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重心の基本md ca55650
lecture/physics/mechanics/重心の基本-講義.n.md
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重心じゅうしん基本きほん

date2026-04-25description質量分布を1点へ集約して系全体の並進運動を読む—重心・質量中心・幾何中心の区別、対称性ショートカット、重心の運動方程式、複合体への適用を整理する。prerequisites力のつり合いと運動の法則 / ベクトルの基本 / 運動量と力積type講義statusactiverelateddata/lecture/physics/mechanics/力学ポータル-講義.n.md / data/lecture/physics/mechanics/剛体のつり合いの基本-講義.n.md / data/lecture/physics/mechanics/重心系での衝突-講義.n.md / data/lecture/physics/mechanics/保存則の導出-講義.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ核心かくしんは、重心じゅうしん質量しつりょう分布ぶんぷを 1 てん集約しゅうやくした基準点きじゅんてんであり、系全体けいぜんたい並進運動へいしんうんどう外力がいりょくだけで記述きじゅつするための道具どうぐであるというてんにある。複数ふくすう物体ぶったいひろがった物体ぶったいでは、各部分かくぶぶんちから運動うんどう全部ぜんぶうと見通みとおしがわるくなる。そこで並進へいしんだけを代表だいひょうするてんとして重心じゅうしん導入どうにゅうすると、内部ないぶでどれだけ複雑ふくざつ相互作用そうごさようがあっても、系全体けいぜんたいすすかた外力がいりょくだけでまる。

このページでけるようになること

  • 2 質点しつてん複合体ふくごうたい重心じゅうしんもとめる
  • 対称性たいしょうせいから重心位置じゅうしんいち即座そくざ判断はんだんする
  • 重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしき MR¨=Fexttot使つか
  • 衝突しょうとつ爆発ばくはつで、重心じゅうしん軌跡きせきだけを追跡ついせきする

方針ほうしん

まず 2 質点しつてん場合ばあいで「おもいほうへちかづく」という直観ちょっかん確認かくにんする。つぎに一般式いっぱんしきて、時間じかん微分びぶんして重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしき導出どうしゅつする。そのうえで対称性たいしょうせい複合体ふくごうたいれいつうして、実戦じっせんでの使つかかた接続せつぞくする。

このページを使つか場面ばめん

  • 物体ぶったいのどこをささえるとつりうかを調しらべるとき
  • 複数ふくすう物体ぶったいけいを 1 てん圧縮あっしゅくして並進運動へいしんうんどうだけたいとき
  • 衝突しょうとつ爆発ばくはつ分離ぶんり前後ぜんご重心じゅうしんうごきがどうなるかをりたいとき

適用条件てきようじょうけん

  • Newton 力学りきがく範囲はんいかんがえる
  • 内力ないりょく作用反作用さようはんさようついとして
  • 回転運動かいてんうんどうそのものを記述きじゅつする道具どうぐではなく、あくまで並進へいしん代表だいひょうするてんとして使つか

用語ようご定義ていぎ

重心じゅうしんCenter of mass

質点しつてん m1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],mn位置いち r1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],rn にあるとき、重心じゅうしん R

R=i=1nmirii=1nmi=miriM

定義ていぎする。ここで M=mi全質量ぜんしつりょうである。

重心じゅうしん質量中心しつりょうちゅうしん重力中心じゅうりょくちゅうしん

意味いみBemStudy でのあつか
重心じゅうしん日本語にほんごでは通常つうじょう質量しつりょうおもけした中心ちゅうしん高校こうこう物理ぶつりでは質量中心しつりょうちゅうしん同義どうぎあつか
質量中心しつりょうちゅうしんcenter of mass直訳ちょくやくもっと厳密げんみつ呼称こしょう
重力中心じゅうりょくちゅうしん重力じゅうりょく作用さようを 1 てん集約しゅうやくしたてん重力場じゅうりょくば一様いちようなら重心じゅうしん一致いっちする

一様いちよう重力場じゅうりょくばでは重心じゅうしん重力中心じゅうりょくちゅうしん一致いっちするため、高校こうこう物理ぶつりではほぼおな概念がいねんとしてあつかってよい。

