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最小二乗法の基本md 0e64bdf
lecture/math/linear-algebra/最小二乗法の基本-講義.n.md
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最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares method基本きほん

date2026-05-25description最小二乗法を、解けない連立一次方程式を列空間への直交射影で近似する方法として導入し、正規方程式まで導く講義である。prerequisites直交補空間と射影 / 階数の基本 / 連立一次方程式と掃き出し法type講義statusactiverelateddata/lecture/math/linear-algebra/線型代数ポータル-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/直交補空間と射影-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/複素内積とユニタリ行列-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/階数の基本-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/擬似逆行列の基本-講義.n.md / data/exercise/math/linear-algebra/内積・直交・射影-基本演習.n.md / data/exercise/math/linear-algebra/複素内積とユニタリ行列-基本演習.n.md
mathlinear-algebraundergraduatelecture

導入どうにゅう

この講義こうぎ重要じゅうようなのは、最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares methodは「かい存在そんざいしない方程式ほうていしき無理むりく」方法ほうほうではなく、右辺うへんright-hand side列空間れつくうかんcolumn space射影しゃえいprojectionする方法ほうほうだということである。

Ax=bかいつのは、bA列空間れつくうかんcolumn spaceぞくする場合ばあいである。測定値そくていちふく問題もんだいでは、b列空間れつくうかんcolumn spaceからすこはずれることがおおい。そのときは、Axbもっとちか列空間れつくうかんcolumn spaceてん設定せっていする。

用語ようご定義ていぎ

最小二乗法さいしょうにじょうほうLeast squares とは、行列ぎょうれつmatrix A とベクトル bたいして

Ax-b2

最小化さいしょうかする xもとめる方法ほうほうである。

残差ざんさResidual とは、

r=b-Ax

定義ていぎされる誤差ごさベクトルである。

正規方程式せいきほうていしきNormal equations とは、実数じっすうreal number行列ぎょうれつmatrix

ATAx=ATb

あらわされる方程式ほうていしきである。

方針ほうしん

AxA列空間れつくうかんcolumn spaceぞくする。したがって Ax-b最小化さいしょうかするには、b列空間れつくうかんcolumn space直交射影ちょっこうしゃえいorthogonal projectionすればよい。最良近似さいりょうきんじ Ax誤差ごさ b-Ax直交ちょっこうorthogonalするため、そこから正規方程式せいきほうていしきみちびかれる。

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直感的ちょっかんてき説明せつめい

列空間れつくうかんcolumn spaceを 1 つの平面へいめんとみなす。b がその平面へいめんそとにあるなら、Ax=b成立せいりつしない。しかし平面へいめんなかbもっとちかてん存在そんざいする。そのてんAx であり、垂直成分すいちょくせいぶんとして分離ぶんりされる誤差ごさ残差ざんさである。

この垂直すいちょくという条件じょうけん計算けいさん変換へんかんされると、AT(b-Ax)=0 となる。

なぜ列空間れつくうかんcolumn space射影しゃえいprojectionするのかは、Axかたちから決定けっていされる。x をどのように選択せんたくしても、候補こうほとなる左辺さへんleft-hand side AxAれつcolumn線型結合せんけいけつごうlinear combinationである。したがって到達可能とうたつかのう右辺うへんright-hand side集合しゅうごうsetCol(A)限定げんていされる。b がそこにぞくしない場合ばあい問題もんだいは「bもっとちかCol(A)てん選択せんたくする」ことへ変換へんかんされる。

最近点さいきんてん b^ では、残差ざんさ r=b-b^列空間れつくうかんcolumn spaceのどの方向ほうこうにも成分せいぶんcomponentたない。もし列空間れつくうかんcolumn space方向ほうこう残差ざんさ成分せいぶんcomponent残存ざんそんしていれば、その方向ほうこうb^微小びしょう移動いどうして距離きょり短縮たんしゅくできるためである。したがって

b=b^+r,b^Col(A),rCol(A)

という直交分解ちょっこうぶんかい最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares method幾何学的内容きかがくてきないようである。

厳密げんみつ説明せつめい

1. 列空間れつくうかんcolumn spaceへの射影しゃえいprojection

A列空間れつくうかんcolumn spaceCol(A) とする。AxつねCol(A)ぞくする。最小二乗解さいしょうにじょうかいでは、AxbCol(A) への直交射影ちょっこうしゃえいorthogonal projectionになる。

したがって残差ざんさ

r=b-Ax

列空間れつくうかんcolumn space直交ちょっこうorthogonalする。

2. 直交条件ちょっこうじょうけんから正規方程式せいきほうていしき

Aれつcolumna1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],an とする。r列空間れつくうかんcolumn space直交ちょっこうorthogonalするとは、

r,aj=0(j=1,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],n)

