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束縛条件
lecture/physics/mechanics/束縛条件-講義.n.md

束縛条件そくばくじょうけん

date2026-04-01description系の自由度を制限する条件を運動方程式に組み込む方法—伸びない糸・滑車・すべりなし転がり・固定軸の各束縛の種類と立式手順を整理する。prerequisites力のつり合いと運動の法則 / 回転運動の基本 / 慣性モーメントの基本type講義statusactiverelateddata/lecture/physics/mechanics/力学ポータル-講義.n.md / data/lecture/physics/mechanics/回転運動の基本-講義.n.md / data/lecture/physics/mechanics/慣性モーメントの基本-講義.n.md
physicsmechanicshighschoolundergraduatelecture

導入どうにゅう

この講義こうぎ核心かくしんは、束縛条件そくばくじょうけんは「運動うんどう自由じゆうさを制限せいげんする幾何学的きかがくてき拘束こうそく」であり、別々べつべつてた運動方程式うんどうほうていしき連結れんけつする補助ほじょ方程式ほうていしきになることである。

物体ぶったいいとでつながれている・めんっている・ころがりながらうごくといった状況じょうきょうでは、各物体かくぶったい加速度かそくど独立どくりつけず、束縛そくばくからまる関係式かんけいしきむす必要ひつようがある。この関係式かんけいしき束縛条件そくばくじょうけん(または拘束条件こうそくじょうけん)である。

用語ようご定義ていぎ

束縛条件そくばくじょうけんConstraint condition

束縛条件そくばくじょうけんConstraint conditionとは、けい座標ざひょう(または速度そくど加速度かそくど)のあいだされる幾何学的きかがくてき等式とうしき(または不等式ふとうしき)である。

束縛そくばく」という命名めいめいconstraint制約せいやく束縛そくばく)のやく物理的ぶつりてき接触せっしょくいと固定こていじく運動うんどう自由じゆうしばることから命名めいめい

自由度じゆうどとの関係かんけい

n 質点しつてんが 3 次元じげん空間くうかんにある場合ばあい自由度じゆうど本来ほんらい 3nk ほん独立どくりつ束縛そくばくされると

/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]=3n-k

束縛そくばくかずだけ未知数みちすうり、方程式ほうていしき本数ほんすうまる。

束縛そくばく種類しゅるい

1. びないいと(Inextensible string)

いとびない条件じょうけんいと沿った 2 物体ぶったい速度そくどが 0。

単純たんじゅん場合ばあい(2 物体ぶったいいとでつなぐ)

a1=a2=a

加速度かそくどおおきさがひとしい(きは別途べっとさだめる)。

適用条件てきようじょうけんかるいと質量しつりょう無視むし)かつびない。このとき張力ちょうりょく Tいと全体ぜんたいひとしい(定滑車じょうかっしゃがある場合ばあい同様どうよう)。

2. 滑車かっしゃ(Pulley)

定滑車じょうかっしゃじく固定こてい):方向転換ほうこうてんかんのみ。いとはやさはわらず

a1=a2

ただし速度そくどきはぎゃく一方いっぽううえa加速かそくすれば他方たほうしたa)。

動滑車どうかっしゃ滑車かっしゃ自体じたいうごく):滑車かっしゃ距離きょり x だけうごくといと片側かたがわ2x だけ変化へんかする。したがって

a/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]=a/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]2(またはa/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]=2a/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]

動滑車どうかっしゃではちから1/2ちいさくなるが移動いどう距離きょりは 2 ばいになる(仕事しごとひとしい)。

n 段だん複合滑車ふくごうかっしゃ一般則いっぱんそく動滑車どうかっしゃ m ではちから1/2mちいさくなり、変位へんい2m ばいになる。

3. すべりなしころがり(Rolling without slipping)

えん断面だんめん半径はんけい r物体ぶったい平面へいめんうえですべりなしでころがるとき、接触点せっしょくてん速度そくどが 0 であるという条件じょうけんから

v=rω,a=rα

ここで v重心じゅうしん並進速度へいしんそくどω角速度かくそくど

導出どうしゅつ接触点せっしょくてん速度そくど重心じゅうしん速度そくど v回転かいてんによる相対速度そうたいそくど -rω後方こうほう)の。すべりなしより

v-rω=0v=rω

使つかえない場面ばめん摩擦まさつ不十分ふじゅうぶんですべる(vrω)とき。このとき摩擦力まさつりょく動摩擦力どうまさつりょく μkNあたえられ、束縛そくばく条件じょうけん使つかえない。

