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線型作用素方程式の可解性と一意性md 2d281b4
lecture/math/linear-operator/solvability-and-uniqueness-of-linear-operator-equations.lecture.n.md
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線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき可解性かかいせい一意性いちいせい

date2026-07-14document_iddoc_836054355dbea229eed304482604714bdescription線型作用素方程式 Lx=y の解の個数、一意性、階数退化次数定理、逆作用素、行列との対応を、核と像から判定する講義である。prerequisites線型作用素方程式 / アフィン空間 / 基底と次元 / 連立一次方程式type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/affine-spaces-and-condition-determination.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/basic-operator-examples.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/rank-and-nullity-of-linear-maps.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/linear-systems-and-gaussian-elimination.lecture.n.md
mathlinear-operatorsolvabilityuniquenessrank-nullitylecture

1導入どうにゅう

このページの目的もくてきは、

Lx=y

たときに、

  1. かいはあるか。
  2. かいは 1 つにまるか。
  3. かいにどれだけ自由度じゆうどがあるか。
  4. 任意にんい右辺うへんけるか。

判定はんていすることである。

線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき基本きほんページでは、可解性かかいせいぞう自由度じゆうどかくまることを証明しょうめいした。このページでは、その基本定理きほんていり使つかって、かい個数こすう階数かいすう逆作用素ぎゃくさようそ行列ぎょうれつとの対応たいおう整理せいりする。

data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-basics.lecture.n.md

2方針ほうしん

最初さいしょから逆作用素ぎゃくさようそさがすのではなく、つぎじゅんる。

  1. yImL か。右辺うへん到達可能とうたつかのうかをる。
  2. kerL={0} か。おな右辺うへんつぶれる方向ほうこうがあるかをる。
  3. 有限次元ゆうげんじげんなら、dimkerLdimImLかぞえる。
  4. 任意にんいyWきたいなら、ImL=W かをる。

この順序じゅんじょにする理由りゆうは、存在そんざい一意性いちいせいべつ問題もんだいだからである。存在そんざいは「とどくか」、一意性いちいせいは「おな場所ばしょつぶれるちがいがあるか」である。

3命題めいだい 1:かい個数こすうぞうかく分類ぶんるいできる

3.1主張しゅちょう

L:VW線型作用素せんけいさようそとする。このとき、Lx=y についてつぎ成立せいりつする。

yImL解なし
yImL,kerL={0}ただ[PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]
yImL,kerL{0}複数の解

3.2証明しょうめい

yImL なら、ぞう定義ていぎより Lx=y となる x存在そんざいしない。したがってかいはない。

yImL なら、ある特殊解とくしゅかい xp存在そんざいする。線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき基本きほんページの定理ていりより、かい全体ぜんたい

xp+kerL

である。

ここで kerL={0} なら、xp+kerL={xp} なのでかいは 1 つだけである。

一方いっぽうkerL{0} なら、0 でない hkerL存在そんざいする。このとき xpxp+hことなるかいである。したがってかい複数ふくすうある。□

4補足ほそく:アフィン空間くうかんとして

有限次元ゆうげんじげんdimkerL=k なら、かい存在そんざいするときのかい集合しゅうごうk 次元じげんのアフィン空間くうかん

xp+kerL

である。

ここで大切たいせつなのは、「非同次ひどうじかい集合しゅうごうそのものがベクトル空間くうかんになる」のではないというてんである。かいどうしのかくはいるので、特殊解とくしゅかい基準点きじゅんてんとするアフィン空間くうかんになる。

data/lecture/math/linear-operator/affine-spaces-and-condition-determination.lecture.n.md

5定理ていり 1:階数退化次数定理かいすうたいかじすうていりrank-nullity theorem

5.1主張しゅちょう

V有限次元ゆうげんじげんで、L:VW線型作用素せんけいさようそなら

dimV=dimkerL+dimImL

である。

5.2証明しょうめい

kerL基底きてい

k1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],km

とする。これを V基底きてい拡張かくちょうして

k1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],km,v1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],vr

V基底きていにする。このとき

dimV=m+r,dimkerL=m

である。

ここで Lv1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],LvrImL基底きていであることをしめす。

まず、任意にんいxV

x=i=1maiki+j=1rbjvj

ける。Lki=0 なので

Lx=j=1rbjLvj

である。したがって Lv1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],LvrImLる。

つぎに、線型独立せんけいどくりつであることをしめす。

j=1rcjLvj=0

とする。すると

L(j=1rcjvj)=0

なので、cjvjkerL である。したがって、ある di により

j=1rcjvj=i=1mdiki

ける。これを移項いこうすると

j=1rcjvj-i=1mdiki=0

である。k1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],km,v1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],vrV基底きていなので線型独立せんけいどくりつであり、すべての cjdi は 0 である。よって Lv1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],Lvr線型独立せんけいどくりつである。

