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列基本変形の基本md 0896ff5
lecture/math/linear-algebra/列基本変形の基本-講義.n.md
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列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation基本きほん

date2026-05-25description列基本変形を、列ベクトルの生成系を可逆に取り替える操作として説明し、右から基本行列を掛ける意味、階数・列空間・行列式への影響を整理する講義である。prerequisites行列の積の意味 / 線型結合と張る空間の基本 / 行基本変形の基本type講義statusactiverelateddata/lecture/math/linear-algebra/行基本変形の基本-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/行列の積の意味-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/列ベクトルの独立性と階数への橋渡し-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/階数の基本-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/行列式の計算規則-講義.n.md / data/exercise/math/linear-algebra/基本変形と連立一次方程式-基本演習.n.md
mathlinear-algebraundergraduatelecture

導入どうにゅう

この講義こうぎ重要じゅうようなのは、列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation行列ぎょうれつmatrixれつcolumnベクトルを、おな列空間れつくうかんcolumn spaceべつ生成系せいせいけいgenerating set可逆かぎゃくinvertibleえる操作そうさoperationであるということである。

行列ぎょうれつmatrixをただの数表すうひょうとしてると、れつcolumnえや加算かさんaddition成分せいぶんcomponentうごかす手順てじゅんにしかえない。しかし

A=(|||a1a2an|||)=[a1a2an]

れば、列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationれつcolumnベクトル a1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],anくみつくえる操作そうさoperationである。

用語ようご定義ていぎ

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation とは、行列ぎょうれつmatrixれつcolumnたいするつぎの 3 種類しゅるい操作そうさoperationである。

操作そうさoperation記号きごう意味いみ
れつcolumn交換こうかんswapCiCjだい i れつcolumnだい j れつcolumn交換こうかんswapする
れつcolumn非零定数倍ひぜろていすうばいnonzero scalar multipleCiλCi,λ0だい i れつcolumnを 0 でないスカラーscalar λ ばいscalar multipleする
他列たれつanother columnばいscalar multiple加算かさんadditionCiCi+λCjだい i れつcolumnだい j れつcolumnλ ばいscalar multipleくわえる

λ0必要ひつようなのは、λ=0 とするとれつcolumnそのものがえ、逆操作ぎゃくそうさinverse operation復元ふくげんできなくなるためである。

なぜこの 3 つを基本きほんぶか

本質ほんしつは、どの操作そうさoperationもともどせることである。

CiCj

は、もう 1 おな交換こうかんをすればもともどる。

CiλCi(λ0)

は、

Ci1λCi

もともどる。

CiCi+λCj

は、

CiCi-λCj

もともどる。したがって列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、情報じょうほうこわ操作そうさoperationではなく、れつcolumnベクトルのあらわかた可逆かぎゃくinvertible変更へんこうする操作そうさoperationである。

方針ほうしん

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationでは、行列ぎょうれつmatrixを「れつcolumnベクトルをよこならべたもの」としてる。行列積ぎょうれつせきmatrix product意味いみから、みぎからける行列ぎょうれつmatrixは、もとれつcolumnsたちの線型結合せんけいけつごうlinear combinationあたらしいれつcolumnとしてつくる。

A=[a1a2an]

のとき、AFだい k れつcolumnは、Fだい k れつcolumn係数けいすうcoefficientとして a1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],an線型結合せんけいけつごうlinear combinationしたものである。したがって

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]列を変える操作は右から掛ける

となる。

data/lecture/math/linear-algebra/行列の積の意味-講義.n.md

直感的ちょっかんてき説明せつめい

れつcolumnベクトル a1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],an空間くうかんspaceかんがえる。a3a3-3a1えても、あたらしい a3-3a1もとれつcolumnsたちの線型結合せんけいけつごうlinear combinationである。ぎゃくinverseに、もとa3

a3=(a3-3a1)+3a1

復元ふくげんできる。つまり、っている空間くうかんspaceそのものはわらない。

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、地図ちずでいえばおな場所ばしょべつ案内標識あんないひょうしきしめすようなものである。れつcolumnわるが、そこから到達とうたつできる空間くうかんspaceわらない。

厳密げんみつ説明せつめい

1. みぎから基本行列きほんぎょうれつelementary matrixける

基本行列きほんぎょうれつelementary matrix とは、単位行列たんいぎょうれつidentity matrixに 1 かい基本変形きほんへんけいelementary operationほどこしてられる行列ぎょうれつmatrixである。列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、みぎから基本行列きほんぎょうれつelementary matrixける操作そうさoperationとしてあらわせる。

たとえば

C3C3-3C1

は、

F=(10-3010001)

みぎからけることに対応たいおうする。実際じっさい

\begin{aligned} AF &= \begin{bmatrix} C_1&C_2&C_3 \end{bmatrix} \begin{pmatrix} 1&0&-3\\ 0&1&0\\ 0&0&1 \end{pmatrix}\\ &= \begin{bmatrix} C_1&C_2&C_3-3C_1 \end{bmatrix} \end{aligned}

