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相平面と安定性md 2165edb
lecture/math/differential-equations/相平面と安定性-講義.n.md
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相平面そうへいめん安定性あんていせい

date2026-05-26description相平面と安定性を、平衡点・線型化・固有値分類から二次元連立系の局所挙動を判定する方法として整理する。prerequisites一階連立系と行列指数関数 / 線型化と固有値判定 / 固有値と固有ベクトルtype講義statusactiverelateddata/lecture/math/differential-equations/一階連立系と行列指数関数-講義.n.md / data/lecture/math/differential-equations/線型化と固有値判定の入口-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/固有値と固有ベクトル-講義.n.md
mathdifferential-equationsstabilitylecture

導入どうにゅう

このページの核心かくしんは、二次元にじげん連立系れんりつけい相平面そうへいめん表現ひょうげんし、平衡点へいこうてん周囲しゅうい軌道きどう固有値こゆうち分類ぶんるいすることである。

標準形ひょうじゅんけい

x=Ax

または非線型系ひせんけいけい x=F(x)あつかう。非線型系ひせんけいけいでは、まず平衡点へいこうてんもとめ、その近傍きんぼうで Jacobian による線型化せんけいかおこなう。

分類表ぶんるいひょう

固有値こゆうちかた安定性あんていせい
λ1,λ2<0実数じっすう安定結節点あんていけっせつてん漸近安定ぜんきんあんてい
λ1,λ2>0実数じっすう不安定結節点ふあんていけっせつてん不安定ふあんてい
符号ふごうことなる実数じっすう鞍点あんてん不安定ふあんてい
α±iβ,α<0安定焦点あんていしょうてん回転かいてんしながら収束しゅうそく
α±iβ,α>0不安定焦点ふあんていしょうてん回転かいてんしながら発散はっさん
±iβ中心ちゅうしん線型系せんけいけいでは中立ちゅうりつ

なぜこの方針ほうしんえらぶのか

行列指数関数ぎょうれつしすうかんすうは、固有値こゆうち実部じつぶにより指数成長しすうせいちょうまたは指数減衰しすうげんすいあたえる。虚部きょぶ回転かいてんあたえる。したがって相平面そうへいめん形状けいじょう固有値こゆうちから診断しんだんできる。

判定手順はんていてじゅん

相平面そうへいめんでは、さき図示ずしするのではなく、平衡点へいこうてん線型化せんけいかさき確認かくにんする。

  1. F(x)=0き、平衡点へいこうてんもとめる。
  2. 線型系せんけいけいなら係数行列けいすうぎょうれつ A非線型系ひせんけいけいなら平衡点へいこうてんでの Jacobian 行列ぎょうれつJacobian matrix DF確認かくにんする。
  3. 固有値こゆうち実部じつぶ虚部きょぶから収束しゅうそく発散はっさん回転かいてん判定はんていする。
  4. 固有値こゆうち実部じつぶが 0 をふく場合ばあいは、線型化せんけいかだけで結論けつろん確定かくていしない。

この順序じゅんじょ採用さいようする理由りゆうは、相平面そうへいめん軌道きどう局所的きょくしょてきには線型写像せんけいしゃぞう作用さよう近似きんじされるためである。図示ずし結論けつろん代用だいようではなく、固有値判定こゆうちはんてい視覚化しかくかする補助ほじょである。

具体例ぐたいれい 1:結節点けっせつてん鞍点あんてん

x=(-100-2)x

では固有値こゆうち-1,-2 であり、安定結節点あんていけっせつてんである。

x=(0110)x

では固有値こゆうち1,-1 であり、鞍点あんてんである。

鞍点あんてんでは、一方いっぽう固有方向こゆうほうこうでは原点げんてん接近せっきんし、もう一方いっぽう固有方向こゆうほうこうでは原点げんてんから離脱りだつする。したがって一部いちぶ特別とくべつ初期値しょきちのぞき、平衡点へいこうてん不安定ふあんていである。

具体例ぐたいれい 2:安定焦点あんていしょうてん

x=(-1-22-1)x

では固有値こゆうち-1±2i である。実部じつぶであるため半径はんけい指数的しすうてき減衰げんすいし、虚部きょぶ非零ひれいであるため軌道きどう回転かいてんする。したがって原点げんてん安定焦点あんていしょうてんである。

このれいでは、固有値こゆうち実部じつぶ虚部きょぶ別々べつべつ役割やくわり担当たんとうする。実部じつぶ原点げんてん接近せっきんするかを決定けっていし、虚部きょぶ回転かいてん有無うむ決定けっていする。

具体例ぐたいれい 3:非線型系ひせんけいけい線型化せんけいかする

\begin{cases} x'=x-x^2,\\ y'=-y \end{cases}

かんがえる。平衡点へいこうてん(0,0)(1,0) である。右辺うへんF(x,y)=(x-x2,-y) とおくと、

DF(x,y)=(1-2x00-1)

である。(0,0) では固有値こゆうち1,-1 なので鞍点あんてんである。(1,0) では固有値こゆうち-1,-1 なので安定結節点あんていけっせつてんである。

このれい要点ようてんは、非線型系ひせんけいけい直接ちょくせつ全域ぜんいき線型せんけいとみなすのではなく、各平衡点かくへいこうてん近傍きんぼうごとに別々べつべつ線型近似せんけいきんじ構成こうせいするてんにある。

どこまでつか

非線型系ひせんけいけいでは、線型化せんけいか平衡点近傍へいこうてんきんぼう局所情報きょくしょじょうほうである。固有値こゆうち実部じつぶが 0 をふく場合ばあい線型化せんけいかだけでは判定はんていできない。中心型ちゅうしんがた分類ぶんるいされる線型化せんけいかでも、非線型項ひせんけいこうにより安定あんていまたは不安定ふあんていになる場合ばあいがある。

演習えんしゅうリンク

data/exercise/math/differential-equations/連立系と安定性-基本演習.n.md

関連かんれんリンク

data/lecture/math/differential-equations/線型化と固有値判定の入口-講義.n.md
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