である。これは行列ぎょうれつmatrix

ATr=0

表現ひょうげんできる。r=b-Ax代入だいにゅうすると、

AT(b-Ax)=0

すなわち

ATAx=ATb

る。これが正規方程式せいきほうていしきである。

複素ふくそcomplex場合ばあいは、れつcolumnとの直交条件ちょっこうじょうけんおなじく r,aj=0 であるが、行列ぎょうれつmatrixでは A*r=0く。したがって

A*(b-Ax)=0

すなわち

A*Ax=A*b

る。ここで A*共役転置きょうやくてんちconjugate transposeであり、複素内積ふくそないせきcomplex inner productたいする随伴ずいはんadjointとしてあらわれる。

3. 一意性いちいせい

Aれつcolumn一次独立いちじどくりつlinear independenceなら、ATA可逆かぎゃくinvertibleである。この場合ばあい最小二乗解さいしょうにじょうかい

x=(ATA)-1ATb

一意いちい決定けっていされる。れつcolumn一次従属いちじじゅうぞくlinear dependenceなら、最小化さいしょうかする x複数ふくすう存在そんざいしうる。その場合ばあい最小さいしょうノルムかい選択せんたくする道具どうぐ擬似逆行列ぎじぎゃくぎょうれつpseudoinverse matrixである。

4. 射影行列しゃえいぎょうれつ

A列満階数れつまんかいすうなら、列空間れつくうかんcolumn spaceへの直交射影ちょっこうしゃえいorthogonal projection

P=A(ATA)-1AT

表現ひょうげんされる。このとき

b^=Pb,r=b-b^=(I-P)b

であり、b^b列空間れつくうかんcolumn spaceへの射影しゃえいprojectionr直交残差ちょっこうざんさである。さらに

P2=P,PT=P

成立せいりつするため、P は「一度いちど射影しゃえいprojectionすれば再度さいど射影しゃえいprojectionしても変化へんかしない」対称たいしょう射影行列しゃえいぎょうれつである。複素ふくそcomplex場合ばあいATA*置換ちかんし、

P=A(A*A)-1A*

もちいる。

具体例ぐたいれい

A=(111),b=(124)

とする。Ax全成分ぜんせいぶんx のベクトルであり、b定数ていすう近似きんじする問題もんだいである。正規方程式せいきほうていしき

ATAx=ATb

すなわち

3x=7

である。したがって x=73 となる。これは 1,2,4平均へいきんであり、定数ていすう最良さいりょう近似きんじするあたいになる。

べつ観点かんてん

幾何的きかてきには、最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares methodてん部分空間ぶぶんくうかんsubspace射影しゃえいprojectionする方法ほうほうである。統計的とうけいてきには、観測値かんそくち予測値よそくちの 2 乗和じょうわ最小化さいしょうかする方法ほうほうである。

数値計算上すうちけいさんじょう注意ちゅうい

理論上りろんじょう正規方程式せいきほうていしき射影行列しゃえいぎょうれつ最小二乗解さいしょうにじょうかい記述きじゅつできる。一方いっぽう数値計算すうちけいさんでは、ATA直接ちょくせつ構成こうせいすると条件数じょうけんすう悪化あっかする場合ばあいがある。そのため、実装じっそうでは QR 分解ぶんかい特異値分解とくいちぶんかいsingular value decompositionSVDもちいることが標準的ひょうじゅんてきである。

判定基準はんていきじゅん

  • Ax=b過剰かじょう条件じょうけんち、厳密解げんみつかい存在そんざいしない場合ばあい最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares method検討けんとうする。
  • 列空間れつくうかんcolumn spaceへの最近点さいきんてんもとめる問題もんだいでは、残差ざんさ直交条件ちょっこうじょうけん立式りっしきする。
  • れつcolumn一次独立いちじどくりつlinear independenceなら ATA可逆性かぎゃくせい利用りようする。

どこまでつか

実数じっすうreal number標準内積ひょうじゅんないせきでは ATもちいる。複素ふくそcomplex場合ばあい共役転置きょうやくてんち A*もちい、正規方程式せいきほうていしきA*Ax=A*b となる。れつcolumn一次従属いちじじゅうぞくlinear dependence場合ばあい射影しゃえいprojection b^一意いちいであるが、係数けいすうcoefficient x一意いちいとはかぎらない。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]minxAx-b2
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]AT(b-Ax)=0
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]ATAx=ATb
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]P=A(ATA)-1AT(fullcolumnrank)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]A*Ax=A*b(complexcase)

一言ひとことでいうと

  • 最小二乗法さいしょうにじょうほうleast squares methodは、b列空間れつくうかんcolumn space直交射影ちょっこうしゃえいorthogonal projectionし、残差ざんさ列空間れつくうかんcolumn space直交ちょっこうorthogonalさせる方法ほうほうである。

演習えんしゅうリンク

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