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積分公式せきぶんこうしき計算法けいさんほう

date2026-05-26description積分公式を微分公式の逆向きとして導出し、置換積分・部分積分・初等関数の原始関数を、判定基準と適用範囲とともに整理する。prerequisites積分法の基本 / 微分公式と計算法 / 微分積分学の基本定理type講義statusactiverelateddata/lecture/math/calculus/積分法の基本-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分公式と計算法-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分積分学の基本定理-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分積分の応用-講義.n.md / data/exercise/math/calculus/積分法と計算法-基本演習.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ核心かくしんは、積分公式せきぶんこうしき微分公式びぶんこうしき逆向ぎゃくむきとして導出どうしゅつし、被積分関数ひせきぶんかんすう構造こうぞうから置換積分ちかんせきぶん部分積分ぶぶんせきぶん直接公式ちょくせつこうしき選択せんたくする基準きじゅん確立かくりつすることにある。

積分せきぶん面積公式めんせきこうしき暗記あんきではない。不定積分ふていせきぶん原始関数げんしかんすう探索たんさくであり、定積分ていせきぶん局所的きょくしょてき寄与きよ総和そうわである。微分積分学びぶんせきぶんがく基本定理きほんていりにより、おおくの定積分ていせきぶん原始関数げんしかんすう端点差たんてんさ還元かんげんされる。そのため、原始関数げんしかんすうをどう構成こうせいするかが積分計算せきぶんけいさん中心ちゅうしんになる。

なに処理しょりするページか

このページでは、初等関数しょとうかんすう積分公式せきぶんこうしき置換積分ちかんせきぶん部分積分ぶぶんせきぶん有理関数ゆうりかんすう逆三角関数ぎゃくさんかくかんすう接続せつぞくする基本形きほんけいあつかう。焦点しょうてん手順てじゅん列挙れっきょではなく、被積分関数ひせきぶんかんすう観察かんさつしたときにつぎ判定はんていすることである。

  • 既知きち微分公式びぶんこうしき逆向ぎゃくむきに使用しようできるか。
  • 内側うちがわ関数かんすうとその導関数どうかんすう同時どうじ存在そんざいするか。
  • せき微分びぶん逆向ぎゃくむきに使用しようして部分積分ぶぶんせきぶん移行いこうできるか。
  • 分母ぶんぼ導関数どうかんすう分子ぶんしあらわれるか。
  • 初等関数しょとうかんすうでは原始関数げんしかんすう記述きじゅつできない可能性かのうせいがあるか。

方針ほうしん

積分せきぶんでは、まず微分公式びぶんこうしき逆向ぎゃくむきで直接ちょくせつ処理しょりできるかを確認かくにんする。つぎに、連鎖律れんさりつ逆向ぎゃくむきとして置換積分ちかんせきぶん検討けんとうし、せき微分びぶん逆向ぎゃくむきとして部分積分ぶぶんせきぶん検討けんとうする。有理関数ゆうりかんすうでは因数分解いんすうぶんかい部分分数分解ぶぶんぶんすうぶんかい使用しようし、三角関数さんかくかんすう根号こんごうふくかたちでは置換ちかん選択せんたくする。

線形性せんけいせい積分定数せきぶんていすう

積分せきぶん線形性せんけいせいは、微分びぶん線形性せんけいせいからしたがう。F=fG=g なら、

(aF+bG)=af+bg

である。したがって、

(af(x)+bg(x))dx=af(x)dx+bg(x)dx

である。ただし不定積分ふていせきぶんでは積分定数せきぶんていすうひとつにまとめる。C1+C2 のように複数ふくすう定数ていすう保持ほじしても、任意定数にんいていすうとしてはひとつの C吸収きゅうしゅうされる。

直接公式ちょくせつこうしき導出どうしゅつ

積分公式せきぶんこうしきは、候補こうほとなる原始関数げんしかんすう微分びぶんして確認かくにんすることで導出どうしゅつされる。n-1 なら、

ddx(xn+1n+1)=xn

であるため、

xndx=xn+1n+1+C

である。n=-1場合ばあい分母ぶんぼが 0 になるため、この公式こうしき適用てきようできない。かわりに

ddxln|x|=1x(x0)

から

1xdx=ln|x|+C

る。絶対値ぜったいち必要ひつようなのは、1/xせい範囲はんい範囲はんい両方りょうほう定義ていぎされるためである。

指数関数しすうかんすうでは、

ddxex=ex,ddxax=axlna

より、

exdx=ex+C,axdx=axlna+C

る。ax公式こうしきでは a>0 かつ a1必要ひつようである。

三角関数さんかくかんすうでは、

ddx(-cosx)=sinx,ddxsinx=cosx

から、

sinxdx=-cosx+C,cosxdx=sinx+C

となる。また

ddxtanx=sec2x

だから、

sec2xdx=tanx+C

である。

置換積分ちかんせきぶん導出どうしゅつ

置換積分ちかんせきぶん連鎖律れんさりつ逆向ぎゃくむきである。F=f とし、u=g(x) とおくと、

ddxF(g(x))=f(g(x))g(x)

