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同値関係と剰余類の基本
lecture/math/abstract-algebra/同値関係と剰余類の基本-講義.n.md

同値関係どうちかんけい剰余類じょうよりるい基本きほん

date2026-03-28description同値関係を、対象を同じものとしてまとめる規則として導入し、剰余類が自然に現れる理由まで説明します。prerequisites整数の性質の基本 / 集合と写像の基本type講義statusactiverelateddata/lecture/math/abstract-algebra/抽象代数ポータル-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/合同式とmod演算の基本-講義.n.md / data/lecture/math/abstract-algebra/群の基本-講義.n.md
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導入どうにゅう

この講義こうぎ最重要さいじゅうようなのは、数学すうがくでは「本当ほんとう区別くべつしたいちがい」だけをのこすために、同値関係どうちかんけい対象たいしょうをまとめることです。

たとえば整数せいすうを 5 でったあまりだけが重要じゅうようなら、5 だけちがかずおなじものとしてたいはずです。この「おなじとみなす規則きそく」が同値関係どうちかんけいで、そうしてできる分類ぶんるいの 1 つ 1 つが剰余類じょうよりるいです。

用語ようご定義ていぎ

同値関係どうちかんけいEquivalence relation とは、集合しゅうごう要素ようそどうしに「おなじとみなす」規則きそくあたえる関係かんけいで、反射律はんしゃりつ対称律たいしょうりつ推移律すいいりつたすものです。

剰余類じょうよりるいResidue class とは、ある同値関係どうちかんけいおなじとみなされる要素ようそをひとまとめにした集合しゅうごうです。

方針ほうしん

まず、なぜ同値関係どうちかんけいが 3 つの条件じょうけん必要ひつようとするかをます。そのあと、整数せいすうn倍数ばいすうであるという関係かんけいから剰余類じょうよりるいつくります。

data/lecture/information/discrete-math/集合と写像の基本-講義.n.md data/lecture/math/algebra/整数の性質の基本-講義.n.md

直感的ちょっかんてき説明せつめい

対象たいしょうをそのまま全部ぜんぶ区別くべつしていると、本質ほんしつえにくいことがあります。あまりだけをたいなら、7 と 12 と 17 を別々べつべつつより、「5 でると 2 あま仲間なかま」としてひとまとめにしたほうが自然しぜんです。

厳密げんみつ説明せつめい

1. なぜ同値関係どうちかんけいは 3 条件じょうけんるのか

おなじとみなす規則きそくなら、自分自身じぶんじしん自分じぶんおなじでなければなりません。これが反射律はんしゃりつです。

また abおなじとみなすなら、baおなじでなければ不自然ふしぜんです。これが対称律たいしょうりつです。

さらに abbcおなじなら、acおなじでなければ分類ぶんるいこわれます。これが推移律すいいりつです。

2. 整数せいすうでのれい

abn(a-b)

さだめます。これは「abn倍数ばいすうならおなじとみなす」という意味いみです。

この関係かんけい同値関係どうちかんけいであることをたしかめます。

  • 反射律はんしゃりつ:
a-a=0

で、0 はどんな n倍数ばいすうでもあるので aa です。

  • 対称律たいしょうりつ:
a-b=nk

なら

b-a=-nk

で、これも n倍数ばいすうです。

  • 推移律すいいりつ:
a-b=nk,b-c=n

なら

a-c=(a-b)+(b-c)=n(k+)

で、やはり n倍数ばいすうです。

3. 剰余類じょうよりるいなに

この同値関係どうちかんけいaおな仲間なかま

[a]={xZxa}

きます。これが a剰余類じょうよりるいです。

たとえば n=5 なら

[2]={[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")],-8,-3,2,7,12,[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"dots\")")]}

です。ここでは「5 でると 2 あま整数せいすう全部ぜんぶ」がひとまとめになっています。

4. なぜ剰余類じょうよりるい便利べんり

整数せいすうそのものをるかわりに剰余類じょうよりるいると、「あまりだけをおぼえておけばよい」計算けいさんができます。これが合同式ごうどうしき[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"bmod\")")]n 演算えんざん土台どだいです。

べつ見方みかた

分類ぶんるい見方みかた

同値関係どうちかんけいを「対象たいしょう何種類なんしゅるいかのはこける規則きそく」として見方みかたです。

代数的だいすうてき見方みかた

a-bn倍数ばいすうかどうかでまる関係かんけいとして見方みかたです。こちらでは合同式ごうどうしき演算えんざんむすびつきやすくなります。

見分みわかた

  • 本質的ほんしつてきおなじものをまとめたいときは、まず同値関係どうちかんけいうたがいます。
  • あまりだけが重要じゅうよう整数問題せいすうもんだいなら、剰余類じょうよりるい見方みかた自然しぜんです。

どこまでつか

ここでは整数せいすううえn倍数ばいすうかどうかを使つかいましたが、同値関係どうちかんけいそのものは整数せいすうかぎりません。図形ずけい関数かんすう行列ぎょうれつでも「どこまでをおなじとみなすか」によって商集合しょうしゅうごうつくれます。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]abn(a-b)
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")][a]={xZxa}

一言ひとことでいうと

  • 剰余類じょうよりるいとは、「n倍数ばいすうならおなじ」とみなして整数せいすうをまとめた仲間分なかまわけです。
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