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二階線型定数係数にかいせんけいていすうけいすう微分方程式びぶんほうていしき基本きほん

date2026-07-16document_iddoc_7f38824263b74b5207ea80794fb55f88description二階線型定数係数微分方程式を、線型性・重ね合わせ・特性方程式・根の分類から初学者向けに導入し、後半で作用素法へ接続する。prerequisites微分方程式とは何か / 一階線型と積分因子 / 初期値問題の存在・一意性と最大存在区間 / 指数関数と対数関数 / 複素数の基本type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/differential-equations/analytic-numerical-and-qualitative-ode-methods.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/introduction-to-differential-equations.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/first-order-linear-odes-and-integrating-factors.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/general-second-order-linear-odes-overview.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/extensions-of-second-order-linear-odes.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/nonhomogeneous-equations-and-undetermined-coefficients.lecture.n.md / data/lecture/math/differential-equations/variation-of-parameters-and-wronskian.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-basics.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/polynomial-operators-and-eigenvalue-problems.lecture.n.md / data/exercise/math/differential-equations/second-order-linear-constant-coefficient-odes.exercise.n.md / data/exercise/math/differential-equations/second-order-linear-odes.exercise.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、二階線型定数係数にかいせんけいていすうけいすう微分方程式びぶんほうていしきを、公式こうしきとしてではなく、線型性せんけいせい指数関数しすうかんすう性質せいしつからみちびくことを説明せつめいする。

標準形ひょうじゅんけい

ay'+by+cy=f(x),a0

である。a,b,c定数ていすうであることが重要じゅうようである。係数けいすうx依存いぞんする

y'+p(x)y+q(x)y=r(x)

一般いっぱん二階線型方程式にかいせんけいほうていしき理論りろんあつかう。

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2同次どうじ非同次ひどうじ

右辺うへんが 0 の

ay'+by+cy=0

同次方程式どうじほうていしきhomogeneous equationという。

右辺うへんf恒等的こうとうてきに 0 ではない

ay'+by+cy=f(x)

非同次方程式ひどうじほうていしきinhomogeneous equationという。

非同次方程式ひどうじほうていしきでは、まず同次方程式どうじほうていしきかいもとめ、つぎに非同次項ひどうじこう f(x)対応たいおうする特殊解とくしゅかいを 1 もとめる。

3命題めいだい1:同次解どうじかいかさわせできる

仮定かていとして、y1,y2

ay'+by+cy=0

かいであるとする。このとき、任意にんい定数ていすう C1,C2たいして

y=C1y1+C2y2

かいである。

3.1証明しょうめい

L[y]=ay'+by+cy とおく。L線型せんけいである。実際じっさい

L[C1y1+C2y2]=C1L[y1]+C2L[y2]

である。仮定かていより L[y1]=0,L[y2]=0 であるため、

L[C1y1+C2y2]=0

である。したがって C1y1+C2y2同次方程式どうじほうていしきかいである。

この性質せいしつかさわせの原理げんり (superposition principle) という。

4命題めいだい2:非同次解ひどうじかいは「特殊解とくしゅかい+同次解どうじかい

仮定かていとして、yp

ay'+by+cy=f(x)

の 1 特殊解とくしゅかいであり、yh対応たいおうする同次方程式どうじほうていしき

ay'+by+cy=0

かいであるとする。このとき

y=yp+yh

非同次方程式ひどうじほうていしきかいである。また、非同次方程式ひどうじほうていしき任意にんいかいはこのかたちける。

4.1証明しょうめい

L[y]=ay'+by+cy とおく。L線型せんけいである。前半ぜんはん

L[yp+yh]=L[yp]+L[yh]=f(x)+0=f(x)

よりしたがう。

ぎゃくに、y非同次方程式ひどうじほうていしきかいだとする。このとき

L[y-yp]=L[y]-L[yp]=f(x)-f(x)=0

したがって y-yp同次方程式どうじほうていしきかいである。これを yh とおけば

y=yp+yh

である。

これは、線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき解集合かいしゅうごうが、1 特殊解とくしゅかい同次方程式どうじほうていしきかいくわえた集合しゅうごうになるという一般原理いっぱんげんりである。

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5特性方程式とくせいほうていしき導出どうしゅつ

同次方程式どうじほうていしき

ay'+by+cy=0

く。定数係数ていすうけいすうでは、erx微分びぶんしても

(erx)=rerx,(erx)'=r2erx

となり、おなerxのこる。したがって y=erx代入だいにゅうすると、微分方程式びぶんほうていしきr代数方程式だいすうほうていしき変換へんかんされる。

実際じっさい代入だいにゅうすると、

ar2erx+brerx+cerx=0

すなわち

(ar2+br+c)erx=0

である。erx0 であるため、

ar2+br+c=0

る。これを特性方程式とくせいほうていしきcharacteristic equationという。

6一般解いっぱんかい正当化せいとうか

これからこん場合分ばあいわけで一般解いっぱんかいく。その根拠こんきょは、二階線型同次方程式にかいせんけいどうじほうていしき解空間かいくうかんが 2 次元じげんであり、独立どくりつな 2 ほんかいがあればすべてのかいをその線型結合せんけいけつごうあらわせることである。