である。-3F の 1 ぎょうrow 3 れつcolumnあらわれるのは、AFだい 3 れつcolumnが、Fだい 3 れつcolumn係数けいすうcoefficientとしてまるためである。

2. 行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operationとのちが

操作そうさoperationけるがわside of multiplicationなにつくるか連立一次方程式れんりついちじほうていしきsystem of linear equationsでの意味いみ
行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operationAEAぎょうrow線型結合せんけいけつごうlinear combination方程式ほうていしきequation同値どうちequivalent方程式ほうていしきequationえる
列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationAAFれつcolumn線型結合せんけいけつごうlinear combination未知数みちすうunknown係数けいすうcoefficientくみえる

行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operationは、方程式ほうていしきequationそのものを同値どうちequivalentかたちformえるため、Ax=b解集合かいしゅうごうsolution setをそのままたもちやすい。列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationAれつcolumn、つまり未知数みちすうunknownかる係数けいすうcoefficient方向ほうこうdirectionえる。したがって連立一次方程式れんりついちじほうていしきsystem of linear equations列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation使つかうなら、未知数みちすうunknown変換へんかんtransformation同時どうじ追跡ついせきtrackingする必要ひつようがある。

具体的ぐたいてきには、F可逆かぎゃくinvertibleなら

AFy=b

いたあと、もと未知数みちすうunknown

x=Fy

もどす。これをわすれると、べつ未知数みちすうunknownいたこたえをもと問題もんだいこたえと誤解ごかいする。

具体例ぐたいれい

A=(123456789)=[C1C2C3]

かんがえる。

れつcolumn交換こうかんswap

C1C2

おこなうと、

(123456789)(213546879)

となる。

れつcolumn非零定数倍ひぜろていすうばいnonzero scalar multiple

C313C3

おこなうと、

(123456789)(121452783)

となる。だい 3 れつcolumn各成分かくせいぶんeach component同時どうじ13 ばいscalar multipleされる。

他列たれつanother columnばいscalar multipleくわえる

C3C3-3C1

おこなうと、

C3-3C1=(369)-3(147)=(0-6-12)

である。したがって

(123456789)(12045-678-12)

となる。

未知数変換みちすうへんかんchange of variables具体例ぐたいれい

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation連立一次方程式れんりついちじほうていしきsystem of linear equations使つかうときは、未知数みちすうunknown変換へんかんtransformation明示めいじする。たとえば 2 れつcolumns行列ぎょうれつmatrix A=[C1C2]

C2C2-2C1

おこなうとする。この操作そうさoperation

F=(1-201)

みぎからけることに対応たいおうし、

AF=[C1C2-2C1]

である。したがって変形後へんけいごafter transformation方程式ほうていしきequation

AFy=b

いたなら、もと方程式ほうていしきequation Ax=b未知数みちすうunknown

x=Fy=(y1-2y2y2)

である。列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationy をそのまま xむのはあやまりである。

なに保存ほぞんpreservationされるか

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationでは、列空間れつくうかんcolumn space保存ほぞんpreservationされる。なぜなら、あたらしいれつcolumnもとれつcolumn線型結合せんけいけつごうlinear combinationであり、逆操作ぎゃくそうさinverse operationによりもとれつcolumnあたらしいれつcolumn線型結合せんけいけつごうlinear combinationもどせるからである。

span(C1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],Cn)=span(C1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],Cn)

したがって階数かいすうrank保存ほぞんpreservationされる。

rank(A)=rank(AF)

ただし、みぎから可逆行列かぎゃくぎょうれつinvertible matrixけるため、かくkernelおな集合しゅうごうsetとしては保存ほぞんpreservationされない。AFy=0A(Fy)=0意味いみするので、もとかくkernelとの対応たいおうには x=Fy という変数変換へんすうへんかんchange of variablesはいる。

行列式ぎょうれつしきdeterminantへの影響えいきょうeffect

正方行列せいほうぎょうれつsquare matrixでは、列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationによる行列式ぎょうれつしきdeterminant変化へんか行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operation同型どうけいisomorphicである。

列操作れつそうさcolumn operationdetA への影響えいきょうeffect
CiCj符号ふごうsign反転はんてんする
CiλCiλ ばいfactorされる
CiCi+λCjわらない

これは行列式ぎょうれつしきdeterminantれつcolumnかんして多重線型たじゅうせんけいmultilinearであり、2 ほんれつcolumns一致いっちすると 0 になるためである。

data/lecture/math/linear-algebra/行列式の計算規則-講義.n.md

操作そうさoperationごとに保存ほぞんpreservationされるもの・わるもの

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationAAFくと、F可逆行列かぎゃくぎょうれつinvertible matrixである。みぎからけるので、もとれつcolumnベクトルの線型結合せんけいけつごうlinear combinationとしてあたらしいれつcolumnつくられる。このため、列空間れつくうかんcolumn space中心ちゅうしんると保存ほぞんpreservationされるものがえやすい。

