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差分方程式さぶんほうていしき基本きほん

date2026-07-14document_iddoc_5c082dc1f3665a541ded29f583c8d4bbdescription差分方程式を前進差分とシフト作用素 E-I によって定式化し、一次方程式の解法と線型作用素方程式との対応を説明する。prerequisites数列と漸化式 / 一次漸化式 / シフト作用素と漸化式type講義content_typelecturestatusactiverelateddata/lecture/math/sequence/sequences-portal.lecture.n.md / data/lecture/math/sequence/first-order-recurrences.lecture.n.md / data/lecture/math/sequence/shift-operators-and-recurrences.lecture.n.md / data/lecture/math/sequence/recurrence-types-and-strategies.lecture.n.md / data/lecture/math/calculus/introduction-to-differential-equations.lecture.n.md / data/lecture/math/analysis/introduction-to-z-transform.lecture.n.md / data/lecture/math/linear-operator/linear-operator-equation-basics.lecture.n.md
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1導入どうにゅう

この講義こうぎでは、差分方程式さぶんほうていしき離散的りさんてき変化へんか数列すうれつこう関係かんけいとして記述きじゅつする方程式ほうていしきであることを説明せつめいする。連続的れんぞくてき変化へんか記述きじゅつする微分方程式びぶんほうていしきとの構造的対応こうぞうてきたいおう明確めいかくにする。

漸化式ぜんかしき離散時間りさんじかん方程式ほうていしきとして定式化ていしきかし、微分方程式びぶんほうていしきとの構造的対応こうぞうてきたいおう説明せつめいする。ここでは an+1-an離散的りさんてき変化量へんかりょうとして解釈かいしゃくする。

2用語ようご定義ていぎ

差分方程式さぶんほうていしきDifference equation とは、離散的りさんてき複数ふくすう添字そえじにおける未知列みちれつあたい関係かんけいあらわ方程式ほうていしきである。高階こうかい方程式ほうていしきan+2an のような非隣接項ひりんせつこうふくみうるが、この講義こうぎでは隣接りんせつする 2 こう一次方程式いちじほうていしきおもあつかう。

前進差分ぜんしんさぶんForward difference とは、

Δan=an+1-an

定義ていぎされるである。

3方針ほうしん

まず an+1-an離散変化量りさんへんかりょうとして採用さいようする理由りゆう説明せつめいする。つぎに、一次差分方程式いちじさぶんほうていしき変形へんけいし、等比数列とうひすうれつ望遠和ぼうえんわによる解法かいほう導出どうしゅつする。

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4直感的ちょっかんてき説明せつめい

微分方程式びぶんほうていしきにおける y(x)連続的れんぞくてき局所変化率きょくしょへんかりつあらわすのにたいし、差分方程式さぶんほうていしきにおける an+1-an添字そえじの 1 単位たんい増加ぞうか対応たいおうする増分ぞうぶんあらわす。

したがって、差分方程式さぶんほうていしきは、時間じかん反復回数はんぷくかいすう整数値せいすうちをとる現象げんしょう記述きじゅつてきする。

5厳密げんみつ説明せつめい

5.11. 差分さぶん使つか理由りゆう

数列すうれつ変数へんすう n は 1, 2, 3, ... という離散値りさんちをとる。したがって微分びぶん

dadn

をそのままかんがえるより、

Δan=an+1-an

によって変化量へんかりょう記述きじゅつすることが自然しぜんである。

5.22. もっと基本きほんかたち

an+1=ran

場合ばあい

an=a1rn-1

である。これは等比数列とうひすうれつである。この関係式かんけいしきは、添字そえじが 1 増加ぞうかするごとに直前ちょくぜんこうr ばいする規則きそくあらわす。したがって、

a2=ra1,a3=ra2=r2a1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")]

となり、帰納的きのうてき

an=a1rn-1

る。

5.33. 一次いちじ非同次ひどうじ差分方程式さぶんほうていしき

an+1=ran+b

n1対象たいしょうとし、初期値しょきちa1 とする。まず定数解ていすうかい αもとめると

α=rα+b

したがって、

α=b1-r(r1)

である。この定数解ていすうかいを、更新写像こうしんしゃぞう ara+b によって不変ふへん平衡点へいこうてんequilibrium pointという。平衡点へいこうてんからの偏差へんさあらたなれつとすると、定数項ていすうこう b消去しょうきょして同次方程式どうじほうていしき変換へんかんできる。

