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基本作用素の例md 0c3ab86
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基本作用素きほんさようそれい

date2026-07-14document_iddoc_c2525c987c8cf6e09a299793d4c67b58description恒等作用素・零作用素・乗法作用素・微分作用素・積分作用素・シフト作用素を、核・像・線型性から読む具体例集である。prerequisites線型作用素 / 線型作用素方程式 / 微分積分学の基本 / 数列type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/linear-operator/introduction-to-linear-operators.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/operator-catalog-foundations.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/proving-operator-linearity.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-applications.lecture.n.md / data/lecture/math/calculus/fundamental-theorem-of-calculus.lecture.n.md / data/lecture/math/sequence/shift-operators-and-recurrences.lecture.n.md
mathlinear-operatorexampleskernelimagelecture

1導入どうにゅう

このページの目的もくてきは、線型作用素せんけいさようそlinear operator抽象的ちゅうしょうてき記号きごうのままにせず、具体例ぐたいれい

kerL,ImL

練習れんしゅうをすることである。

方針ほうしんつねおなじである。

  1. 定義域ていぎいき終域しゅういき確認かくにんする。
  2. 線型性せんけいせい確認かくにんする。
  3. kerLImLもとめる。
  4. Lx=y可解性かかいせい一意性いちいせいむ。

この順序じゅんじょえら理由りゆうは、作用素さようそだけではあぶないからである。微分びぶん積分せきぶんもシフトも、定義域ていぎいきめなければなに作用さようしているかがまらない。定義域ていぎいき終域しゅういきまると、線型性せんけいせい確認かくにんできる。線型性せんけいせい確認かくにんできると、かい存在そんざいぞう自由度じゆうどかくめる。

つまり、この順序じゅんじょ形式的けいしきてきなチェックリストではない。方程式ほうていしきくために必要ひつよう情報じょうほうを、すくない仮定かていからじゅん確定かくていしている。

2れい 1:恒等作用素こうとうさようそidentity operator

V じょう恒等作用素こうとうさようそidentity operator I:VV

Ix=x

定義ていぎする。Iなにえない作用素さようそである。

線型性せんけいせい

I(αx1+βx2)=αx1+βx2=αIx1+βIx2

からしたがう。

このとき

kerI={0},ImI=V

である。よって

Ix=y

任意にんいyVたいして一意いちいかいち、そのかいx=y である。

また、Iv=1·v なので、0 でない任意にんいvVI固有こゆうベクトルeigenvectorであり、固有値こゆうちは 1 である。

3れい 2:零作用素れいさようそzero operator

零作用素れいさようそzero operator 0:VW

0(x)=0W

定義ていぎする。これはすべての入力にゅうりょくW零元ぜろげんおく作用素さようそである。

線型性せんけいせい

0(αx1+βx2)=0W=α0W+β0W=α0(x1)+β0(x2)

からしたがう。

このとき

ker0=V,Im0={0W}

である。したがって

0(x)=y

y=0W のときだけかいつ。y=0W ならすべての xVかいである。

このれいは、ぞうちいさいとかい存在そんざいしにくく、かくおおきいとかい一意いちいでなくなることをしめしている。

4れい 3:乗法作用素じょうほうさようそmultiplication operator

X集合しゅうごうVX から K への関数かんすう全体ぜんたい空間くうかんとする。1 つの関数かんすう g:XK固定こていし、乗法作用素じょうほうさようそmultiplication operator Mg:VV

(Mgf)(t)=g(t)f(t)

定義ていぎする。

線型性せんけいせい確認かくにんする。f1,f2Vα,βK とすると、任意にんいtX について

\begin{aligned} (M_g(\alpha f_1+\beta f_2))(t) &=g(t)(\alpha f_1(t)+\beta f_2(t))\\ &=\alpha g(t)f_1(t)+\beta g(t)f_2(t)\\ &=(\alpha M_gf_1+\beta M_gf_2)(t). \end{aligned}

すべての tひとしいので

Mg(αf1+βf2)=αMgf1+βMgf2

である。

Mgf=0 とは、すべての tX

g(t)f(t)=0

となることである。したがって g(t)0てんでは f(t)=0 でなければならない。一方いっぽうg(t)=0てんでは f(t)自由じゆうである。

すべての関数かんすうゆる空間くうかんでは

ImMg={hVg(t)=0h(t)=0}

である。なぜなら、h=Mgf なら g(t)=0てんでは h(t)=0 であり、ぎゃくにその条件じょうけんたす hたいしては、g(t)0f(t)=h(t)/g(t)g(t)=0f(t)=0定義ていぎすれば Mgf=h となるからである。

