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声調の変調-講義
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声調の変調-講義
data/exercise/chinese/phonetics/変調ドリル-問題演習.n.md
導入
中国語では、単独での声調を記憶するだけでは不十分である。語や句が連続すると、発音を滑らかにするために声調が変化する。これを変調という。実際の会話では、この変化まで含めて自然な音声になる。
核心
変調の主要規則は四つである。
- 第三声が連続すると、前の第三声が第二声に近い音へ変化する。
[不/bù] は第四声の前で [bú] に変化する。
[一/yī] は後続の声調に応じて [yí] や [yì] に変化する。
- 軽声は独立した四声ではなく、弱く短く添える音である。
直感
変調は例外ではなく、連続した音を成立させるための調整である。第三声は低く沈む音なので、それが二回続くと発音が重くなる。そこで前半を持ち上げて、流れを整える。
規則の整理
三声の連続
○
你好。
[TON] 前の第三声が第二声に近づき、実際には [ní hǎo] に近い音になる。
○
我很好。
[TON] 第三声が三つ連続する場合、語の切れ目に応じて前から順に調整する。
不の変調
○
不是。
[TON] [不/bù] は第四声の前で [bú] になる。
×
不是。
[TON] 辞書形のまま読むと、実際の音声とずれる。
一の変調
[一/yī] は、数そのものを示すときには [yī] のままである。
第四声の前では [yí] になり、それ以外の声調の前では [yì] になりやすい。
軽声の前では、もとの第四声を参照して [yí] になることが多い。
○
一天。
[TON] 第一声の前なので [yì tiān] に近づく。
○
一个人。
[TON] [个/gè] は軽声で現れることが多いが、もとの第四声を参照して [yí ge] になる。
軽声
[妈妈/māma] や [朋友/péngyou] の後半は、四声を強く保たず、弱く短く添える。軽声は声調を消すことではなく、語の重心を配分し直す操作と考えるとよい。
見分け方
- 辞書に書かれた声調と、連続して読んだ音がずれるときは、まず変調を疑う。
[不/bù] と [一/yī] は、後続の音節を確認してから発音を決定する。
- 第三声が二回続くときは、前半を上げるという方針で処理する。
要点
変調は例外ではなく、連続した音声を成立させるための基礎規則である。
単独の声調を覚えたあとに、連続時の変化まで固定すると、聞き取りと会話の自然さが改善する。