4. めんへの拘束こうそく(Surface constraint)

物体ぶったいめんからはなれない条件じょうけんめん垂直すいちょく方向ほうこう速度そくどが 0(めん形状けいじょうによって変化へんかする)。

平面へいめんうえ物体ぶったい法線ほうせん方向ほうこう加速度かそくど = 0(静止せいし/等速とうそく)または = 向心加速度こうしんかそくど曲面きょくめん)。

はなれる条件じょうけん判定はんてい垂直抗力すいちょくこうりょく N=0 になったときめんからはなれる。N<0物理的ぶつりてき不可能ふかのうれないため)。

5. 固定軸こていじく(Fixed axis)

じく固定こていされているとき、じく垂直すいちょく方向ほうこう移動いどうが 0。結果けっかとして運動うんどう回転かいてんのみに限定げんていされる:

v=ω×r

方針ほうしん

  1. 各物体かくぶったい自由体図じゆうたいずえが
  2. 各物体かくぶったい別々べつべつ運動方程式うんどうほうていしき立式りっしきする(未知みち加速度かそくど張力ちょうりょく別々べつべつ変数へんすうく)
  3. 束縛条件そくばくじょうけん補助ほじょ方程式ほうていしきとしてくわえる
  4. 連立れんりつして

具体例ぐたいれい斜面しゃめんうえ2物体にぶったい定滑車じょうかっしゃ経由けいゆ

質量しつりょう M物体ぶったい A が水平すいへい面上めんうえ質量しつりょう m物体ぶったい B がぶらがる。定滑車じょうかっしゃいとがつながれている。摩擦まさつなし。

物体ぶったい A の運動方程式うんどうほうていしき水平すいへい):

MaA=T

物体ぶったい B の運動方程式うんどうほうていしき鉛直えんちょく):

maB=mg-T

束縛条件そくばくじょうけん定滑車じょうかっしゃびないいと):

aA=aB=a

連立れんりつして T消去しょうきょすると:

a=mgM+m,T=MmgM+m

具体例ぐたいれいころがる円板えんばん

質量しつりょう M半径はんけい RI=12MR2円板えんばん水平すいへいめんうえですべりなしでころがるとき、外力がいりょく F水平すいへい)が作用さようする場合ばあい

並進へいしん運動方程式うんどうほうていしきMa=F-ff静止摩擦力せいしまさつりょく

回転かいてん運動方程式うんどうほうていしき接触点せっしょくてんまわり):Iα=fR

束縛条件そくばくじょうけんa=Rα

連立れんりつすると f=F3内側うちがわ)、a=2F3M

見分みわかた

  • 複数ふくすう物体ぶったい接続せつぞくされている → 束縛条件そくばくじょうけん加速度かそくど関連かんれんける
  • ころがる物体ぶったいる → v=rω条件じょうけん追加ついかする
  • 動滑車どうかっしゃる → 幾何学的きかがくてきいとながさを追跡ついせきして加速度かそくどもとめる
  • 物体ぶったいめんからはなれるかどうか → N=0時点じてん計算けいさんする

どこまでつか

束縛条件そくばくじょうけん理想化りそうかいとびない・質量しつりょうなし、めん変形へんけいしない)を前提ぜんていとする。いと弾性だんせい滑車かっしゃ質量しつりょうめん変形へんけい考慮こうりょする場合ばあい補正ほせい必要ひつようになる。

非全拘束ひぜんこうそく不等式ふとうしきあたえられる束縛そくばく)では、どの段階だんかい束縛そくばく有効ゆうこうかを別途べっと判定はんていする(れいめんからはなれる瞬間しゅんかん)。

最終形さいしゅうけい

[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]a1=a2/][/][/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]v=rω,a=rα(すべりなし/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]
[PARSE ERROR: Undefined("Command(\"boxed\")")]/][/]=/][/][/][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")][PARSE ERROR: Undefined("RBrace")]

一言ひとことでいうと

束縛条件そくばくじょうけん各物体かくぶったい運動方程式うんどうほうていしき独立どくりつてたあと、未知みち加速度かそくどむす補助ほじょ方程式ほうていしきである—幾何きかからまり、ちからおおきさには依存いぞんしない。

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