操作そうさoperation保存ほぞんpreservationされるものわるもの注意ちゅうい
CiCj列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrankれつcolumn順序じゅんじょorder行空間ぎょうくうかんrow space表示ひょうじrepresentationかくkernel座標表示ざひょうひょうじcoordinate representationdetA符号ふごうsign未知数みちすうunknown順序じゅんじょorderわる
CiλCi,λ0列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrankだい i れつcolumnおおきさ、かくkernel座標表示ざひょうひょうじcoordinate representationdetA倍率ばいりつfactorλ=0れつcolumnすため禁止きんしである
CiCi+λCj列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrankdetAれつcolumn生成系せいせいけいgenerating set行空間ぎょうくうかんrow space表示ひょうじrepresentationかくkernel座標表示ざひょうひょうじcoordinate representation行列式ぎょうれつしきdeterminantわらない

列空間れつくうかんcolumn space保存ほぞんpreservationされる理由りゆうは、あたらしいれつcolumnもとれつcolumn線型結合せんけいけつごうlinear combinationであり、逆操作ぎゃくそうさinverse operationによりもとれつcolumnあたらしいれつcolumnから復元ふくげんできるためである。したがって

Col(AF)=Col(A)

である。階数かいすうrank列空間れつくうかんcolumn space次元じげんdimensionなので保存ほぞんpreservationされる。

一方いっぽうかくkernelおな集合しゅうごうsetとしては一般いっぱん保存ほぞんpreservationされない。

AFy=0A(Fy)=0

であるから、x=Fyけば xkerA である。つまり

ker(AF)=F-1(kerA)

となる。かくkernel次元じげんdimension保存ほぞんpreservationされるが、座標ざひょうcoordinateあらわかたわる。

連立一次方程式れんりついちじほうていしきsystem of linear equationsでこのちがいは重要じゅうようである。Ax=b係数行列けいすうぎょうれつcoefficient matrixAFえたなら、おな未知数みちすうunknown xいているのではない。

AFy=b

いたあと、もと未知数みちすうunknown

x=Fy

もどす。この対応たいおう追跡ついせきtrackingすれば、列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation方程式ほうていしきequation整理せいり使つかえる。しかし追跡ついせきtrackingしないなら、解集合かいしゅうごうsolution setをそのままたも操作そうさoperationではない。

行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operationとの比較ひかくつぎのページで確認かくにんする。

data/lecture/math/linear-algebra/行基本変形の基本-講義.n.md

階数かいすうrank列空間れつくうかんcolumn spaceかくkernel関係かんけいつぎのページで確認かくにんする。

data/lecture/math/linear-algebra/階数の基本-講義.n.md

見分みわかた

  • 連立一次方程式れんりついちじほうていしきsystem of linear equations解集合かいしゅうごうsolution setをそのままたもちたいなら、行基本変形ぎょうきほんへんけいelementary row operation使つかう。
  • 列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrankれつcolumn生成系せいせいけいgenerating set整理せいりしたいなら、列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation自然しぜんである。
  • 行列式ぎょうれつしきdeterminant計算けいさんでは、ぎょうrowれつcolumnのどちらに基本変形きほんへんけいelementary operationほどこしてもよい。ただし符号ふごうsign倍率ばいりつfactorかなら記録きろくする。
  • Ax=b途中とちゅう列基本変形れつきほんへんけいelementary column operation使つかうなら、未知数みちすうunknown変換へんかんtransformation x=Fy最後さいごまで追跡ついせきtrackingする。

どこまでつか

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、任意にんいarbitrarym×n 行列ぎょうれつmatrixたいして定義ていぎできる。列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrank保存ほぞんpreservationされる。ただし行列式ぎょうれつしきdeterminantへの影響えいきょうeffectかたれるのは、行列式ぎょうれつしきdeterminant定義ていぎされる正方行列せいほうぎょうれつsquare matrix場合ばあいである。

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationれつcolumn生成系せいせいけいgenerating setえる操作そうさoperationであり、写像しゃぞうmap終域しゅういきcodomainにある列空間れつくうかんcolumn spaceたもつ。一方いっぽうで、入力側にゅうりょくがわinput side座標ざひょうcoordinateわるので、方程式ほうていしきequation未知数みちすうunknown同一視どういつししない。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]列基本変形は列の生成系を可逆に取り替える操作である
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]AAF
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]span(C1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],Cn)rank(A)は保存される

一言ひとことでいうと

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、れつcolumnベクトルが空間くうかんspaceえずに、れつcolumnあらわかただけをえる操作そうさoperationである。

演習えんしゅうリンク

data/exercise/math/linear-algebra/基本変形と連立一次方程式-基本演習.n.md

関連かんれんリンク

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