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素因数分解と算術の基本定理md e45bc71
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素因数分解と算術の基本定理
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2定義:素数と素因数分解
1 より大きい整数 p が、正の約数として 1 と p しか持たないとき、p を素数という。
2 以上の整数 n を素数の積として
n=p_1p_2\cdots p_k
と表すことを、n の素因数分解という。
4補題 1:Euclid の補題
4.1仮定
p を素数とし、a,b を整数とする。p\mid ab とする。
4.2結論
p\mid a\quad\text{または}\quad p\mid b
である。
4.3証明
p\mid a なら結論は成立する。そこで p\nmid a とする。
p は素数であり、p\nmid a だから、p と a の最大公約数は 1 である。したがって、Bezout 表示により、ある整数 u,v が存在して
up+va=1
と書ける。
この両辺に b を掛けると、
upb+vab=b
である。p\mid upb は明らかであり、仮定 p\mid ab から p\mid vab である。したがって p は左辺を割り切るので、p\mid b である。□
5定理 1:算術の基本定理
5.1仮定
n を 2 以上の整数とする。
5.2結論
n は素数の積として表せる。また、その表し方は順序を除いて一意である。
5.3証明:存在
n について数学的帰納法を使う。
n が素数なら、n 自身が素数の積である。n が素数でないなら、n は合成数なので、
n=ab,\qquad 1<a<n,\quad 1<b<n
と書ける。帰納法の仮定により、a,b はそれぞれ素数の積に分けられる。よって n=ab も素数の積に分けられる。
5.4証明:一意性
n=p_1p_2\cdots p_k=q_1q_2\cdots q_l
という二つの素因数分解があるとする。p_1 は左辺を割り切るので、右辺 q_1q_2\cdots q_l も割り切る。
Euclid の補題を繰り返し使うと、p_1 は q_j のどれかを割り切る。q_j は素数だから、p_1=q_j である。
そこでこの共通の素数を両辺から約す。同じ議論を繰り返すと、現れる素数は順序を除いて一致する。したがって素因数分解は一意である。□
6因数分解との違い
| 対象 | 分解 | 基本部品 | 一意性 |
| 整数 | 60=2^2\cdot3\cdot5 | 素数 | 順序を除いて一意 |
| 多項式 | x^2-1=(x-1)(x+1) | 既約多項式 | 係数の範囲に依存 |
7一言でいうと
素因数分解は、整数の掛け算を素数という基本部品へ分解する理論である。その一意性は、Euclid の補題と互除法に支えられている。