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線型性の基本md 7edd6ff
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1導入どうにゅう

線型性せんけいせいlinearityは、線型代数せんけいだいすうlinear algebra全体ぜんたい入口いりぐちである。ここでいう「線型せんけい」とは、ベクトルvectorざんスカラー倍scalar multiplicationを、写像しゃぞう前後ぜんご矛盾むじゅんなくあつかえるという意味いみである。

さきにこの見方みかた置くterm理由りゆうは、後でtermてくる行列ぎょうれつmatrix基底きていbasis階数かいすうrankかくkernelぞうimageが、すべて「線型写像せんけいしゃぞうlinear mapなに保ちtermなに潰すtermか」という同じterm問いterm理解りかいできるからである。

2用語ようご定義ていぎ

集合しゅうごう V, W同じtermたい K うえベクトルvector空間くうかんであるとする。写像しゃぞう T:V->W線型写像せんけいしゃぞうlinear mapであるとは、任意にんいu,vinV任意にんいcinK について、つぎの2条件じょうけん満たすtermことである。

T(u+v)=T(u)+T(v)
T(cv)=cT(v)

前者ぜんしゃ加法性かほうせいadditivity後者こうしゃ同次性どうじせいhomogeneityという。この2つを合わせterm性質せいしつ線型性せんけいせいlinearityである。

3方針ほうしん

この講義こうぎでは、線型せんけいせいを「公式こうしき満たすterm条件じょうけん」として暗記あんきしない。つぎじゅん理解りかいする。

  1. 足し算term保つtermので、平行四辺形へいこうしへんけいparallelogram足しterm合わせtermかた保たtermれる。
  2. スカラーばい保つtermので、原点げんてんからの伸びterm縮みterm保たtermれる。
  3. したがって、線型結合せんけいけつごうlinear combinationがそのまま移るterm
  4. その結果けっか基底きていbasisベクトルのぞうimageだけで写像しゃぞう全体ぜんたい決まるterm

このじゅん見るtermと、行列ぎょうれつれつが「基底きていベクトルの行きtermさき」であることも自然しぜん導かtermれる。

4直感的ちょっかんてき説明せつめい

4.11. 線型せんけいせい骨組みterm保つterm

線型写像せんけいしゃぞうlinear mapは、原点げんてん基準きじゅんにした「まっすぐな構造こうぞう」を保つterm曲げるterm平行へいこう移動いどうする、二乗にじょうする、といった操作そうさ一般いっぱん線型せんけいではない。なぜなら、足し算termやスカラーばい通しtermのち関係かんけい変わるtermからである。

4.22. 線型せんけい結合けつごうがそのまま移るterm

線型せんけいせい一番いちばん重要じゅうよう帰結きけつは、有限ゆうげんベクトルvector v1,...,vn とスカラー c1,...,cn について、つぎ成立するtermことである。

T(c1v1++cnvn)=c1T(v1)++cnT(vn)

つまり、材料ざいりょう混ぜtermてから写しtermても、材料ざいりょうさき写しtermてから同じterm係数けいすう混ぜtermても同じtermになる。

4.33. 基底きていベクトルのぞうだけで全体ぜんたい決まるterm

基底きていbasis e1,...,en取るtermと、任意にんいv一意いちい

v=x1e1++xnen

書けるterm線型せんけいせいより、

T(v)=x1T(e1)++xnT(en)

である。したがって、T(e1),...,T(en)分かれtermば、すべての v に対するterm T(v)分かるterm

5厳密げんみつ説明せつめい

5.11. れいベクトルはれいベクトルへ移るterm

線型せんけい写像しゃぞう T では、T(0)=0必ずterm成立するterm理由りゆうは、どうつぎせいc=0入れるtermと、任意にんいv について

T(0v)=0T(v)

となるからである。左辺さへんT(0)、は 0 である。ここでは割り算termをしていないので、追加ついかれい条件じょうけん不要ふようである。る。

5.22. 線型せんけい結合けつごう保存ほぞん

2こう場合ばあい定義ていぎそのものである。多項たこう場合ばあいは、加法かほうせい繰り返しtermてからどうつぎせい使うterm

T(c1v1++cnvn)=T(c1v1)++T(cnvn)=c1T(v1)++cnT(vn)

