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グラフの基本
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導入
この講義で最重要なのは、グラフは図そのものではなく、「どの対象とどの対象がつながっているか」を頂点と辺で表す構造だということです。
人間関係、道路網、依存関係のように、個々の対象そのものより「関係」が重要な問題では、グラフで表現すると整理しやすくなります。DFS や BFS は、この構造の上をどう歩くかという話です。
用語と定義
頂点 とは、対象を表す点です。
辺 とは、頂点どうしの関係を表す線です。
隣接 とは、2 つの頂点が辺で直接つながっていることです。
方針
まず対象を頂点、関係を辺に置き換えます。そのあと、どの頂点からどこへ進めるかという隣接関係で構造を読みます。
直感的な説明
駅を点、線路を線だと考えると、路線図はグラフです。このとき大事なのは、駅の形や大きさではなく、「どことどこがつながっているか」です。
厳密な説明
1. グラフ
グラフ G=(V,E) は、頂点集合 V と辺集合 E からなります。
2. 無向グラフと有向グラフ
向きのない関係なら無向グラフ、向きのある関係なら有向グラフです。
3. 探索とのつながり
DFS や BFS は、始点から辺をたどって到達できる頂点を調べる方法です。
見分け方
- 対象そのものより、関係が主役ならグラフを疑います。
- 最短経路、到達可能性、連結が問われたら、グラフとして整理できないか考えます。
- 順番だけの列として見ると扱いにくい関係は、グラフにすると見通しがよくなります。
最終形
\boxed{G=(V,E)}
\boxed{\text{頂点}=\text{対象},\ \text{辺}=\text{関係}}
一言でいうと
- グラフは、対象の集まりではなく、その間の関係を主役にして表す構造です。