そこで

cn=an-α

とおくと

cn+1=an+1-α=ran+b-α=r(an-α)=rcn

となる。したがって

cn=Crn-1,C=c1=a1-α

で、

an=α+(a1-α)rn-1

である。すなわち、平衡点へいこうてん減算げんざんすることにより、非同次方程式ひどうじほうていしき同次方程式どうじほうていしき変換へんかんできる。

ただし r=1 のときは

an+1=an+b

であるから、

an+1-an=b

であり、かく反復はんぷくにおける増分ぞうぶんb である。実際じっさい

a2-a1=b,a3-a2=b,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],an-an-1=b

加算かさんすると中間項ちゅうかんこう相殺そうさいされ、

an-a1=(n-1)b

となる。したがって、

an=a1+(n-1)b

となる。したがって、r1公式こうしきr=1適用てきようできず、r=1場合ばあいには独立どくりつ導出どうしゅつようする。

5.44. E-I による作用素表示さようそひょうじ

添字そえじを 1 増加ぞうかさせるシフト作用素さようそshift operator E

(Ea)n=an+1

定義ていぎする。このとき、前進差分ぜんしんさぶん

Δa=(E-I)a

表現ひょうげんされる。

差分さぶん方程式ほうていしき

Δa=f

は、線型作用素方程式せんけいさようそほうていしきlinear operator equation

(E-I)a=f

である。一般いっぱん線型作用素方程式せんけいさようそほうていしき同様どうように、1 つの特解とくかい a(p)られれば、すべてのかい

a=a(p)+h,(E-I)h=0

あたえられる。ここで (E-I)h=0hn+1=hn意味いみするため、連続れんぞくする整数添字せいすうそえじ領域上りょういきじょうh定数列ていすうれつである。したがって、不定和分ふていわぶんにおいて積分定数せきぶんていすう対応たいおうする対象たいしょうは、差分作用素さぶんさようそかくである。

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6数学的すうがくてき解釈かいしゃく

6.1行列ぎょうれつによる解釈かいしゃく

一次いちじ差分方程式さぶんほうていしき

an+1=ran+b

は、定数座標ていすうざひょう 1 を付加ふかして

(an+11)=(rb01)(an1)

表現ひょうげんでき、漸化式ぜんかしき行列反復ぎょうれつはんぷくとして解釈かいしゃくされる。

この表現ひょうげんでは、漸化式ぜんかしき反復適用はんぷくてきよう行列ぎょうれつ累乗るいじょう対応たいおうする。定数係数線型同次高階漸化式ていすうけいすうせんけいどうじこうかいぜんかしきも、連続れんぞくするこう状態じょうたいベクトルにまとめることにより、伴随行列はんずいぎょうれつによる一次系いちじけい変換へんかんできる。この場合ばあい伴随行列はんずいぎょうれつ対角化可能性たいかくかかのうせいと Jordan 構造こうぞうかい形式けいしき規定きていする。

この行列表現ぎょうれつひょうげんにより、一次いちじだけでなく二階にかいおよび高階こうかい漸化式ぜんかしき共通きょうつう枠組わくぐみによって整理せいりできる。

6.2解析学的かいせきがくてき解釈かいしゃく

an+1-an=kan

Δan=kan

であり、これは微分方程式びぶんほうていしき

y=ky

離散的対応物りさんてきたいおうぶつである。連続系れんぞくけいかい指数関数しすうかんすうとなるのにたいし、離散系りさんけいかい等比数列とうひすうれつとなる。

6.3複素関数ふくそかんすうによる解釈かいしゃく

差分方程式さぶんほうていしきあらわれる rn は、複素指数関数ふくそしすうかんすうによって増減ぞうげん振動しんどう統一的とういつてき表現ひょうげんできる。r=ρeiθ極形式きょくけいしきあらわすと

rn=ρneinθ

である。ここで

einθ=cos(nθ)+isin(nθ)

である。したがって、振動しんどうともな増減ぞうげんは、単一たんいつ複素指数型ふくそしすうがたによって記述きじゅつできる。

この表現ひょうげん倍率ばいりつ回転かいてん同時どうじ記述きじゅつする。とく二階差分方程式にかいさぶんほうていしき共役複素根きょうやくふくそこんをもつ場合ばあい実数解じっすうかい三角関数さんかくかんすうによって表現ひょうげんされる。

母関数ぼかんすうgenerating functionとは、れつ係数けいすうにもつ形式的けいしきてきまたは収束しゅうそくする冪級数べききゅうすうである。ここでは添字そえじを 0 から開始かいしするように再添字付さいそえじづけし、A(w)=n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]0anwn とする。漸化式ぜんかしきwnじょうじて総和そうわると、シフトは w代数因子だいすういんし初期項しょきこう変換へんかんされる。w=z-1けば、これは片側かたがわ Z 変換へんかん冪級数表示べききゅうすうひょうじである。

7適用方針てきようほうしん

  • 隣接項りんせつこう an+1,an関係かんけい差分方程式さぶんほうていしきとして定式化ていしきかする。
  • an+1=ran+b では、平衡点へいこうてん減算げんざんによる同次化どうじか可否かひ最初さいしょ検討けんとうする。
  • 微分方程式びぶんほうていしきとの構造的対応こうぞうてきたいおう利用りようして、増加ぞうか減衰げんすい振動しんどう解釈かいしゃくする。

8成立範囲せいりつはんい

ここでは一次いちじ基本形きほんけいだけをあつかった。また an+1=ran+b解法かいほうr1r=1場合分ばあいわけが必要ひつようである。高階こうかい差分方程式さぶんほうていしき非線形ひせんけい差分方程式さぶんほうていしきでは、べつ手法しゅほう必要ひつようである。

9基本公式きほんこうしき

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]Δan=an+1-an
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]an+1=ran+ban=b1-r+(a1-b1-r)rn-1(n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]1,r1)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]an+1=an+ban=a1+(n-1)b(n[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"ge\")")]1)

10要約ようやく

  • 差分方程式さぶんほうていしきは、数列すうれつ変化へんか離散的りさんてき変化量へんかりょうによって記述きじゅつする方程式ほうていしきである。
  • シフト作用素さようそによる表示ひょうじでは Δ=E-I であり、一般解いっぱんかい特解とくかい定数列ていすうれつである。

11関連かんれんリンク

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