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微分積分の応用と発展-標準演習md 4b657b4
exercise/math/calculus/微分積分の応用と発展-標準演習.n.md
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微分積分の応用と発展-標準演習
mathcalculusexerciseapplicationdifferential-equationsmultivariable
data/lecture/math/calculus/微分積分の応用-講義.n.md
data/lecture/math/calculus/偏微分と重積分-講義.n.md
data/lecture/math/calculus/微分方程式の入口-講義.n.md
演習方針
微分は局所変化を読む道具であり、積分は累積量を読む道具である。応用では、まず必要なのが局所の情報か、全体の累積かを判定する。
問題 1
f(x)=x^3-3x の増減と極値を調べよ。
解答例
○
まず
f'(x)=3x^2-3=3(x-1)(x+1)
である。したがって f'(x)=0 となる点は x=-1,1 である。符号を確認すると、f'(x)>0 は x<-1 と x>1、f'(x)<0 は -1<x<1 である。よって x=-1 で極大、x=1 で極小を取る。
f(-1)=2,
\qquad
f(1)=-2
である。
解説
導関数の符号は、関数の増減を表す。変わるものは関数値であり、確認しているものは接線の傾きである。停留点では符号の変化まで確認する。
よくある誤り
f'(x)=0 だけで極値と判断する誤りがある。極値には前後の増減の変化が必要である。
問題 2
速度 v(t)=t-1 で 0\le t\le3 を運動する点について、変位と移動距離を求めよ。
解答例
○
変位は速度の符号付き積分なので、
\int_0^3(t-1)\,dt
=
\left[\frac{t^2}{2}-t\right]_0^3
=
\frac92-3
=
\frac32
である。移動距離では速さ |v(t)| を積分する。v(t)=0 は t=1 なので、
\int_0^3|t-1|\,dt
=
\int_0^1(1-t)\,dt+\int_1^3(t-1)\,dt
=
\frac12+2
=
\frac52
である。
解説
変位は向きを含む累積量であり、移動距離は向きを消した累積量である。ここでは v(t) の符号が変わる時刻を境界として分割する。
よくある誤り
変位と移動距離を同一視する誤りがある。速度が負になる区間があると、両者は一致しない。
問題 3
f(x)=x^2 の [0,2] における平均値を求めよ。
解答例
○
平均値は
\frac{1}{b-a}\int_a^b f(x)\,dx
である。したがって
\frac{1}{2-0}\int_0^2x^2\,dx
=
\frac12\left[\frac{x^3}{3}\right]_0^2
=
\frac12\cdot\frac83
=
\frac43
である。
解説
平均値は、面積を区間長で割った高さである。ここで b-a で割っているため、区間の長さが 0 でないこと、すなわち a\ne b が必要である。
よくある誤り
\int_a^b f(x)\,dx をそのまま平均値とする誤りがある。定積分は累積量であり、平均値ではない。
問題 4
f(x,y)=x^2y+\sin y について、f_x、f_y を求めよ。また、
\int_0^1\int_0^2 xy\,dx\,dy
を計算せよ。
解答例
○
偏微分では、一方の変数を固定する。したがって
f_x=2xy,
\qquad
f_y=x^2+\cos y
である。つぎに
\int_0^1\int_0^2 xy\,dx\,dy
=
\int_0^1\left[\frac{x^2}{2}y\right]_{0}^{2}\,dy
=
\int_0^1 2y\,dy
=
1
である。
解説
偏微分は方向を固定した局所変化である。重積分は領域の小片の寄与を累積する操作である。この問題は、多変数で局所と累積を分離する練習である。
よくある誤り
f_x を求めるときに y も同時に変化させる誤りがある。偏微分では、指定されていない変数は定数として扱う。
問題 5
微分方程式
y'=xy
を解け。ただし、y=0 の解も確認せよ。
解答例
○
まず y=0 は確かに y'=0 を満たすので解である。つぎに y\ne0 の範囲で変数分離する。y で割るため、この場合分けが必要である。
\frac{1}{y}\,dy=x\,dx
を積分して
\ln|y|=\frac{x^2}{2}+C
である。したがって
y=Ce^{x^2/2}
を得る。C=0 とすれば y=0 も含まれるため、一般解は
y=Ce^{x^2/2}
である。
解説
変数分離では、文字式で割る場面が生じやすい。この問題では y で割るため、y=0 の解を先に確認する。割った後で C=0 として回収できることも確認している。
よくある誤り
dy/y=x\,dx と書いた瞬間に y=0 の可能性を落とす誤りがある。文字式で割るときは、その式が 0 になる場合を別途確認する。