幾何中心きかちゅうしんとのちが

密度みつど一様いちようなら重心じゅうしん幾何中心きかちゅうしん一致いっちする。しかし密度みつどかたよると一致いっちしない。したがって、座標ざひょう平均へいきんるだけではなく、質量しつりょうおもけることが本質ほんしつである。

基本式きほんしき導出どうしゅつ

1. 2 質点しつてん場合ばあい

1 次元じげんなら

R=m1x1+m2x2m1+m2

である。m1=m2 なら中点ちゅうてんm1>m2 なら m1 がわる。したがって、重心じゅうしんは「質量しつりょう考慮こうりょした平均位置へいきんいち」である。

2. 重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしき

定義ていぎ

MR=imiri

時間じかんで 2 かい微分びぶんすると

MR¨=imiri¨

となる。ここでかく質点しつてんに Newton のだい 2 法則ほうそく

miri¨=Fiint+Fiext

代入だいにゅうすると

MR¨=iFiint+iFiext

る。Newton のだい 3 法則ほうそくにより内力ないりょくついになってうから

iFiint=0

であり、したがって

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]MR¨=Fexttot

ここで Fexttot は、けい全体ぜんたいにはたらく外力がいりょく合力ごうりょくである。

内部ないぶでどれほど複雑ふくざつっても、重心じゅうしん運動うんどうだけをるなら、その効果こうか内力ないりょくどうしでう。したがって、重心じゅうしんうごかすのは外力がいりょく合力ごうりょくだけである。

つ。これが重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしきである。

3. 連続体れんぞくたいへの拡張かくちょう

密度みつど ρ(r)もちいると

R=rρ(r)dVρ(r)dV

となる。対称性たいしょうせいつよ図形ずけいでは、この積分せきぶん実行じっこうしなくても重心じゅうしんかる。

対称性たいしょうせいショートカット

  • 一様いちようぼう重心じゅうしん中央ちゅうおう
  • 一様いちよう円板えんばんきゅう重心じゅうしん中心ちゅうしん
  • 左右対称さゆうたいしょうなら重心じゅうしん対称軸たいしょうじくうえ
  • 上下対称じょうげたいしょうなら重心じゅうしんはその対称軸たいしょうじくうえ

この段階だんかい対称性たいしょうせい見抜みぬけると、計算量けいさんりょう大幅おおはばる。

具体例ぐたいれい 1: 2 質点しつてん重心じゅうしん

x=0質量しつりょう mx=3a質量しつりょう 2m があるとする。このとき

R=m·0+2m·3a3m=2a

となる。おもいほうの質点しつてんちかづいていることがしき直観ちょっかん一致いっちする。

具体例ぐたいれい 2: あなあきいた重心じゅうしん

一様いちよう長方形ちょうほうけいいた中央ちゅうおうからちいさな円板えんばんいた場合ばあいは、「長方形ちょうほうけい質量しつりょう」から「った円板えんばん質量しつりょう」を質量しつりょうとして方法ほうほうあつかえる。たとえば長方形ちょうほうけい重心じゅうしんR0った円板えんばん中心ちゅうしんR1全体ぜんたい質量しつりょうM0-m1 とすると

R=M0R0-m1R1M0-m1

となる。複合体ふくごうたい重心じゅうしんは「す」「く」の整理せいり処理しょりできる。

具体例ぐたいれい 3: 衝突しょうとつでの重心じゅうしん運動うんどう

2 物体ぶったい衝突しょうとつしても、外力がいりょく無視むしできるなら

MR¨=0

であるから、

R˙=const

すなわち重心じゅうしん等速直線運動とうそくちょくせんうんどうつづける。これが運動量保存則うんどうりょうほぞんそく別表現べつひょうげんである。

どこまでつか

重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしきは、内力ないりょく作用反作用さようはんさようついとして範囲はんい成立せいりつする。ただし、このしき記述きじゅつするのは系全体けいぜんたい並進へいしんだけである。回転かいてん内部変形ないぶへんけいべつ考察こうさつしなければならない。

