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微分公式と計算法md 37b4123
lecture/math/calculus/微分公式と計算法-講義.n.md
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微分公式びぶんこうしき計算法けいさんほう

date2026-05-26description微分公式を、線形性・積の微分・商の微分・連鎖律・逆関数の微分から体系化し、初等関数の導関数を導出する。prerequisites導関数の定義 / 極限と連続 / 指数関数と対数関数 / 三角関数の加法定理type講義statusactiverelateddata/lecture/math/calculus/微分法の基本-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/積分法の基本-講義.n.md / data/lecture/math/algebra/指数関数と対数関数-講義.n.md / data/lecture/math/trigonometry/三角関数の加法定理-講義.n.md / data/exercise/math/calculus/微分法と導関数計算-基本演習.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ核心かくしんは、微分公式びぶんこうしき暗記項目あんきこうもくとして並列へいれつ保持ほじするのではなく、関数かんすうがどの演算えんざん構成こうせいされているかにおうじて導出どうしゅつする体系たいけいとして理解りかいすることにある。

導関数どうかんすう定義ていぎ差商さしょう極限きょくげんである。しかし実際じっさい計算けいさんでは、毎回まいかい差商さしょうから再導出さいどうしゅつするのではなく、せきしょう合成ごうせい逆関数ぎゃくかんすうという構成こうせい単位たんいごとに規則きそく適用てきようする。この規則きそく証明しょうめいしておくと、複雑ふくざつしきでも「どの外側そとがわ構造こうぞうから処理しょりするか」を判定はんていできる。

なに処理しょりするページか

このページでは、一変数いちへんすう関数かんすう f(x)基本関数きほんかんすうから四則演算しそくえんざん合成ごうせい逆関数ぎゃくかんすう構成こうせいされる場合ばあいあつかう。目的もくてきは、最終式さいしゅうしきだけを提示ていじすることではなく、つぎ判定はんてい本文ほんぶんなか実行じっこうできるようにすることだ。

  • またはとして分解ぶんかいできるか。
  • せきとして構成こうせいされているか。
  • しょうとして構成こうせいされ、分母ぶんぼが 0 でないか。
  • 外側そとがわ関数かんすう内側うちがわ関数かんすう分離ぶんりできるか。
  • 逆関数ぎゃくかんすうまたは対数たいすう微分びぶん簡潔かんけつになるか。

方針ほうしん

微分公式びぶんこうしきは、しき外側そとがわ構造こうぞうから選択せんたくする。なら線形性せんけいせいせきならライプニッツそくしょうなら逆数ぎゃくすうせき合成ごうせいなら連鎖律れんさりつ逆関数ぎゃくかんすうなら恒等式こうとうしき微分びぶんする。この順序じゅんじょ整理せいりすると、公式こうしき選択せんたく記憶きおくではなく構造判定こうぞうはんていになる。

線形性せんけいせい導出どうしゅつ

F(x)=af(x)+bg(x) とする。a,b定数ていすうである。差商さしょう計算けいさんすると、

F(x+h)-F(x)h=af(x+h)-f(x)h+bg(x+h)-g(x)h

である。h0 とすれば、

(af+bg)=af+bg

る。微分びぶん定数倍ていすうばいたもつため、多項式たこうしき微分びぶん各項かくこう微分びぶん分解ぶんかいできる。

せき微分びぶん導出どうしゅつ

F(x)=f(x)g(x) とする。せき微分びぶんでは、片方かたほうだけが変化へんかするのではない。xx+h移動いどうすると、fg同時どうじ変化へんかする。この同時変化どうじへんかふたつの分解ぶんかいするために、分子ぶんしf(x)g(x+h)加減かげんする。

f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x)h
=[f(x+h)-f(x)]g(x+h)+f(x)[g(x+h)-g(x)]h

したがって、

=f(x+h)-f(x)hg(x+h)+f(x)g(x+h)-g(x)h

となる。f,gx微分可能びぶんかのうなら連続れんぞくなので g(x+h)g(x) であり、

(fg)=fg+fg

る。せき微分びぶんfg単独たんどくあらわれないのは、一次いちじ変化へんかだけをのこし、h2 程度ていど高次項こうじこう極限きょくげん消滅しょうめつするためである。

しょう微分びぶん導出どうしゅつ

しょう公式こうしき独立どくりつした暗記あんき対象たいしょうではない。逆数ぎゃくすう微分びぶんせき微分びぶんから導出どうしゅつできる。g(x)0 とし、u(x)=1/g(x) とおく。g(x)u(x)=1 だから、

g(x)u(x)+g(x)u(x)=0

である。よって、

u(x)=-g(x)g(x)2

となる。したがって、

(fg)=f1g+f(-gg2)=fg-fgg2

る。分母ぶんぼが 0 になるてんでは関数かんすうそのものが定義ていぎされないため、この公式こうしき適用てきようできない。

連鎖律れんさりつ導出どうしゅつ

y=f(g(x)) とする。連鎖律れんさりつは「外側そとがわ微分びぶん内側うちがわ微分びぶんける」という記憶法きおくほうではなく、局所線形近似きょくしょせんけいきんじ合成ごうせいである。

gx微分可能びぶんかのうなら、

g(x+h)=g(x)+g(x)h+r(h),r(h)h0

である。u=g(x)k=g(x+h)-g(x) とおくと、fu微分可能びぶんかのうなら、

f(u+k)=f(u)+f(u)k+s(k),s(k)k0

である。ここで k=g(x)h+r(h) だから、kh同程度どうていどちいさい。ゆえに

f(g(x+h))-f(g(x))=f(g(x))[g(x)h+r(h)]+s(k)

hって極限操作きょくげんそうさ適用てきようすると、

ddxf(g(x))=f(g(x))g(x)