である。したがって、

f(g(x))g(x)dx=F(g(x))+C

となる。被積分関数ひせきぶんかんすうなかに「内側うちがわ関数かんすう」と「その導関数どうかんすう」が同時どうじ存在そんざいするとき、置換ちかん自然しぜんである。

れいとして、

2xex2dx

検討けんとうする。u=x2 とすると du=2xdx である。したがって、

2xex2dx=eudu=eu+C=ex2+C

である。定積分ていせきぶんでは上下限じょうかげん変換へんかんする。たとえば

012xex2dx=01eudu=e-1

となる。x=0u=0x=1u=1 になるためである。

部分積分ぶぶんせきぶん導出どうしゅつ

部分積分ぶぶんせきぶんせき微分びぶん逆向ぎゃくむきである。

(fg)=fg+fg

両辺りょうへん積分せきぶんすると、

fg=fgdx+fgdx

である。したがって、

f(x)g(x)dx=f(x)g(x)-f(x)g(x)dx

る。部分積分ぶぶんせきぶんは、せき一方いっぽう微分びぶんすると簡単かんたんになり、他方たほう積分せきぶんしても複雑ふくざつになりすぎない場合ばあい有効ゆうこうである。

れいとして、

xexdx

処理しょりする。f=xg=ex選択せんたくすれば、f=1g=ex である。したがって、

xexdx=xex-exdx=xex-ex+C

となる。対照例たいしょうれいとして x2exdx では、部分積分ぶぶんせきぶん一回いっかい終了しゅうりょうできない。多項式たこうしき微分びぶん次数じすうげるため、反復はんぷく必要ひつようになる。

対数型たいすうがた逆三角型ぎゃくさんかくがた

分母ぶんぼ導関数どうかんすう分子ぶんし比例ひれいして存在そんざいする場合ばあいは、対数型たいすうがたうたがう。g(x)0gあらわれるなら、

g(x)g(x)dx=ln|g(x)|+C

である。れいとして、

2xx2+1dx=ln(x2+1)+C

である。

逆三角型ぎゃくさんかくがた逆関数ぎゃくかんすう微分びぶんから導出どうしゅつされる。

ddxarctanx=11+x2,ddxarcsinx=11-x2

より、

11+x2dx=arctanx+C
11-x2dx=arcsinx+C

る。

有理関数ゆうりかんすう入口いりぐち

有理関数ゆうりかんすうとは多項式たこうしきしょうである。分子ぶんし次数じすう分母ぶんぼ次数じすう以上いじょうなら、まず多項式除法たこうしきじょほう整式部分せいしきぶぶん真分数部分しんぶんすうぶぶん分解ぶんかいする。分母ぶんぼ因数分解いんすうぶんかいできる場合ばあいは、部分分数分解ぶぶんぶんすうぶんかい有効ゆうこうである。

たとえば、

1x2-1=1(x-1)(x+1)=121x-1-121x+1

である。したがって、

1x2-1dx=12ln|x-1|-12ln|x+1|+C

る。この方法ほうほう有理関数ゆうりかんすう特化とっかした代数的だいすうてき分解ぶんかいであり、すべての関数かんすう適用てきようできるわけではない。

判定基準はんていきじゅん

被積分関数ひせきぶんかんすう構造こうぞう選択せんたくする方針ほうしん根拠こんきょ
基本関数きほんかんすうそのもの直接公式ちょくせつこうしき微分公式びぶんこうしき逆向ぎゃくむ
f(g(x))g(x)置換積分ちかんせきぶん連鎖律れんさりつ逆向ぎゃくむ
異種いしゅ関数かんすうせき部分積分ぶぶんせきぶんせき微分びぶん逆向ぎゃくむ
g(x)/g(x)対数型たいすうがた(ln[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"lvert\")")]g[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"rvert\")")])=g/g
有理関数ゆうりかんすう除法じょほう部分分数分解ぶぶんぶんすうぶんかい代数的だいすうてき分解ぶんかい
根号こんごう三角さんかくけい置換ちかんまたは三角置換さんかくちかん定義域ていぎいき恒等式こうとうしき

典型てんけい誤用ごよう

第一だいいちに、f(g(x))dx機械的きかいてきF(g(x)) としてはならない。連鎖律れんさりつ逆向ぎゃくむきには g(x)必要ひつようである。

第二だいにに、部分積分ぶぶんせきぶんでどちらを微分びぶんし、どちらを積分せきぶんするかを無作為むさくい選択せんたくしてはならない。微分びぶん簡単かんたんになる因子いんし優先ゆうせんする。

第三だいさんに、原始関数げんしかんすうつね初等関数しょとうかんすう記述きじゅつできると仮定かていしてはならない。たとえば

e-x2dx

初等関数しょとうかんすうでは原始関数げんしかんすう記述きじゅつできない。この事実じじつ積分せきぶん失敗しっぱいしたことではなく、関数かんすう表現体系ひょうげんたいけい限界げんかいがあることを意味いみする。

どこまで成立せいりつするか

このページの公式こうしきは、連続れんぞく範囲はんい分母ぶんぼが 0 でない範囲はんい置換ちかん有効ゆうこう範囲はんい前提ぜんていとする。広義積分こうぎせきぶんでは、原始関数げんしかんすう存在そんざいしても定積分ていせきぶん収束しゅうそくするとはかぎらない。

積分せきぶん計算けいさんは、微分方程式びぶんほうていしきでは変数分離へんすうぶんり積分因子せきぶんいんし接続せつぞくし、多変数微積分たへんすうびせきぶんでは重積分じゅうせきぶん変数変換へんすうへんかん拡張かくちょうされる。ただし、このページでは一変数いちへんすう公式導出こうしきどうしゅつ計算方針けいさんほうしん限定げんていする。

演習えんしゅうリンク

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