5れい 4:微分作用素びぶんさようそdifferential operator

区間くかん [a,b] うえC1 関数かんすう全体ぜんたいC1[a,b]連続れんぞく関数かんすう全体ぜんたいC[a,b] とする。微分作用素びぶんさようそdifferential operator

D:C1[a,b]C[a,b],Df=f

かんがえる。

線型性せんけいせい微分びぶん基本公式きほんこうしきから

D(αf+βg)=(αf+βg)=αf+βg=αDf+βDg

である。

Df=0f=0意味いみする。したがって

kerD={定数関数}

である。

また、任意にんいqC[a,b]たいして

F(x)=axq(t)dt

けば、微分積分学びぶんせきぶんがく基本定理きほんていりより F=q である。したがって

ImD=C[a,b]

である。

方程式ほうていしき Df=q、すなわち f=q一般解いっぱんかい

f(x)=axq(t)dt+C

である。ここで C理由りゆうは、kerD定数関数ていすうかんすうだからである。

data/lecture/math/calculus/fundamental-theorem-of-calculus.lecture.n.md

6れい 5:積分作用素せきぶんさようそintegral operator

連続れんぞく関数かんすう fC[a,b]たいして

(Jf)(x)=axf(t)dt

定義ていぎされる作用素さようそ J:C[a,b]C1[a,b]かんがえる。

線型性せんけいせい積分せきぶん線型性せんけいせいから

\begin{aligned} J(\alpha f+\beta g)(x) &=\int_a^x(\alpha f(t)+\beta g(t))\,dt\\ &=\alpha\int_a^x f(t)\,dt+\beta\int_a^x g(t)\,dt\\ &=(\alpha Jf+\beta Jg)(x) \end{aligned}

である。

Jf=0 なら、すべての xaxf(t)dt=0 である。これを x微分びぶんすると f(x)=0 である。したがって

kerJ={0}

であり、J単射たんしゃである。

ぞう

ImJ={FC1[a,b]F(a)=0}

である。実際じっさいF=Jf なら F(a)=aaf(t)dt=0 である。ぎゃくFC1[a,b] かつ F(a)=0 なら、f=Fけば

Jf(x)=axF(t)dt=F(x)-F(a)=F(x)

である。

したがって Jf=Fかい条件じょうけんF(a)=0 であり、かいがあるときは一意いちいf=F である。

7れい 6:シフト作用素さようそshift operator差分作用素さぶんさようそdifference operator

片側かたがわれつ a=(a0,a1,a2,)空間くうかんかんがえる。シフト作用素さようそshift operator E

(Ea)n=an+1

定義ていぎする。

線型性せんけいせい

(E(αa+βb))n=αan+1+βbn+1=(αEa+βEb)n

からしたがう。

Ea=0 とは an+1=0 がすべての n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0成立せいりつすることである。したがって

kerE={(a0,0,0,)a0K}

である。ぞう片側かたがわれつ全体ぜんたいである。なぜなら、任意にんいb=(b0,b1,)たいして、an+1=bnけば Ea=b であり、a0自由じゆうえらべるからである。

さらに

Δ=E-I

定義ていぎされる作用素さようそ差分作用素さぶんさようそdifference operatorという。このとき

(Δa)n=an+1-an

である。Δa=0an+1=an意味いみするので、

kerΔ={定数列}

である。

方程式ほうていしき Δa=b

an+1-an=bn

であり、ると

an=a0+j=0n-1bj

となる。ここで a0任意にんいのこ理由りゆうは、kerΔ定数列ていすうれつだからである。

data/lecture/math/sequence/shift-operators-and-recurrences.lecture.n.md

8つぎむページ

このページでは作用素さようそごとに kerLImLた。つぎは、たた作用素さようそ遅延作用素ちえんさようそ射影作用素しゃえいさようそまでふくめて、典型形てんけいけい対応たいおうしやすい変換へんかん整理せいりする。

data/lecture/math/linear-operator/operator-catalog-foundations.lecture.n.md

種類しゅるいやしたあとは、それぞれが本当ほんとう線型せんけいであることを定義ていぎからたしかめる。

data/lecture/math/linear-operator/proving-operator-linearity.lecture.n.md

微分方程式びぶんほうていしき数列すうれつ解法かいほうが、どのように Lx=y構造こうぞうもどるかも確認かくにんする。

data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-applications.lecture.n.md

9一言ひとことでいうと

作用素さようそわっても、むべき対象たいしょうおなじである。かい存在そんざいするかはぞう自由度じゆうどかくまる。

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