lecture/math/linear-algebra/階数の基本-講義.n.md
階数の基本
mathlinear-algebraundergraduatelecture
導入
この講義で最重要なのは、階数は行列の中に非零の数がいくつあるかではなく、その行列が本質的に何次元ぶんの情報を保っているかを表す量だということです。
掃き出し法を学んだあとで、ただ解き方だけが残ると、なぜ主役になる列の本数が大事なのかが見えません。その本数こそが階数で、解の個数や写像の潰れ方に直結します。
用語と定義
階数 とは、行列の独立な行または列の最大個数です。
方針
まず掃き出し法で行列を簡単な形へ直します。そのあと、主役になる列がいくつ立ったかを数えて階数を読みます。
直感的な説明
2 次元平面を 1 本の直線へつぶす写像は、2 次元の情報を 1 次元に圧縮しています。このとき階数は 1 です。何もつぶさず平面をそのまま平面へ送るなら階数は 2 です。
厳密な説明
1. 掃き出しで見る
行列を行基本変形して、主成分のある行の本数を数えると、それが階数です。
2. 列の意味
列ベクトルの張る空間の次元としても階数を見られます。
3. 解との関係
未知数の個数より階数が小さければ、自由変数が残る可能性があります。
見分け方
- 掃き出し結果から解の個数を判断したいなら、階数を見ます。
- 写像が何次元ぶん潰れているかを知りたいときにも、階数が有効です。
最終形
\boxed{\text{rank}=\text{主成分の本数}}
\boxed{\text{rank}=\text{独立な列の最大本数}}
一言でいうと
- 階数は、行列や写像が本質的に何次元ぶん働いているかを表す数です。