以下いかでは、係数体けいすうたいK{R,C} とする。方程式ほうていしき

u=(yy),u=Au,A=(01-c/a-b/a)

という一階線型系いっかいせんけいけい還元かんげんする。uAu連続れんぞくであり、u について大域的たいいきてき Lipschitz 連続れんぞくである。したがって存在そんざい一意性定理いちいせいていりにより、任意にんいu(x0)=(α,β)Tたいして一意解いちいかい存在そんざいする。

2 かい y1,y2 の Wronskian を

W(y1,y2)(x)=y1(x)y2(x)-y1(x)y2(x)

定義ていぎする。W(y1,y2)(x0)0 なら、初期値しょきちベクトル (y1(x0),y1(x0))T(y2(x0),y2(x0))T線型独立せんけいどくりつである。かい線型結合せんけいけつごう零関数れいかんすうなら、その初期値しょきちベクトルもれいになるため、りょうベクトルの独立性どくりつせいから結合係数けつごうけいすうはともに 0 である。したがって y1,y2解空間かいくうかん線型独立せんけいどくりつである。

6.1命題めいだい3:独立どくりつな 2 かい基本解きほんかいになる

仮定かていとして、a0 であり、方程式ほうていしき

ay'+by+cy=0

かんがえる。この方程式ほうていしき解空間かいくうかんは 2 次元じげんである。したがって、独立どくりつな 2 ほんかい y1,y2つかれば、任意にんいかい

y=C1y1+C2y2

ける。

6.2証明しょうめい

a0 なので、方程式ほうていしき

y'=-bay-cay

ける。あるてん x0固定こていし、かい y

Φ(y)=(y(x0),y(x0))

対応たいおうさせる。対応たいおう Φ線型せんけいである。

上記じょうき一階線型系いっかいせんけいけいへの還元かんげん存在そんざい一意性いちいせいにより、任意にんい初期値しょきち (α,β)たいして、

y(x0)=α,y(x0)=β

たすかいがただ 1 ほん存在そんざいする。したがって Φ解空間かいくうかんから K2 への全単射ぜんたんしゃである。よって解空間かいくうかんK2おなじく 2 次元じげんである。

2 次元じげん線型空間せんけいくうかんでは、独立どくりつな 2 ほんかい基底きていになる。したがって任意にんいかいC1y1+C2y2ける。

この命題めいだいにより、したひょうしめす 2 ほん基本解きほんかい独立どくりつであれば、その線型結合せんけいけつごう一般解いっぱんかいべる。

独立性どくりつせいは Wronskian によっても確認かくにんできる。ことなる実根じっこんでは (r2-r1)e(r1+r2)x重根じゅうこんでは e2rxα±iβ から実数解じっすうかいくみでは βe2αx であり、β0 のもとでいずれも 0 ではない。

7こん場合分ばあいわ

特性方程式とくせいほうていしき

ar2+br+c=0

こんによって、同次方程式どうじほうていしき基本解きほんかいわる。

特性根とくせいこん基本解きほんかい同次方程式どうじほうていしき一般解いっぱんかい
ことなる実根じっこん r1,r2er1x,er2xC1er1x+C2er2x
重根じゅうこん rerx,xerx(C1+C2x)erx
複素根ふくそこん α±iβeαxcosβx,eαxsinβxeαx(C1cosβx+C2sinβx)

8命題めいだい4:ことなる実根じっこん場合ばあい

仮定かていとして、特性方程式とくせいほうていしきことなる実根じっこん r1,r2つとする。このとき

y=C1er1x+C2er2x

同次方程式どうじほうていしき一般解いっぱんかいである。

8.1証明しょうめい

ri特性方程式とくせいほうていしきこんなので、

ari2+bri+c=0

である。yi=erix とおくと、

L[yi]=(ari2+bri+c)erix=0

である。したがって er1x,er2xかいである。命題めいだい1より、その線型結合せんけいけつごう

C1er1x+C2er2x

かいである。

さらに、2 かいの Wronskian は

W(er1x,er2x)=(r2-r1)e(r1+r2)x0

であるから、er1x,er2x独立どくりつである。命題めいだい3により、その線型結合せんけいけつごう一般解いっぱんかいである。

二階にかい初期値問題しょきちもんだいでは、初期値しょきち y(x0),y(x0) の 2 あたえられる。ことなる実根じっこん場合ばあい、2 定数ていすう C1,C2 はこれらの条件じょうけんによって一意いちい決定けっていされる。