よくあるあやま

  • 質量平均しつりょうへいきんではなく座標平均ざひょうへいきんってしまう
  • 対称性たいしょうせい即決そっけつできる場面ばめん不要ふよう積分せきぶんをする
  • 重心じゅうしん運動うんどう各部分かくぶぶん相対運動そうたいうんどう混同こんどうする
  • 重心じゅうしんかれば回転かいてんまで全部ぜんぶかると誤解ごかいする

連続体れんぞくたい重心じゅうしん

ぼういたのように質量しつりょう連続的れんぞくてき分布ぶんぷしている物体ぶったいでは、積分せきぶんえる。

R=1Mrdm

密度みつど一様いちようなら、対称性たいしょうせいから重心じゅうしんめられることがおおい。一様いちようぼう重心じゅうしん中央ちゅうおう一様いちよう円板えんばん重心じゅうしん中心ちゅうしんである。密度みつど場所ばしょわるときは、おもがわ重心じゅうしんる。

追加例ついかれい: 空中くうちゅう分裂ぶんれつする物体ぶったい

空中くうちゅうんでいる物体ぶったい途中とちゅうで 2 つに分裂ぶんれつしても、空気抵抗くうきていこう無視むしすれば、重心じゅうしん分裂ぶんれつしなかったときとおな放物線ほうぶつせんえがく。分裂ぶんれつによるちから内力ないりょくであり、重心じゅうしん運動うんどうえないからである。

各破片かくはへん軌道きどうおおきくわっても、質量しつりょうおもみづけた平均へいきんとしての重心じゅうしん

MR¨=Mg

したがう。これは、衝突しょうとつ爆発ばくはつ内部ないぶ様子ようす複雑ふくざつでも、系全体けいぜんたい並進運動へいしんうんどう外力がいりょくだけでまるという重心じゅうしん基本性質きほんせいしつあらわしている。

重心運動じゅうしんうんどう内部運動ないぶうんどう分解ぶんかい

多粒子系たりゅうしけい運動うんどうエネルギーは、重心じゅうしんうご並進へいしん部分ぶぶんと、重心じゅうしんから内部運動ないぶうんどう部分ぶぶんけられる。

K=12MVG2+Kint

ここで VG重心じゅうしんはやさ、Kint重心系じゅうしんけい運動うんどうエネルギーである。衝突しょうとつうしなわれる運動うんどうエネルギーは、重心じゅうしん並進へいしんではなく、この内部運動ないぶうんどう部分ぶぶんからうしなわれる。

一言ひとことでいうと

重心じゅうしん質量しつりょうかたよりを 1 てん圧縮あっしゅくした基準点きじゅんてんであり、系全体けいぜんたい並進運動へいしんうんどうだけを外力がいりょく記述きじゅつするための道具どうぐである。

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そとからえる運動うんどう内部ないぶ運動うんどう

重心じゅうしんかんがかたは、複雑ふくざつ物体群ぶったいぐんを「そとからひとつのてん運動うんどう」と「内部ないぶでの相対運動そうたいうんどう」にける道具どうぐである。外力がいりょく合力ごうりょくめるのは重心じゅうしん運動うんどうであり、内力ないりょく重心じゅうしん直接ちょくせつ加速かそくしない。

爆発ばくはつ分裂ぶんれつでは、内部ないぶのエネルギーが各部分かくぶぶん運動うんどうエネルギーにわる。しかし外力がいりょく力積りきせき無視むしできる短時間たんじかんなら、重心じゅうしん速度そくどわらない。破片はへん複雑ふくざつんでも、重心じゅうしんだけはもとの放物運動ほうぶつうんどうつづける。

重心じゅうしん使つかうと保存則ほぞんそくえる

運動量保存うんどうりょうほぞんは、重心じゅうしん速度そくど一定いっていであることとおな内容ないようべつ言葉ことばべている。したがって衝突しょうとつくとき、全運動量ぜんうんどうりょう保存ほぞんさせるしきと、重心速度じゅうしんそくど一定いっていにする見方みかた一致いっちする。

この視点してんつと、Labけい衝突しょうとつと CMけい衝突しょうとつがつながる。Labけいでは全体ぜんたいながれてえ、CMけいでは内部ないぶ衝突しょうとつだけがえる。