となる。複合関数ふくごうかんすう微分びぶんでは、外側そとがわ関数かんすう内側うちがわあたい評価ひょうかするてん省略しょうりゃくしてはならない。

逆関数ぎゃくかんすう微分びぶん

y=f-1(x) とする。これは f(y)=x同値どうちである。両辺りょうへんx微分びぶんすると、連鎖律れんさりつにより

f(y)dydx=1

である。したがって、

ddxf-1(x)=1f(f-1(x))

る。この公式こうしきf(f-1(x))0必要ひつようである。接線せっせん水平すいへいになるてんでは、逆関数ぎゃくかんすうかたむきが無限大むげんだいになる可能性かのうせいがある。

対数微分たいすうびぶん

y>0範囲はんいで、lny微分びぶんすると

ddxlny=yy

である。したがって、せきしょうべき複雑ふくざつかさなる場合ばあいは、さき対数化たいすうかすることでせきへ、べきせき変換へんかんできる。

れいとして y=xxx>0)を検討けんとうする。lny=xlnx だから、

yy=lnx+1

である。よって

ddxxx=xx(lnx+1)

となる。xx冪関数べきかんすう xr でも指数関数しすうかんすう ax でもなく、てい指数しすう両方りょうほう変数へんすうであるため、対数微分たいすうびぶん自然しぜんである。

初等関数しょとうかんすう微分公式びぶんこうしき

関数かんすう導関数どうかんすう根拠こんきょ
C0定数ていすうは 0
xnnxn-1二項定理にこうていり
xrx>0rxr-1xr=erlnx
exexe正規化せいきか
axaxlnaax=exlna
lnx1/x逆関数ぎゃくかんすう微分びぶん
logax1/(xlna)logax=lnx/lna
sinxcosx加法定理かほうていり基本極限きほんきょくげん
cosx-sinx加法定理かほうていり
tanxsec2xtanx=sinx/cosx
arcsinx1/1-x2逆関数ぎゃくかんすう微分びぶん
arctanx1/(1+x2)逆関数ぎゃくかんすう微分びぶん

三角関数さんかくかんすう導出どうしゅつ

加法定理かほうていりより、

sin(x+h)-sinx=sinx(cosh-1)+cosxsinh

である。基本極限きほんきょくげん

limh0sinhh=1,limh0cosh-1h=0

もちいると、

ddxsinx=cosx

る。同様どうよう

cos(x+h)-cosx=cosx(cosh-1)-sinxsinh

から

ddxcosx=-sinx

る。tanxしょう微分びぶん

ddxtanx=cos2x+sin2xcos2x=sec2x

となる。

逆三角関数ぎゃくさんかくかんすう導出どうしゅつ

y=arcsinx とする。これは siny=x、ただし -π/2[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]y[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"le\")")]π/2意味いみする。両辺りょうへん微分びぶんすると

cosydydx=1

である。この範囲はんいでは cosy[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0 なので、

cosy=1-sin2y=1-x2

る。よって

ddxarcsinx=11-x2

である。y=arctanx では tany=x だから、

sec2ydydx=1,sec2y=1+tan2y=1+x2

より

ddxarctanx=11+x2

となる。

判定基準はんていきじゅん

しき外側そとがわ構造こうぞう選択せんたくする規則きそく注意ちゅうい
線形性せんけいせい各項かくこう分解ぶんかいする
せきせき微分びぶん片方かたほうだけ微分びぶんして完了かんりょうしない
しょうしょう微分びぶん分母ぶんぼが 0 でない範囲はんい限定げんていする
f(g(x))連鎖律れんさりつ外側そとがわg(x)評価ひょうかする
逆関数ぎゃくかんすう逆関数ぎゃくかんすう微分びぶんf が 0 でない範囲はんい確認かくにんする
てい指数しすう両方りょうほう変数へんすう対数微分たいすうびぶんせい範囲はんいまたは絶対値ぜったいち確認かくにんする

典型てんけい誤用ごよう

第一だいいちに、(fg)=fg としてはならない。せきではふたつの因子いんし同時どうじ変化へんかするため、fg+fg必要ひつようである。

第二だいにに、[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]ddxf(g(x))=f(g(x))停止ていししてはならない。内側うちがわ変化率へんかりつ g(x)欠落けつらくすると、合成ごうせい変化へんか過小評価かしょうひょうかする。

第三だいさんに、[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dfrac\")")]ddxlnx=1/xx>0実数じっすう対数たいすう成立せいりつする。範囲はんいふく計算けいさんでは ln|x|複素対数ふくそたいすうあつかいが問題もんだいになる。

どこまで成立せいりつするか

このページの規則きそくは、対象たいしょう関数かんすう該当点がいとうてん微分可能びぶんかのうであることを前提ぜんていとする。分母ぶんぼが 0 になるてん逆関数ぎゃくかんすう微分びぶんf=0 となるてん対数たいすう定義ていぎされないてんでは、公式こうしき機械的きかいてき適用てきようしてはならない。

多変数微積分たへんすうびせきぶんでは、連鎖律れんさりつはヤコビ行列ぎょうれつせきとして一般化いっぱんかされる。微分方程式びぶんほうていしきでは、これらの微分公式びぶんこうしき方程式ほうていしき型判定かたはんてい変数変換へんすうへんかん基盤きばんになる。

演習えんしゅうリンク

data/exercise/math/calculus/微分法と導関数計算-基本演習.n.md

関連かんれんリンク

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