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合同式と mod 演算の基本
lecture/math/abstract-algebra/合同式とmod演算の基本-講義.n.md

合同式ごうどうしきと mod 演算えんざん基本きほん

date2026-03-28description合同式と mod 演算を、余りの計算規則としてではなく、剰余類の上での演算として正当化しながら説明します。prerequisites整数の性質の基本 / 同値関係と剰余類の基本type講義statusactiverelateddata/lecture/math/abstract-algebra/抽象代数ポータル-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/同値関係と剰余類の基本-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/群の基本-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/環の基本-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/体の基本-講義.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ最重要さいじゅうようなのは、ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n とは「あまりがおなじ」という略記りゃっきであると同時どうじに、「剰余類じょうよりるいではおなげんあらわす」という意味いみことです。

高校数学こうこうすうがくでは、ふつう合同式ごうどうしきを「あまりで計算けいさんする道具どうぐ」として使つかいます。しかし大学数学だいがくすうがくでは、なぜざんざんをしてよいのかを、剰余類じょうよりるい演算えんざんとして説明せつめいします。

用語ようご定義ていぎ

ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

とは、n(a-b) であることです。

mod n 演算えんざんとは、整数せいすうnったあまりだけを計算けいさんする見方みかたです。

方針ほうしん

まず合同式ごうどうしき定義ていぎあまりとむすびつけます。そのあと、ざんざん合同式ごうどうしき両立りょうりつすることを証明しょうめいし、最後さいごZ/nZ という見方みかたへつなげます。

data/lecture/math/abstract-algebra/同値関係と剰余類の基本-講義.n.md data/lecture/math/algebra/整数の性質の基本-講義.n.md

直感的ちょっかんてき説明せつめい

5 時間じかんごとにかえ時計とけいかんがえると、7 と 2 おな位置いちにあります。これは 7-2=5 が 5 の倍数ばいすうだからです。合同式ごうどうしきは、この「おな位置いちもどる」という感覚かんかく整数せいすう計算けいさんんだものです。

厳密げんみつ説明せつめい

1. あまりと合同式ごうどうしき

ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

とは

n(a-b)

です。これは、a-b=nk となる整数せいすう k があるということです。

もし a=qn+r,b=pn+r

おなあまrつなら、

a-b=(q-p)n

で、たしかに ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n です。ぎゃくab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n なら、ざんあまりは一致いっちします。したがって合同式ごうどうしきは「あまりがおなじ」を厳密げんみついたものです。

2. なぜざんざんをしてよいか

ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n,cd[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

とします。すると

a-b=nk,c-d=n

です。

このとき

(a+c)-(b+d)=(a-b)+(c-d)=n(k+)

なので

a+cb+d[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

です。

また

ac-bd=a(c-d)+d(a-b)

変形へんけいすると、

ac-bd=an+dnk=n(a+dk)

だから

acbd[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

です。

これで合同式ごうどうしき両辺りょうへんおな演算えんざんをしてよい理由りゆうかります。

3. mod 演算えんざん本当ほんとう意味いみ

data/lecture/math/abstract-algebra/同値関係と剰余類の基本-講義.n.md

剰余類じょうよりるい [a]ざんざん

[a]+[b]=[a+b],[a][b]=[ab]

さだめたいのですが、ここで代表元だいひょうげんえらかた依存いぞんしてはいけません。

しかしさきほど証明しょうめいしたように、aabb なら

a+ba+b,abab

です。したがってこの演算えんざん代表元だいひょうげんえらかたによらず、ちゃんと定義ていぎできます。これが mod 演算えんざん正当化せいとうかです。

4. 逆元ぎゃくげんざん

mod n では、なんでもれるわけではありません。a逆元ぎゃくげんがある、つまり

ax1[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]n

となる x があるのは、anたがいにのときです。だから mod 演算えんざんでは、ざん普通ふつう整数せいすうほど自由じゆうではありません。

この見方みかたをさらにすすめると、mod 演算えんざんぐんかんたいという構造こうぞうとしてなおせます。

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べつ見方みかた

高校数学こうこうすうがく見方みかた

あまりの計算けいさんらくにする道具どうぐとして見方みかたです。

大学数学だいがくすうがく見方みかた

剰余類じょうよりるいうえ演算えんざん定義ていぎした構造こうぞうとして見方みかたです。こちらでは「なぜその計算けいさんゆるされるか」がえます。

見分みわかた

  • あまりだけが重要じゅうよう整数問題せいすうもんだいなら、合同式ごうどうしきうつると整理せいりしやすくなります。
  • ざんるときは、そのかずが mod n逆元ぎゃくげんつかをさき確認かくにんします。

どこまでつか

ここでの議論ぎろんは、整数せいすうとその剰余類じょうよりるいうえでの演算えんざんあつかっています。mod 演算えんざん感覚かんかく多項式たこうしき行列ぎょうれつにもひろがりますが、そのときはなにおなじとみなすかをあらためて確認かくにんする必要ひつようがあります。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]ab[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"pmod\")")]nn(a-b)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")][a]+[b]=[a+b],[a][b]=[ab]

一言ひとことでいうと

  • mod 演算えんざんただしいのは、あまりで計算けいさんしているからではなく、剰余類じょうよりるい演算えんざんがちゃんと定義ていぎできるからです。
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