したがって dimImL=r であり、

dimV=m+r=dimkerL+dimImL

である。□

6意味いみえる自由度じゆうどのこ自由度じゆうど

階数退化次数定理かいすうたいかじすうていりは、

入力の自由度=核へ送られる自由度+像として残る自由度

というしきである。

kerLおおきいほど、入力にゅうりょくおおくの方向ほうこう0おくられる。そのぶんImLちいさくなり、到達とうたつできる右辺うへんすくなくなる。

7定理ていり 2:逆作用素ぎゃくさようそinverse operator存在そんざいする条件じょうけん

7.1主張しゅちょう

L:VW について、逆写像ぎゃくしゃぞう L-1:WV存在そんざいすることは、

kerL={0}かつImL=W

同値どうちである。

7.2証明しょうめい

まず、L逆写像ぎゃくしゃぞう存在そんざいするとする。このとき Lx=0 なら、両辺りょうへんL-1作用さようさせて

x=L-10=0

である。したがって kerL={0} である。また、任意にんいyWたいして x=L-1yけば Lx=y である。よって ImL=W である。

ぎゃくに、kerL={0} かつ ImL=W とする。ImL=W より、任意にんいyWたいして Lx=yたす x存在そんざいする。もし Lx1=yLx2=y なら

L(x1-x2)=0

である。kerL={0} より x1-x2=0、すなわち x1=x2 である。したがってかく yたいしてただ 1 つの xまるので、L-1定義ていぎできる。□

8行列ぎょうれつとの対応たいおう

Am×n 行列ぎょうれつとすると、A

LA:KnKm,LAx=Ax

という線型作用素せんけいさようそさだめる。このとき

kerLA={xKnAx=0}

であり、これは A零空間れいくうかんnull spaceである。また

ImLA=Col(A)

であり、これは A列空間れつくうかんcolumn spaceである。

したがって Ax=bかい条件じょうけん

bCol(A)

である。

9命題めいだい 2:行基本変形ぎょうきほんへんけい解集合かいしゅうごうたも

9.1主張しゅちょう

P可逆行列かぎゃくぎょうれつとする。このとき

Ax=b

PAx=Pb

おな解集合かいしゅうごうつ。

9.2証明しょうめい

Ax=b なら、両辺りょうへんPけて PAx=Pb である。

ぎゃくに、PAx=Pb とする。P可逆かぎゃくなので、両辺りょうへんP-1けると

Ax=b

である。したがって 2 つの方程式ほうていしき解集合かいしゅうごう一致いっちする。□

この命題めいだいが、ほう行基本変形ぎょうきほんへんけい使つかえる根拠こんきょである。行基本変形ぎょうきほんへんけいは、終域しゅういきがわ方程式ほうていしきわせをえるだけで、おなxかいとしてのこす。

data/lecture/math/linear-algebra/linear-systems-and-gaussian-elimination.lecture.n.md

10注意ちゅうい列基本変形れつきほんへんけい意味いみちが

列基本変形れつきほんへんけいelementary column operationは、定義域ていぎいきがわ座標ざひょう生成元せいせいげんえる操作そうさである。そのため、おな未知数みちすう x についての解集合かいしゅうごうをそのままたもつとはかぎらない。

たとえば Aれつえることは、x成分せいぶん役割やくわりえることに対応たいおうする。ぎょう操作そうさ方程式ほうていしきあらわかたえるが、れつ操作そうさ入力空間にゅうりょくくうかん見方みかたえる。このちがいを混同こんどうしない。

11つぎむページ

xxx-xkerLたすとき、Lx=Lx である。つまり、LkerL 方向ほうこうちがいを見分みわけられない。この見方みかたをさらに抽象化ちゅうしょうかすると、商空間しょうくうかん第一同型定理だいいちどうけいていりすすむ。

data/lecture/math/linear-operator/quotient-spaces-and-first-isomorphism-theorem.lecture.n.md

12一言ひとことでいうと

Lx=y判定はんていでは、ぞう存在そんざいを、かく一意性いちいせい自由度じゆうどめる。有限次元ゆうげんじげんでは、階数退化次数定理かいすうたいかじすうていりが「える自由度じゆうど」と「のこ自由度じゆうど」の合計ごうけいかぞえる。

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