この事実じじつ後でterm張る空間span列空間れつくうかんcolumn space階数かいすうrank説明せつめい使わtermれる。

5.33. 基底きていぞうによる決定けってい

V基底きていe1,...,en とする。もし2つの線型せんけい写像しゃぞう S,T:V->W がすべての基底きていベクトルで一致いっちするなら、任意にんいv=x1e1++xnen について、

S(v)=x1S(e1)++xnS(en)=x1T(e1)++xnT(en)=T(v)

である。よって S=T である。

6例題れいだい基底きていぞうから行列ぎょうれつ作るterm

6.1問題もんだい

T:R2->R2

T(e1)=(21),T(e2)=(-13)

満たすterm線型せんけい写像しゃぞうであるとする。T表すterm標準ひょうじゅん基底きていでの行列ぎょうれつ求めterm、さらに v=(4,5)Tぞう求めtermよ。

6.2解説かいせつ

標準ひょうじゅん基底きていでは、行列ぎょうれつだい1れつT(e1)れつT(e2) である。したがって、て、

A=(2-113)

である。v=4e1+5e2 なので、線型せんけいせいより

T(v)=4T(e1)+5T(e2)=4(21)+5(-13)=(319).

これは行列ぎょうれつせきでも同じtermである。

Av=(2-113)(45)=(319)

この例題れいだい目的もくてきは、行列ぎょうれつを「かずひょう」ではなく、「基底きていベクトルのぞうれつ並べtermたもの」と見るtermことである。この見方みかた線型写像と行列linear maps and matrices基底変換きていへんかんchange of basis固有値こゆうちeigenvalue理解りかいにつながる。

7操作そうさ変わるtermもの・保存ほぞんされるもの

線型せんけい写像しゃぞうは、線型せんけい結合けつごう部分ぶぶん空間くうかん構造こうぞうれいベクトルを保つterm一方いっぽうで、ながさ、角度かくど面積めんせき次元じげん常にterm保つtermわけではない。たとえば射影しゃえい平面へいめんじょう情報じょうほう直線ちょくせん潰すtermので、線型せんけいではあるが次元じげん減らすterm

この区別くべつ重要じゅうようである。直交行列ちょっこうぎょうれつorthogonal matrixユニタリ行列unitary matrixながさや角度かくど保つterm特別とくべつ線型せんけい写像しゃぞうであり、階数かいすうrank潰れtermずに残るterm方向ほうこうかず表すterm

射影しゃえい直交行列ちょっこうぎょうれつorthogonal matrix、ユニタリ行列ぎょうれつあと定義ていぎする。ここでは、線型せんけいであってもなに保存ほぞんするかは操作そうさごとにことなる、という見通みとおしとしてめばよい。

8定理ていり証明しょうめいかくぞう線型せんけい構造こうぞう保つterm

8.1定理ていり

線型せんけい写像しゃぞう T:V->W に対してtermkerTV部分ぶぶん空間くうかんであり、imTW部分ぶぶん空間くうかんである。

8.2証明しょうめい

まず kerT=vinV|T(v)=0考えるtermT(0)=0 なので 0inkerT である。u,vinkerT なら、

T(u+v)=T(u)+T(v)=0+0=0

だから u+vinkerT である。また cinK について、

T(cu)=cT(u)=c0=0

だから cuinkerT である。よって kerT部分ぶぶん空間くうかんである。

次にterm imT=T(v)|vinV考えるtermT(0)=0 なので 0inimT である。y1=T(v1), y2=T(v2)書けるtermとき、

y1+y2=T(v1)+T(v2)=T(v1+v2)

だから y1+y2inimT である。同様どうように、

cy1=cT(v1)=T(cv1)

だから cy1inimT である。よって imT部分ぶぶん空間くうかんである。

9最終形さいしゅうけい

線型せんけいせいとは、加法かほうせいどうつぎせい同時にterm満たすtermことである。

T(u+v)=T(u)+T(v),T(cv)=cT(v)

本質ほんしつは、線型せんけい結合けつごうがそのまま移るtermことにある。

T(c1v1++cnvn)=c1T(v1)++cnT(vn)

このため、基底きていベクトルのぞう指定していすれば線型せんけい写像しゃぞう全体ぜんたい決まりterm標準ひょうじゅん基底きていではそのぞう行列ぎょうれつれつになる。

10演習えんしゅうリンク

11関連かんれんリンク

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