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状態方程式の基本
lecture/information/control/状態方程式の基本-講義.n.md

状態方程式じょうたいほうていしき基本きほん

date2026-03-28description状態方程式を、複数の変数が連立して時間発展する系の自然な表し方として導入し、行列による見方と伝達関数との関係まで説明します。prerequisites微分方程式の基本 / 線形写像と行列 / フィードバック制御の基本type講義statusactiverelateddata/lecture/information/control/制御工学ポータル-講義.n.md / data/lecture/information/control/フィードバック制御の基本-講義.n.md / data/lecture/math/linear-algebra/線形写像と行列-講義.n.md / data/lecture/math/calculus/微分方程式の入口-講義.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ最重要さいじゅうようなのは、動的どうてきシステムを 1 ぽん高階こうかい微分方程式びぶんほうていしきとしてではなく、複数ふくすう状態変数じょうたいへんすう連立れんりつとしてると、構造こうぞうえやすくなることです。

制御工学せいぎょこうがくでは、入力にゅうりょく出力しゅつりょくだけをると十分じゅうぶんえないことがあります。いまけい内部ないぶなに保存ほぞんされ、どのりょうつぎ瞬間しゅんかんめるかを明示めいじするために、状態方程式じょうたいほうていしき使つかいます。

用語ようご定義ていぎ

状態変数じょうたいへんすうState variable とは、その時刻じこくけい情報じょうほうとして、未来みらい時間発展じかんはってんめるのに必要ひつよう変数へんすうです。

状態方程式じょうたいほうていしきState equation とは、状態変数じょうたいへんすう時間変化じかんへんかあらわ方程式ほうていしきです。

方針ほうしん

まず 2 かい微分方程式びぶんほうていしきを 1 かい連立方程式れんりつほうていしきえます。そのあと、行列ぎょうれつくとなにやすくなるか、さらに伝達関数でんたつかんすうとの関係かんけいまでます。

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直感的ちょっかんてき説明せつめい

質点しつてんとばねの運動うんどうかんがえると、位置いちだけではつぎ瞬間しゅんかんまりません。速度そくど必要ひつようです。つまり「いまどこにいるか」と「いまどううごいているか」の 2 つをってはじめて、未来みらいまります。これが状態じょうたいです。

高階こうかい微分方程式びぶんほうていしきを 1 ぽんつかわりに、「必要ひつよう情報じょうほうならべたれつベクトルがどうわるか」をるほうが、複雑ふくざつけいでは自然しぜんです。

厳密げんみつ説明せつめい

0. なぜ 1 かい連立方程式れんりつほうていしきなおすのか

微分方程式びぶんほうていしき未来みらいめるには、その時点じてん必要ひつよう情報じょうほうをちょうど過不足かぶそくなくつことが重要じゅうようです。2 かい方程式ほうていしきなら、ふつうは位置いち速度そくどかればつぎまります。つまり「2 かいだから 2 状態変数じょうたいへんすうる」という見方みかた自然しぜんです。

状態方程式じょうたいほうていしき高階こうかい微分方程式びぶんほうていしきこまかくばらしているのではなく、未来みらいめる最小限さいしょうげん情報じょうほうを 1 かい時間発展じかんはってんならなおしている、とるとかりやすくなります。

1. 2 かい微分方程式びぶんほうていしき状態方程式じょうたいほうていしきなお

たとえば

mx¨+cx˙+kx=u(t)

かんがえます。ここで入力にゅうりょくu(t) です。

状態変数じょうたいへんすう

x1=x,x2=x˙

とおくと、

x1˙=x2
x2˙=-kmx1-cmx2+1mu(t)

です。これで 2 かい方程式ほうていしきが 1 かい連立方程式れんりつほうていしきわりました。

ここで重要じゅうようなのは、問題もんだいそのものはわっていないことです。x1,x2かれば x,x˙かり、ぎゃくx,x˙かれば x1,x2まります。したがって、見方みかたえているだけで、情報じょうほううしなっていません。

2. 行列ぎょうれつ

いま

x=(x1x2)

とすると、

x˙=(01-km-cm)x+(01m)u(t)

です。ふつう

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]x˙=Ax+Bu

きます。さらに出力しゅつりょく y

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]y=Cx+Du

きます。

3. なぜ行列ぎょうれつ自然しぜん

行列ぎょうれつ A各成分かくせいぶんは、「ある状態変数じょうたいへんすうが、ほかの状態変数じょうたいへんすう変化へんかへどうくか」をあらわしています。つまりけい内部結合ないぶけつごうがそのまま行列ぎょうれつはいります。

線形せんけい場合ばあい時間発展じかんはってんは「現在げんざい状態じょうたいベクトルへ行列ぎょうれつ作用さようさせる」とられます。だから固有値こゆうちると、減衰げんすいするのか、振動しんどうするのか、発散はっさんするのかがみやすくなります。ここで線形代数せんけいだいすう見方みかたいてきます。

4. 伝達関数でんたつかんすうとの関係かんけい

初期値しょきちを 0 としてラプラス変換へんかんすると

sX(s)=AX(s)+BU(s)

なので

X(s)=(sI-A)-1BU(s)

です。したがって

Y(s)=C(sI-A)-1BU(s)+DU(s)

となり、

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]G(s)=C(sI-A)-1B+D

ます。これで状態方程式じょうたいほうていしき伝達関数でんたつかんすうがつながります。

ここで (sI-A)-1るのは、微分びぶんがラプラス変換へんかんs ばいになり、内部結合ないぶけつごう行列ぎょうれつ Aあらわされるからです。つまり伝達関数でんたつかんすうは、入力にゅうりょく出力しゅつりょくであると同時どうじに、内部構造ないぶこうぞう圧縮あっしゅくしてせるしきでもあります。

べつ見方みかた

微分方程式びぶんほうていしき見方みかた

高階こうかい微分方程式びぶんほうていしき直接ちょくせついて応答おうとう見方みかたです。

線形代数的せんけいだいすうてき見方みかた

状態じょうたいをベクトルとし、時間発展じかんはってん行列ぎょうれつ見方みかたです。こちらの見方みかたでは、固有値こゆうち安定性あんていせい関係かんけいえやすくなります。

data/lecture/math/linear-algebra/固有値と固有ベクトル-講義.n.md

見分みわかた

  • 内部状態ないぶじょうたい明示めいじしたいなら、状態方程式じょうたいほうていしき使つかいます。
  • 入力にゅうりょく出力しゅつりょくだけをたいなら、伝達関数でんたつかんすう便利べんりです。
  • 多変数たへんすう多入力多出力たにゅうりょくたしゅつりょくすすむなら、状態方程式じょうたいほうていしき見方みかた自然しぜんです。

どこまでつか

ここでの行列表現ぎょうれつひょうげん線形せんけいけい前提ぜんていにしています。非線形ひせんけいけいでも状態変数じょうたいへんすうかんがかた使つかえますが、A,B,C,D定数行列ていすうぎょうれつだけではけなくなります。

また、G(s)=C(sI-A)-1B+D初期値しょきちを 0 としてみちびいています。初期状態しょきじょうたいが 0 でないときは、その効果こうかべつのこります。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]x˙=Ax+Bu
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]y=Cx+Du
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]G(s)=C(sI-A)-1B+D
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