する。
2用語と定義
不等式 とは、2 つの量の大小関係を <,\le,>,\ge で表したものである。
3方針
まず、等式と同じように足してよいか、掛けてよいかを確認する。そのあと、式の符号が変わりうる場所では場合分けをする。
4直感的な説明
不等式は「数直線のどちら側にあるか」を表している。したがって負の数を掛けると、数直線を 0 を中心に裏返すことになり、向きが逆になる。
5厳密な説明
5.11. 保たれる操作
a<b のとき、どんな実数 c に対しても
a+c<b+c
である。また c>0 なら
ac<bc
である。
5.22. 向きが変わる操作
c<0 なら
ac>bc
である。したがって、負の数で掛けたり割ったりするときは、不等号の向きが反転する。
5.33. 二次不等式
たとえば
x^2-3x+2>0
は
(x-1)(x-2)>0
と因数分解できるので、積が正になる範囲を考える。これはグラフで見れば、放物線が x 軸より上にある範囲である。
7見分け方
- 文字で割るときは、その文字の符号が確定しているかを先に確認する。
- 二次不等式が出たら、因数分解かグラフで範囲を見る。
- 両辺が同じ次数なら、同次性を確認し、正の倍率で正規化できるかを考える。
8最終形
\boxed{\text{負の数を掛ける・割ると不等号は反転する}}
9一言でいうと
- 不等式では、変形そのものよりも「その変形が大小関係をどう変えるか」を見ることが大切である。