文字式もじしき単位たんい

重心じゅうしんしきは「質量しつりょうおもみづけした位置いち平均へいきん」である。2 質点しつてんなら

xG=m1x1+m2x2m1+m2

となる。分子ぶんし各項かくこう[kgm]分母ぶんぼ[kg] なので、結果けっか位置いち単位たんい [m] になる。重心じゅうしんちからではなく位置いちなので、単位たんいれば [N] ではなく [m]るべきである。

重心じゅうしん位置いち R[m;L] は、

R=imiriimi

定義ていぎされる。mi[kg;M]ri[m;L] なので、分子ぶんし[kgm]分母ぶんぼ[kg]、したがって R[m;L] になる。

重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしき MR¨=Fexttot では、M[kg;M]R¨[m/s2;LT-2]Fexttot[N;MLT-2] である。全質量ぜんしつりょう重心加速度じゅうしんかそくどせきが、外力がいりょく合力ごうりょくおな単位たんいになる。

対称性たいしょうせい重心じゅうしん

一様いちよう物体ぶったいでは、対称性たいしょうせい使つかうと重心じゅうしん計算けいさんせずにめる。左右対称さゆうたいしょうなら重心じゅうしん対称軸たいしょうじくうえにある。上下じょうげにも対称たいしょうなら、2 ほん対称軸たいしょうじく交点こうてん重心じゅうしんである。

円板えんばん長方形板ちょうほうけいばん一様いちようぼうでは、重心じゅうしん幾何学的きかがくてき中心ちゅうしんにある。一方いっぽうあないているいたや、密度みつど場所ばしょわる物体ぶったいでは、かたち中心ちゅうしん重心じゅうしん一致いっちしないことがある。

けた物体ぶったい重心じゅうしん

あなのあるいた一部いちぶった物体ぶったいは、「おおきな物体ぶったい」から「のぞいた部分ぶぶん」をくとかんがえる。のぞいた部分ぶぶん質量しつりょうとしてあつかうと、重心じゅうしんしきをそのまま使つかえる。

たとえば全体ぜんたい質量しつりょうM[kg;M]あな相当そうとうする部分ぶぶん質量しつりょうm[kg;M] とすれば、のこった物体ぶったい質量しつりょうM-m[kg;M] である。重心じゅうしん質量しつりょうおもみつき平均へいきんなので、のぞいた部分ぶぶん重心じゅうしんからとおざかるきへうつる。

主要文字式しゅようもじしき単位たんい確認かくにん

重心じゅうしん位置いち R[m;L] は、質量しつりょうおもみをつけた位置いち平均へいきんである。mi[kg;M]ri[m;L] とすると、miri[kgm;ML]して、全質量ぜんしつりょう M[kg;M]るので、結果けっか[m] になる。

重心速度じゅうしんそくど VG[m/s;LT-1]重心加速度じゅうしんかそくど AG[m/s2;LT-2]外力がいりょく合力ごうりょく Fext[N;MLT-2]使つかうと、MAG[N;MLT-2]重心じゅうしん運動方程式うんどうほうていしき右辺うへんおな単位たんいになる。

数式内すうしきないでの単位たんい明示めいじ

重心じゅうしん位置いち
R=imiriimi
である。分子ぶんしkgm分母ぶんぼkg なので、結果けっかm になる。

重心じゅうしん物体ぶったいそと場合ばあい

重心じゅうしん質量しつりょう分布ぶんぷ代表だいひょうするてんであり、かなら物体ぶったい内部ないぶにあるとはかぎらない。三日月形みかづきがたいた、L 字形じがた物体ぶったいでは、重心じゅうしん空間くうかんなにもない位置いちることがある。

これは矛盾むじゅんではない。重心じゅうしんは「そこに物質ぶっしつがあるてん」ではなく、全体ぜんたい並進運動へいしんうんどう代表だいひょうさせるてんである。外力がいりょく合力ごうりょくおなじなら、重心じゅうしんはそのてん質量しつりょうあつまっているかのようにうごく。

計算けいさんでは、位置いち R[m;L]質量しつりょうつき平均へいきんとしてもとめる。結果けっかR[m;L]物体ぶったいそとにあっても、平均へいきんとしてただしければ採用さいようする。

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