9重根じゅうこん対応たいおうする第二解だいにかい xerx導出どうしゅつ

特性方程式とくせいほうていしき

a(r-ρ)2=0

のように重根じゅうこん ρつとする。eρxかいであるが、二階にかい方程式ほうていしきでは基本解きほんかいが 2 ほん必要ひつようである。第二解だいにかい候補こうほとして xeρx代入だいにゅうする。

9.1検算けんざん

L=aD2+bD+cく。重根じゅうこん ρつことは、多項式たこうしき

p(r)=ar2+br+c

について

p(ρ)=0,p(ρ)=0

成立せいりつすることを意味いみする。計算けいさんすると、

D(xeρx)=eρx+ρxeρx
D2(xeρx)=2ρeρx+ρ2xeρx

である。したがって

L[xeρx]=a(2ρeρx+ρ2xeρx)+b(eρx+ρxeρx)+cxeρx

である。eρx係数けいすう2aρ+b=p(ρ)xeρx係数けいすうaρ2+bρ+c=p(ρ) である。どちらも 0 なので

L[xeρx]=0

である。

よって重根じゅうこん場合ばあい一般解いっぱんかい

y=(C1+C2x)eρx

である。

10複素根ふくそこん振動しんどう

特性方程式とくせいほうていしき

r=α±iβ

こんつとする。複素数ふくそすう使つかえば

e(α+iβ)x,e(α-iβ)x

かいである。Euler 公式こうしき

eiβx=cosβx+isinβx

より、実数値じっすうちかいとして

eαxcosβx,eαxsinβx

れる。

α<0 なら振幅しんぷく減衰げんすいし、α=0 なら減衰げんすいしない振動しんどうになる。このため二階線型にかいせんけい複素根ふくそこんは、力学りきがく電気回路でんきかいろ振動しんどう直接ちょくせつつながる。

11れい1:ことなる実根じっこん

y'-3y+2y=0

特性方程式とくせいほうていしき

r2-3r+2=0

である。(r-1)(r-2)=0 より r=1,2 であるため、

y=C1ex+C2e2x

である。

12れい2:重根じゅうこん

y'-2y+y=0

では特性方程式とくせいほうていしき

(r-1)2=0

である。したがって

y=(C1+C2x)ex

である。

13れい3:複素根ふくそこん

y'+4y=0

では

r2+4=0

より r=±2i である。したがって実数値じっすうち一般解いっぱんかい

y=C1cos2x+C2sin2x

である。

14非同次方程式ひどうじほうていしきへの拡張かくちょう

ay'+by+cy=f(x)

では、命題めいだい2により

y=yh+yp

く。ここで yh同次方程式どうじほうていしき一般解いっぱんかいyp非同次方程式ひどうじほうていしき特殊解とくしゅかいである。

f(x)指数関数しすうかんすう三角関数さんかくかんすう多項式たこうしきのような場合ばあいには、未定係数法みていけいすうほうによって特殊解とくしゅかい構成こうせいできることがある。より一般いっぱんには定数変化法ていすうへんかほう適用てきようする。

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15作用素法さようそほうへの接続せつぞく

微分作用素びぶんさようそ

D=ddx

くと、

ay'+by+cy=f(x)

(aD2+bD+c)y=f(x)

ける。ここで

P(D)=aD2+bD+c

とおけば、

P(D)y=f(x)

である。

この作用素的定式化さようそてきていしきかでは、同次方程式どうじほうていしき P(D)y=0線型作用素せんけいさようそかく決定けっていする問題もんだいである。非同次方程式ひどうじほうていしき P(D)y=f では、fぞうへの所属しょぞく判定はんていし、可解かかい場合ばあいには特殊解とくしゅかいによるかく平行移動へいこういどうとして解集合かいしゅうごう記述きじゅつする。

初学段階しょがくだんかいでは、まず特性方程式とくせいほうていしきによる解法かいほう修得しゅうとくする。作用素法さようそほうは、その代数的構造だいすうてきこうぞう抽象化ちゅうしょうかする理論的枠組りろんてきわくぐみとして位置付いちづけられる。

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16まとめ

二階線型定数係数方程式にかいせんけいていすうけいすうほうていしきには、つぎ解法手順かいほうてじゅん適用てきようする。

  1. 同次どうじ非同次ひどうじかを確認かくにんする。
  2. 同次方程式どうじほうていしきでは erx仮定かていし、特性方程式とくせいほうていしき導出どうしゅつする。
  3. こんことなる実根じっこん重根じゅうこん複素根ふくそこんのどれかで場合分ばあいわけする。
  4. 非同次ひどうじでは y=yh+ypける。
  5. 最後さいご初期条件しょきじょうけん境界条件きょうかいじょうけん任意定数にんいていすうめる。

17まえ講義こうぎ

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18つぎ講義こうぎ

定数係数ていすうけいすうにおける特性根とくせいこん方法ほうほう確立かくりつしたら、変数係数へんすうけいすうふく一般いっぱん二階線型方程式にかいせんけいほうていしき理論りろんすすむ。

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19演習えんしゅうリンク

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